ゲイムマンのダイスステーション

日本縦断ゲーセン紀行

179.葵の御紋と葵の上
〜尾張編(30)〜


スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで¥5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は¥100ずつ増える。
(ただし、1プレー¥50円のゲームなら¥50ずつ、1プレー¥200なら¥200ずつ。
 ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(前回までのゲーム路銀 ¥3,855




2013年12月12日。
新横浜午後7時29分発ののぞみ125号に乗った。8時51分名古屋着。
中央線に乗り換えて、9時12分に千種着。

作っていたゲームアプリが遂に完成し、先日リリースすることができた。
1週間でダウンロード数は約2000。いろんな方々に告知・紹介して頂いたおかげで、
ここまで伸ばすことができたが、採算は取れてない。
今後もアドベンチャーゲームを作りたいと考えているが、工夫が必要そうだ。

ゲーム作りが大詰めに入っていたこともあって、ここ1ヶ月くらい、
世田谷区から外に出ることすら少なかったのに、
いきなり長距離移動をしたせいか、深夜になって微妙に体調を崩す。

翌13日。8時30分起床。睡眠5時間。9時45分頃出発。
千種から、まず今回のスタート地点、大曽根へ向かう。
空は薄曇り。日は差してるけど割と寒い。

JR中央線、9時56分発の快速・中津川行き。211系と313系、3+2両の5両編成。
10時ちょうど、大曽根駅着。


大曽根(おおぞね)

コインロッカーを探すが、なかなか見つからず。地下鉄の駅まで来てようやく見つける。
荷物を入れた後、モスバーガーで朝ごはん。

JRの大曽根駅は、
名鉄と、ゆとりーとラインの線路に
挟まれている。
手前の屋根は地下鉄の入口。

こちらは名鉄瀬戸線の駅舎。
ここから南の方へ歩く。

徒歩12分ほどで、徳川園の北側・大曽根口に着いた。
尾張徳川家の屋敷だった所だ。
(美術館との共通券¥1,350、徳川園だけなら¥300)

園内に入ると池(龍仙湖)があり、
対岸に観仙楼という建物を望める。

紅葉はもう終わったかもしれないと
思っていたが、
鮮やかな赤色を保つ木もあった。

赤い木々が、
葉を落とした木と、緑の松との間で、
アクセントになっている。

ソテツに菰(こも)が巻かれている。
地域によって巻き方が異なるそうで、
4種類の巻き方が再現されていた。

観仙楼側からは、
ビルの手前に池を眺める形になる。
都会の中の庭園ならではの景色。

徳川園は、戦時中に空襲で焼失して以降、ごく普通の公園となっていたが、
2004年に改修されて、日本庭園に生まれ変わった。

見事な紅葉が見られる木もまだあった。

西湖堤。中国の西湖の堤防を模している。

龍仙湖から離れて石段を上る。
ピンク色のサザンカがきれい。

四睡庵という小さな建物で、
金魚が展示されていた。
愛知県弥富市の弥富金魚だそうだ。

大曽根の瀧の周りを、
淡く色づく紅葉が囲む。

こちらは龍門の瀧。
もとは尾張家の江戸下屋敷に造られた滝で、
下屋敷跡地にあたる早稲田大学で
1998年に発見された遺構の石材を、
この地まで運んで、滝を再現したそうだ。

売店で、有松絞りのストラップを購入。

徳川園のホームページはこちら

続いて、徳川美術館へ。
昨日ネットで調べてみたら、
今日(12月13日)で年内の営業終了だとか。
危ないところだった。

徳川美術館には、尾張徳川家に伝わる、貴重な宝物が収蔵されている。
入口で、黒塗黒糸威(おどし)具足が出迎える。
壁には尾張藩領の地図。尾張一国のみならず、
美濃、信濃木曽、三河、飛騨のそれぞれ一部も、尾張徳川家の領地だったそうだ。

展示室へ。第1室にはまず、尾張家初代・徳川義直の朱塗りの具足。
刀や弓矢、火縄銃などの武器。
徳川家光から、尾張家2代光友が拝領した短刀(銘 吉光・名物 後藤藤四郎)と、
徳川綱吉から、尾張家3代綱誠(つななり)が拝領した太刀(銘 光忠)は国宝。
黒田長政から、徳川秀忠、光友、綱誠、将軍家と渡った刀
(無銘 郷義弘・名物 五月雨郷)は重要文化財。
武器としての鋭さを持ちながら、装飾品のような輝きも併せ持つ。

次の展示室からは、藩主が暮らした二之丸御殿の一部が再現されている。
第2室では、茶室を再現して茶道具を展示。
茶道具は、家康が持っていた物が多い。一休の描いた掛け軸もあった。

第3室では上段の間を再現。障壁画が複製され、
花生け、茶道具、香道具、筆やすずりなどが置かれている。
徳川義直賛、徳川光友画の三幅対もかかる。
第4室では能舞台が再現され、能面と能装束を展示。

第5室は奥道具。香合せに使われる道具が、数多く展示されていた。
ボードゲームの盤のような「四種盤」も、香道に関連した遊び道具らしい。
昔の人々の遊び道具が、現在ではこうして美術品として展示されているというのが面白い。
細かなところまで凝らされた意匠を、
遊んでいた人々はどれだけ意識して眺めていただろうか。

見事な蒔絵の施された香箱は、国宝となった千代姫の調度の一部。
徳川家光の娘・千代姫(当時2歳)が、徳川光友に嫁ぐ際に持参した調度品だ。

数々の香木や、純金製の香盆飾り一式(重要文化財)もあった。

徳川美術館のホームページはこちら

続いて、蓬左文庫の展示室へ。
蓬左文庫はもともと、
尾張徳川家の書庫だった。
展示室は徳川美術館とつながっていて、
ほぼ一体化している。

河内本源氏物語(重要文化財)全23冊が展示されていた。
もとは鎌倉・北条氏の金沢文庫にあったもので、足利将軍家に渡り、
さらに豊臣秀次、徳川家康、徳川義直と渡ったそうだ。

そのほかにも、さまざまな源氏物語写本を展示。
これまで見てきた品々もそうだが、歴史上の人物が持っていた品物をまのあたりにすると、
その人たちが決して伝説上の人物ではなく、実在した人間だったことが再認識される。
豊臣秀次など、悲劇的な死を迎えた人物が、急にかわいそうに思えてくる。

蓬左文庫はもともと、家康の遺品として義直が譲り受けた3千冊の蔵書、
「駿河御譲本」から始まっている。
その御譲本の一部も展示されていた。

本だけではなく、江戸時代の屏風や浮世絵など、源氏物語を描いた絵画も。
江戸時代には「偐(にせ)紫田舎源氏」なる小説があり、ベストセラーになったらしい。
展示されていた浮世絵は、これをモチーフに、源氏物語の人物の姿を、
当時(江戸末期)の“現代風”に置き換えたものだった。

国宝・千代姫の調度に施された蒔絵も、人物こそ描かれていないが、
源氏物語に関する意匠で、「初音の調度」の名も、源氏物語の初音の帖に由来する。

午後1時半になる。映像ルームへ。「千年の時を越えて」。
竹下景子さんのナレーションで、源氏物語の世界を解説。

名古屋市蓬左文庫のホームページはこちら

徳川美術館に戻る。第6展示室は、国宝・源氏物語絵巻についての解説。
平安時代末期の12世紀前半に描かれたものとされ、
現存する源氏物語絵巻の中で最も古い。

保存が難しいため、現物が公開されるのはわずかな期間のみ。
それ以外の期間は、ここで複製が展示されている。

企画展へ。展示室は、1935年(昭和10年)に建てられた旧本館。
帝冠様式の建物で、登録有形文化財。
上野の東京国立博物館(1937年竣工)にちょっと似ている。

企画展「夢幻能 うつつと異界の境(はざま)」(この日が最終日)。
夢幻能とは、主人公が亡霊や精霊など人間でない能のこと。
能面や装束が数多く展示されている。
敦盛などの源平もの。源氏物語をもとにしたもの。

亡霊に使われる能面は、怒りや憂いをたたえた顔で、恐ろしいけど個性的。
般若の面はその代表格といえる。
般若が用いられるのは、源氏物語をテーマにした「葵上」の
六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)や、
安珍・清姫の伝説を題材とした「道成寺」の蛇体など。

きらびやかな装束の文様にも、1つ1つに意味や決まり事があるらしい。

徳川美術館のホームページはこちら

喫茶スペースでひと休み。サンドイッチを食べ、アイスコーヒーを飲む。
日頃、1日の大半を座って過ごしているせいか、たまに立ち歩くと凄く疲れる。

外に出たら、小雨が降っていた。ちょっと寒い。

最後に、正面入口の黒門を見る。
1900年(明治33年)、
尾張家邸宅の門として造られた。
江戸時代ではなく明治のものだが、
(江戸中後期、ここは家老の土地だった)
それでも優に100年を超える。

戦時中、このあたりは空襲に見舞われたが、
この門は奇跡的に残ったそうだ。
葵の紋が並ぶ屋根瓦。

雨がやんだ。大曽根駅まで戻ろう。
……歩き始めてすぐにまた降り出した。天気雨なのだが、その割には強い。
……と思ったらすぐに晴れて、今度は青空。

雨の心配はなくなったが、歩く方向を間違えていることに気づいた。
北に進んでいるつもりが、東に歩いていて、JRの線路に突き当たる。
大曽根駅に着いたのは、午後4時26分。多分、10分くらい余計に歩いてる。

ここからは、まだ訪れていない
ゲーセンやゲームコーナーを3軒回ろう。
地下鉄名城線乗り場へ。

ホームに下りたらちょうど、4時31分発の名古屋港行きが来たので乗った。
4時33分、次の平安通駅で降りる。

上飯田線に乗り換え。
ホームドアのあるホームに、電車が停車中。
当駅始発の4時43分発・犬山行きだ。
車両は名鉄300系。
途中から名鉄小牧線に乗り入れる。

車内は、一部にクロスシートがあって、あとはロングシートという、
変わった配置のセミクロスシート。
平安通を出て、4時45分、次の上飯田で降りた。(ゲーム路銀 ¥3,855-¥200=¥3,655
ちなみに、この1区間だけが地下鉄上飯田線で、ここから先は名鉄小牧線となる。


〜平安通〜
上飯田

駅の上に集合住宅が建つ。
東山線の藤が丘駅などと似たタイプ。
バスターミナルもある。

ダイエー上飯田店へ。
3階に「らんらんらんど」があった。

プライズ、キッズ向け、メダルが中心。
ほかに、プリクラ、太鼓の達人、タイムクライシス。
マリオカートなどレース、ワニワニパニックなどエレメカも。

1階のスガキヤで、塩キャラメルソフトクリームを食べて休憩。

上飯田駅に戻ってきた。もともとの計画では、
ここから名鉄で犬山へ行って、遊園地巡りをするつもりだったけど、
冬場なので、先に別の方向へ行くことにした。

というわけで、上飯田線で平安通に戻る。
午後5時44分の電車がちょうど来たので乗った。5時47分着。
名城線に乗り換える。5時52分の名古屋港行き。
4分後、2つ先の黒川駅で降りた。(ゲーム路銀 ¥3,655-¥200=¥3,455


〜平安通〜志賀本通〜
黒川

写真には撮っていないが、
この駅の上にもアパートが建っていた。

交差点のあたりにゲーセンがあるという情報を得ていたが、
事前にグーグルストリートビューで交差点を見た際には見つからなかったので、
期待していなかった。
こうして念のため現地に来てみたけど、やっぱり見つからず。

あきらめて駅に戻りかけたら、
途中の道で見つかった。
駅から交差点へ向かうときには、
気づかず通り過ぎていたのだ。
「トランプカード」というお店。

間口は狭いけど、奥行きがけっこうある。
1階にプライズ、麻雀格闘倶楽部、スロット。2階に音ゲーとビデオゲーム。
ビデオゲームの内訳は、ストリートファイターZERO3、ぷよぷよ通、メタルスラッグ3、
雀帝、スーパーワールドスタジアム2000、おてなみ拝見FINAL。

「おてなみ拝見FINAL」の「ZOO KEEPER」をプレイ(2プレイ¥100)。
2回とも10面でゲームオーバー。
久しぶりですっかり腕が鈍ったせいか、満足な結果ではなかったが、
隣のjubeat(ユビート)の曲を聞きながらのプレイは、心地良かった。
ゲーム路銀 ¥3,455-¥100+¥900=¥4,255

黒川駅から、名城線をさらに進もう。午後6時50分発の名城線左回り。
名古屋城の脇や、テレビ塔の下を通過して、7時1分、上前津駅で降りた。
ゲーム路銀 ¥4,255-¥230=¥4,025


〜名城公園〜市役所〜久屋大通〜栄〜矢場町〜
上前津(かみまえづ)

大須の商店街に、
新しいゲーセンができたらしい。
行ってみよう。

久しぶりに、ふれあい広場に来た。
イルミネーションに彩られている。
招き猫の隣に、地元のアイドルグループ、
OS☆Uの大きな垂れ幕が下がっている。

ゲーセンは万松寺ビルの近くにある、ということしか覚えてなかったので、
また道に迷う。ケータイで検索。

万松寺ビルの本当にすぐ近く。
はす向かいだった。
タイトーステーション大須店。

半地下と中2階といった感じの2フロア。
下の階は、プライズ、マリオカートなどのレース、太鼓の達人などの音ゲー、
キッズ向け筐体、エアホッケー。
上の階は、音ゲーの広いスペースと、レース、
ガンシューティング、クイズマジックアカデミー。
そして奥に、プリクラの広いスペースがある様子。コスプレ衣装も用意されている。

あと、時間に余裕があったら、万松寺ビルのアーバンスクエアにも寄りたかったけど、
けっこう遅くなってしまった。今日の宿泊地は、ここからかなり遠い。
万松寺でアイドルの握手会らしきイベントが行なわれているのを、
横目に見ながら駅まで戻る。
(後から調べたら、OS☆Uの握手会だった)

明日は名古屋駅からスタートしたいので、これから移動する。
荷物を大曽根のロッカーに入れたままなので、先にそちらへ行きたいが、
名古屋駅に着くまでの電車賃はゲーム路銀から引かれるので、直接向かう。

今度は鶴舞線。ホームに着いたら、午後7時41分発の上小田井行きがちょうど来た。
今日は接続がいい。
車両は、名鉄の赤い100系。
3分後、2つ先の伏見で降りて、東山線の7時50分発、高畑行きに1駅だけ乗る。
7時52分、名古屋着。(ゲーム路銀 ¥4,025-¥230=¥3,795


〜大須観音〜伏見〜
名古屋

さて名駅に着いたけど、大曽根に荷物を取りに行かなきゃならない。
JR中央線。午後8時2分の瀬戸口行きに乗り、8時14分、大曽根着。
地下鉄のロッカーから荷物を取って、8時37分の名古屋行きでとんぼがえり。
8時52分着。

ミッドランドスクエアの窓の明かりが、
クリスマスツリーになっていた。

近鉄名古屋駅に来た。
9時15分発の特急・宇治山田行きに乗る。
12200系スナックカー。
会社員の帰宅時間に重なったようで、
ほぼ満席だった。

明日・あさっては、桑名を回る予定。
しかし、桑名でも名古屋でもホテルが確保できず、今日から泊まるのは四日市。
9時46分、近鉄四日市駅に到着。
ホテルにチェックインした後、コンビニに行き、弁当を買ってきて晩ごはんとした。

現在のゲーム路銀
¥3,795

今回のルート


より大きな地図で ゲイムマンの日本縦断ゲーセン紀行(名古屋〜) を表示

名古屋観光情報  愛知県観光ガイド
名古屋市交通局  JR東海  近畿日本鉄道
名古屋鉄道  名古屋ガイドウェイバス(ゆとりーとライン)
次回、「日本縦断ゲーセン紀行 180.伊勢・鳥羽編(1)」では、
全国的に有名な、あのイルミネーションを見る。
「日本縦断ゲーセン紀行 178.尾張編(29)」に戻る


「ゲイムマンのダイスステーション」タイトルページに戻る
「ゲーム脳」徹底検証シリーズ
※これより外部リンク ダイスステーション トップページ

「ゲーム脳」徹底検証シリーズ
※これより外部リンク ダイスステーション トップページ