東京から仙台まで

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ワンダースワンの旅

21.日本一への挑戦!
〜大洗鹿島編(1)〜


前回までのあらすじ
東京から仙台まで、海沿いの町々を、ワンダースワンのソフトを買いながら旅する企画
“tv-game.com的ワンダースワンの旅”
前回、JR鹿島線の終点、鹿島サッカースタジアム駅までたどり着いたゲイムマン。
だが肝心な場所にまだ行っていなかったため、今回は鹿島神宮駅からのスタートとなる。
(2000年7月1日)


おはようございます、ゲイムマンです。今回は、のっけから高速バスです。
東京駅から、9時50分発の京成バスで、鹿島神宮駅へ向かいます。
鹿島へ行くには、電車だと東京から2時間半かかっちゃいますけど、
バスだと2時間。本数も1時間に4本前後あって、圧倒的に便利がいいのです。

今日は天気がいいので、湾岸線からの眺めもサイコー。
この道路は、JRの京葉線と並行しています。
つまり、「ワンダー・スワンの旅」の序盤に訪れた町々を通っているのです。
葛西臨海公園、ディズニーランド、南船橋ららぽーと・・・。
バスの中はお年寄りのお客さんが多く、
1時間に4本出ているにもかかわらず、空席はほとんどありません。
幕張のビル群が見えてきたところで、バスは東関東自動車道へ。
田園地帯の緑がきれい。
はるかかなたまで続く緑の田んぼを見ているうちに、
『ぼくのなつやすみ』をプレーしたくなってきました。

 
鹿島神宮
バスは鹿島神宮駅前まで運行するのですが、
私は一つ手前の停留所、
鹿島バスターミナルで下りました。11時38分。
車内アナウンスによると、
鹿島神宮へ行くには、こっちのほうが近いのだとか。

そう、ゲイムマンの今日最初の目的地は、
駅名にもなっている鹿島神宮である。
果たしてゲイムマンは、無事に鹿島神宮まで行けるのか?
この続きはCMの後で!



道路に出ると、右手に「鹿島神宮」と書かれた標識が。
行ってみましょう。
標識に従い、その先の信号を右折。
雲のほとんどない快晴で、直射日光が照りつけます。
次の交差点からふと右手を見ると、石の鳥居が! ここでしょうか?
行ってみるとそこは、さっきのバスターミナルの裏手。
鳥居のわきの石柱には、「伊勢神社」と書かれていましたが、
そばにあった商店街の地図によると、左の道に入れば鹿島神宮のようです。
ほどなく到着。時刻は12時6分。
やや遠回りした感は否めませんが、
無事に到着です。
鮮やかな朱塗りの楼門は、
水戸藩初代藩主・徳川頼房が、
1634年に奉納したもの。
国の重要文化財です。
左が拝殿、右が本殿。
ちょっと見づらいかもしれませんが、
本殿は近年修復されたらしく、
きらびやかな色で彩られています。
拝殿を正面から。
鹿島神宮の御祭神は、武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)。
天照大御神の命を受けて出雲に天下り、
大国主命との交渉にあたった神様です。
後に関東地方の開拓を行い、鹿島の地に鎮座したそうです。

拝殿の向かいに、宝物館がありました(\300)。
小さいながらも内容充実。県の文化財の狛犬や太刀、
源頼朝が奉納した馬につけられていたという、重要文化財の梅竹蒔絵鞍。
そして、国宝の直刀。今から約千三百年前のものといいますから、
「何と(710)きれいな平城京」の前後ですね。
まずそのデカさに圧倒されます。
正確な長さは資料に書かれていなかったのですが、
刀身だけで2メートルはあるでしょうか。
日本最古最大の直刀だそうです。
奥宮へ通じる森。
木陰なんでちょっとだけ涼しいです。
鹿がいっぱいいました。
天照大御神から武甕槌大神への使いを務めていたのが、
天迦久神(あめのかぐのかみ)という鹿の神霊だそうです。
カシマを「鹿島」と表記するのもこのためだとか。
奥宮(おくのみや)。
楼門、本殿、仮殿とともに、
重要文化財に指定されています。
1605年、徳川家康が奉納した社殿で、
1619年に徳川秀忠が、今の本殿を奉納する前は、
こちらが本殿だったとか。
それにしても、家康とか秀忠とか頼房とか、
徳川家のビッグネームが次々登場します。
これもこの鹿島神宮が、
武士から厚い信仰を受けていた証でしょうね。
さらに奥へと進んでいくと、見えてきたのが要石(かなめいし)。
その昔、香島の大神が座ったという伝説から、
御座石(みましいし)の別名があります。
もう一つ伝説がありまして、この下には実は、
地震を起こす大ナマズが潜んでいるとか。
この石がナマズの頭を押さえつけているおかげで、
鹿島には地震の被害が少ないのだそうです。
鹿島神宮駅の改札近くに、
頭に要石を載せたナマズの像があります。

あと一つだけ伝説をご紹介しますと、この石、実はとてつもなく大きくて、
周りの地面をいくら掘っても掘り出せないとのこと。
徳川光圀の時代に、七日七夜掘ったのですが、掘りきれなかったということです。
『ド根性ガエル』の「ひろピョン石」を思い出したのは私だけでしょうか?

説明しよう! 『ド根性ガエル』では、ひろしが石につまずいて転んだために、
カエルのピョン吉を押しつぶして、平面ガエルにしてしまったのであるが、
ひろしはその石を、掘り起こして家に持ち帰ろうとしたことがある。
だが実際に掘り起こしてみると、この石は家の屋根まで届く巨大なものだったのだ。


そして、急な下り坂を通って最後に向かったのが、
御手洗(みたらし)の池でございます。
神主さんや参拝者が身を清めるところです。
ここにも不思議な話があって、どんな人が入っても、
胸より上が水に沈むことはないのだそうです。
わき水をポリタンクに詰めて、持ち帰る人もいました。
御手洗池の周りは、
ちょっとした公園になっていました。
アジサイがきれいに咲いています。
いい雰囲気のカップルが歩いてました。

以上、奥宮の奥の奥まで行っても、それほど遠くはなく、
ひと回りしたら、ちょうどいい運動になりました。
奥宮の向かいの売店で、ラムネを飲んでひと息ついた後、
駅へと向かうことにしました。ワンダー・スワンの旅、再開です。

鹿島神宮のホームページはこちら

歩いていて偶然見つけた、「アントラーズ栄光の碑」。
93年前期優勝、96年総合優勝、第77回天皇杯優勝、
98年総合優勝など、
アントラーズの栄光の軌跡が記されています。
駅へと延びる「せせらぎ通り」を下ります。
この絵は駅の近くまで来てから、
後ろを振り返って撮ったんですけどね。
鹿島は剣豪・塚原卜伝の出身地。
足利将軍や北畠具教(とものり)などの
剣の師匠でした。

鹿島神宮駅に着いたのは13時37分。
目指すは鹿島サッカースタジアム駅。
前回は中に入れなかったので、今回は駅構内に入りたいと思い、
サッカー開催日の今日(7月1日)を選んで、やってきたのです。
次の電車は45分ですが、今日の試合は夜から。
果たしてスタジアム駅に止まるのでしょうか?
駅員さんに尋ねてみると、
「まだ止まんない。14時43分の列車から」
13時45分の次の列車。だいたい1時間後ですね。

鹿島までもう何回も来てますが、いまだにサッカーを見たことがありません。
ぴあでもローソンでも、鹿島のホームゲームのチケットは扱ってないんです。
そこで、この間を利用して、駅前のチケットセンターに寄ってみました。
アントラーズのチケット、ありました。でも今月・来月の試合は夜の試合ばかり。
結局買わずに立ち去りました。

さて、鹿島サッカースタジアム駅へ向かうことにしましょう。
43分の列車で行っても良かったのですが、これに乗ると、
その次の列車はさらに1時間後。
スタジアムに来るのは二度目ですし、先も急ぎたいので、
タクシーでスタジアムに向かうことにしました。
前回歩いた道を通ってきたのですが、車だとホント速い速い。

 
鹿島サッカースタジアム

14時3分、カシマスタジアム着(\970)。
隣接する鹿島スポーツセンターの
前の広場。晴天の昼間に来れば、
こんなに明るい所なんですね。
ユニホームを着たファンが、
早くも何人か歩いてました。
屋台も出てました。

駅へ行こうと、スポーツセンターの裏手に回ると、
そこにはアントラーズのサポーターが50人!
しかもどんどん増えてます。
この暑さなので、日なたを避けていたのです。
夜の試合に向けて、今から士気を高めているのかもしれません。

茨城県立カシマサッカースタジアムのホームページはこちら

駅着14時28分。もちろん今日は門が開いてます。
ちょうど水戸からの列車が着いたところで、
小さな子供たちが4人、
元気良く階段を駆け上がってきました。
左が1番線、新鉾田、大洗、水戸方面。
右が2番線、鹿島神宮、佐原、成田方面。
東京から離れる方向に向かう、1番線が上り方面。
もっとも、水戸から特急に乗ると、
1時間くらいで上野に着きますからね。
地理的に東京から遠くても、鉄道路線的には近いんです。

ホームにアントラーズのポスターが貼られていました。
これによると、現在のカシマスタジアムは、収容人数が1万5千人。
しかし来年5月に工事が完成すれば、4万人に増えるということです。
チケットも取りやすくなるでしょう。

赤い列車がやってきました。2両編成のディーゼルカーです。
座席はクロスシートが中心で、しかも向きを変えることが可能。
特急とはいわないまでも、急行列車並みのいいシートだと思います。

14時48分発車。単線の線路が、森の中へと続いています。
鹿島サッカースタジアム駅が無人駅だったので、
車内で車掌さんから切符を買いました。
このスタジアム駅、とにかく異例ずくめの駅でして、
JR鹿島線の終着駅、しかも鹿島臨海鉄道との接続駅なのに、無人駅。
しかも、ご覧いただいたように、
サッカー開催日にしか営業しない臨時駅なのです。
だから鹿島臨海鉄道の列車は、鹿島神宮駅まで乗り入れます。
乗り入れざるを得ないのです。
全国のユニークな駅を紹介する
『列島縦断へんな駅!?』(所澤秀樹著/山海堂)という本によりますと、
もともと貨物駅だったこの駅から、鹿島臨海鉄道が路線を引いたために、
旅客列車が止まらないのに、JRと鹿島臨海鉄道の境界駅になったとのこと。

荒野台駅に停車。国道51号線が近く、下りようかどうしようか迷ったのですが、
ゴメンナサイ通過します。下総橘以降、久々の通過。
次の駅で下りることにしました。14時55分着(\210)。
その駅の名は・・・、

 
〜荒野台(こうやだい)〜長者ヶ浜潮騒はまなす公園前
名前が長いです。
先ほどの『列島縦断へんな駅!?』によると、
この駅は平成2年の開業。
阿武隈急行の「やながわ希望の森公園前」を抜いて
日本一長い駅名となりました。
しかし平成4年、南阿蘇鉄道に
「南阿蘇水の生まれる里白水(はくすい)高原」
という駅ができ、こちらが日本一になっちゃいました。
仮名で書いたら同じ文字数なんですけどね。
駅名板の前で記念撮影など
やってるうちに10分経過。

「長者ヶ浜潮騒はまなす公園前」っていうくらいですから、公園が近くにあるはず。
駅から塔らしきものが見えますが、あれがそうでしょうか?
せっかくだから行ってみましょう。
道端はいろんな作物の畑になってます。
その中に、こんなのがあったんですが、
これってやっぱり、松の畑なんでしょうか?
銚子からたびたび使っている、
「北総・水郷・つくばポケットトラベル」という
観光ガイドによると、鹿嶋市の特産品に
「鹿島松」というのがありますが。
のんびり15分ほど歩いて、
潮騒はまなす公園に着きました。
・・・と言うと聞こえはいいですが、
雲一つない青空、
しかも日光をさえぎるものが何もないので、
めっちゃめちゃ暑いっす。

公園の前の店で昼食。ヤキソバと缶のお茶。
でも店内のイスが埋まってて、公園のベンチで食べる羽目に。汗だく。
ほかのお客さんは軒並みかき氷を注文してました。
おばちゃん、氷を削るのに大わらわ。
「今日曇るって予報だったから、あんまり用意してなかったのよ」
こんな中、隣のグラウンドで野球やってる子どもたちはエラいと思います。
でも私は別にエラくないので、ヤキソバを食べ終わったら、
とっとと展望塔に避難しちゃいます(入館料\300)。
展望塔は海抜77メートルの高さ。
周囲に高い建物がないので、
カシマスタジアムや、
さらに遠くの鹿島港・工業地帯まで、
はっきり見はるかすことができます。

だいたいこういう塔の展望台は、2〜3フロアありまして、
エレベーターで一番上の階に行ったあと、階段で1〜2階ほど下り、
そこから下りのエレベーターに乗るのが一般的です。
この展望塔にも、下の階に郷土資料館があるようです。
階段を下りていくことにしましょう。

地上まで下りてきてしまいました。
エレベーターだけでなく、階段でも上り下りできる塔って、
ここのほかには東京タワーくらいじゃないですか?

いや、絶対もっとあると思う。

資料館では、この大野地区が大野村だったころの、
郷土資料や民具が展示されています。
熱海城の地下にあったような、複製美術館もありました。

外に出て、時計を見たら16時12分。まだ日は高く、気温は下がりません。
園内を歩いてみることにしましょう。
地図を見たところ、思っていたより広い公園のようです。
はまなすの見ごろは春から夏にかけてだそうです。
ちょうどいい時期に来たことになりますね。
視界の開けたところに出ると、
かなたに海が見えました。
久々の海です。
一応「ワンダースワンの旅」って、
海沿いの町を回る旅のはずなのですが。
海のほうへ向かって延びている、
154メートルのジャンボすべり台。
ここもかつては日本一長いすべり台だったとか。
園児たちがはしゃいでいます。

家族連れやカップルなど、人の姿は割とありました。
その中に何と、上半身ビキニスタイルの若い女性の姿が!
渋谷や湘南、あるいは海水浴場ならいざ知らず、
失礼ながら、まさかここでこんなカッコウに遭遇するとは。
・・・まあ暑かったですからね。
巨大なからくり時計もありました。

公園を一周して、時計を見たら16時40分。
少年野球はまだ続いてます。
駅に向かって、またのんびりと歩いていたら、駅に着いたのが16時55分。
次の列車は17時18分。ちょっと早いですが今回は、これで引き揚げることにします。
列車の車窓には、キャベツや松(?)など、いろんな作物の畑が次々と現れます。
17時20分、鹿島大野駅停車。今回は通過しますが、
次回はここからワンダースワンの旅を再開したいと思います。

18時19分、終点の水戸駅に到着。
ディーゼルカーから寝台特急まで、さまざまな列車がホームに止まっています。
帰りは特急スーパーひたち。
ノンストップで上野駅までまっしぐら。
1時間ちょっとで着きました。

ゴールの仙台まであと
76駅


今回のルート

鹿嶋市観光協会  観光いばらき

今回購入したソフトについて
『マジカルドロップ forワンダースワン』 データイースト
ゲーセンでも人気のパズルゲーム。
ほかのパズルゲームよりアクション志向が強く、
そのコンセプトに気づくとハマる。
特に、「後づけ連鎖」という単純なアクション要素が○。
スワン版はもちろん白黒だが、玉の種類は判別しやすい。
『サッカーやろう! Challenge The World』 ココナッツジャパン
サッカーゲームを作るのは難しい。フィールド全体が見えないし、
全員一度に動くので、プレーヤーがだれを操作するかが問題だ。
このゲームも、操作できる選手の切り替えに難があり。
ボールを持った選手を動かせなかったり、自陣ゴール前の
DFを動かせなかったり。パスもとにかく通らない。
ただしダッシュやセンタリングのコマンドを使うことで、ある程度カバーできるかも。
『ドンキーコングGB ディンキーコング&ディクシーコング』
 任天堂(ゲームボーイ)

おもしろい。ゲームボーイでも他機種版の雰囲気がよく出ている。
ロープを渡ったり、泳いだり、仲間の動物たちの力を借りたりと、
多彩なアクションが楽しめる。
操作性も良く、操作していて気持ちいい。難易度もちょうどいい。
唯一残念なのは、セーブが特定の場所でしかできないことだ。

『SD GUNDAM』『エリーのアトリエ』『マリオゴルフ』については次回以降で


次回「ワンダースワンの旅 大洗鹿島編(2)」では、ゲイムマンが大野を歩きまくり!

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