東京から仙台まで

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ワンダースワンの旅

6.階段コワイ!
〜南房総編(1)〜


前回までのあらすじ
東京から仙台まで、海沿いの町々を、ワンダースワンのソフトを買いながら旅する企画
“tv-game.com的ワンダースワンの旅”
南房総に入ると、ゲーム屋は見つからないわ、列車の本数は少ないわで、
ただの観光旅行になってきた。今回こそはスワン探しに全力を注げるか?(1999年9月19日)


こんにちは、ゲイムマンです。
さて私が今どこにいるかといいますと・・・、
日露戦争の旗艦だった、
記念艦・三笠がある街。
そう、私は今、横須賀に来ています。
街自体は、東京や横浜に近いせいか、
オシャレな若者の多い街です。
場所柄、アメリカ人の水兵さんもよく見かけます。
しかし、三笠を見た後に街を見ると、
「街は歴史の積み重ねによってできている」
ことを、再確認させられますね。
・・・って、こんなバカ企画でこんなこと言っても、
説得力ないか。

で、なぜ私がウインビーの下じきを持っているのか、説明が必要ですね。
ここ横須賀は、女子プロレスのタッグチーム「ナチュラル・ツインビー」の一員、
府川由美選手の出身地なので、それにちなんで。
ついでに今回は、さらにそれにちなんで、
コナミのワンダースワンソフトを中心に探そうかな、と思っております。
『ビートマニア』をまだ手に入れてないことですし。
あ、そうだ、ウインビーといえば私、
「ウインビー国民的アイドル化計画実行委員会」の
「シナリオ委員長」に選出されてたんですよ、選挙で。
でも活動を始める前に、実行委員会が解散しちゃいまして。
あの時何かしらの活動ができていれば、
今こんなバカ企画やらなくて済んでたかもしれないのに。

へ? 「横須賀なら『シェ○ムー』があるだろ」って?
いやあ・・・『シェ○ムー』って名前が、・・・ちょっと横須賀っぽくないなあと・・・。
中国よりアメリカの色が強い街ですからねえ。
ちなみに横須賀では、スワン、山ほど見つかります。
でもルートの外なので、買えません。買っても数に数えられません。
京急の各駅停車。
浦賀行きだったのでこれには乗らず。
で、この都営浅草線から直通で来た、
特急三崎口行きに乗りました。
京急久里浜駅です。
小雨が降ってます。
ここからバスで
フェリー久里浜港へ向かいます。
7時32分に着いたのに、
次のバスは7時51分。
フェリーは8時10分に
出ちゃうんですけど・・・。

果たしてゲイムマンは、8時10分のフェリーに間に合うのだろうか?
この続きはCMの後で!



何かこのバス、やけにゆっくり走ってるように感じられます。
停留所で止まるたびに、
「乗るなあ!」
「降りるなあ!」

と心の中で叫んでおります。

今、フェリー乗り場に到着しました。
8時ちょうど。
何とか間におうたー。
しっかし心臓に悪いわ、このダイヤ。
(フェリー 久里浜−金谷 \500)
東京湾フェリーでは3隻が運行してますが、
私が乗ったのは偶然、
前回金谷で見たのと同じ「くりはま丸」。
朝早くから二百人ほどのお客さんが乗ってました。
若者、家族連れ、オジサンと、客層はさまざま。

船内に「海軍カレー」の文字発見!
実は昨日私、横須賀名物のカレーを食べようと思って、カレー屋を探し回ったのですが、
中央大通りのアーケードに一軒あることに気がつかず、
結局、汐入でファストフード風の、
カツとカレーとご飯と福神漬しか入ってないものを食べていたのでした。
今日こそは本場の海軍カレーを!
と意気込んだのですが、いつまで経っても売り手が来ません。
スナック売り場でソフトクリームを買って、聞いてみます。
「はい、すいません、次の便からなんです」
うー、バスが遅れてこのフェリーに乗り遅れていたほうがよかったかも。
ソフトクリームはうまかったのですが、とけるの早すぎ。
手がベトベトになるわ、床を汚すわ。
ハンカチ持ってきてて良かったです。

「おー、今日は揺れるなあ」と乗客の一人。
実際私も酔いそうです。
でも子供たちは元気に走り回ってます。
ま、香港の高速艇の、接岸中の揺れに比べたら、
大したことはないんですけどね。
浦賀水道には、いろんな大きさの船が
行き交っています。
雨がやんで、日も射してきたころ、
金谷港に到着しました(8時50分)。

東京湾フェリーのホームページはこちら

浜金谷

徒歩下船口の前に人だかり。車で来てない人、結構多かったんですね。
今回、フェリー乗り場にかかっていた曲は『サニーデー・サンデー』でした。
ここから今回は、ロープウエーで鋸山(のこぎりやま)へ向かいます。
ところで・・・、

>まさかこの旅の行程中に、
またもチェキッ娘の歌を耳にすることになろうとは!
>ということは、もしかして、蘇我のときのように、
>この町でスワンが手に入るということなんでしょうか?

というように前回、私は書いておりました。
チェキッ娘効果で今回も、フェリー乗り場からロープウエー乗り場まで歩く間に、
スワンを見つけることができるのでしょうか?
ま、今回見つかったら、センチメンタル・バス効果ということになるかもしれないけど。
しかし、道沿いで目にするのは
食べ物屋や乗り合い船、
そして普通の民家ばかり。
ゲームソフト屋を見つけられないまま、
10分少々歩いたところで、
ロープウエー乗り場に着いてしまった。

うーん、今回はチェキッ娘効果の恩恵にあずかることはできませんでした。
ロープウエー乗り場に着きました。今9時13分です。
ちょうど出るところみたいなので、切符を買って乗り込みます(往復\900)

普通、観光地のロープウエーでは、テープで解説を流すところが多いのですが、
ここはガイドさんが同乗します。
お客さんが集まったら動く不定期運行で、
私が乗ったゴンドラには、ほかに5人のお客さんが乗ってました。
9時19分、山頂駅に着きました。

鋸山ロープウェーのホームページはこちら

『超時迷宮レジオン』(ニチブツのシューティング)、
『宇宙より愛をこめて』(ニチブツの麻雀)という、
聞いたこともない名前のゲームがありました。
コナミのレースゲーム『ホットチェイス』や、
出てくる球を打つ懐かしの野球ゲームもありました。

ちなみに後日、ゲイムマンが『ゲーメスト増刊 ザ・ベストゲーム』で調べたところ、
『レジオン』については解説が載っていたが、『宇宙より愛をこめて』については、
「ごめんなさい分かんねっス 君の情報を待つっス」と書かれていた。

情報を伝えようにも、今はもう新声社は・・・。
ふもとから見ても雲がかかってたので、
覚悟はしてたんですが、
やはり景色はよく見えません。

山頂から、日本寺入口の駐車場まで、人っこ一人いません。
まあ9月19日なんていう、中途半端な時期ですし。
道も石ゴロゴロで、歩きにくいです。
(日本寺拝観料\600)
入口で案内図を受け取りました。
・・・この先のルート、ずっと階段みたいです。
フヘー。
だって入口のすぐそばからコレですもん。
この階段を上ると、十州一覧台という展望台です。
上りました。曇ってました。早くもバテました。
下のほうから、運動会をやってるらしい音が聞こえました。
でもどこでやってるか、まったく見えません。
鋸山はもと石切場だったので、
このようにまっすぐな壁が続いてます。
石切場跡に刻まれた
百尺観音です。
写真ではこんな感じですが、
実際に行って見上げてみてください。
デカさに圧倒されますから。
百尺観音の辺りから、
「地獄のぞき」が見えます。
また階段を上って、
地獄のぞきに来ました。
垂直な崖からポコンと
突き出している感じです。
のぞきに行くまでが大変。
階段のない勾配を
上っていかなくては
なりません。
地獄のぞきの最上部。
フェンスがなかったら
今にも落ちそうですね。
そしてここが先端です。
下から見るとコワそうなんですが、
いざ来てみると、
思ったほどコワくありません。
景色がよく見えないからでしょうか。

相変わらず、たまにしか人の姿を見かけないようなこの鋸山なのに、
地獄のぞきの辺りでは、カップルがはしゃいでいたりします。
愛の力おそるべし!
ここからは階段をひたすら下ります。
距離はさほどないと思うんですが、
何しろこの高低差。
ヒザが笑ってます。
道のあちらこちらに、千五百羅漢とよばれる
石の仏像が安置されています。
近づいて見ると、人間のような、
親しみのもてる表情をしています。

ただ、明治の廃仏棄釈運動で見捨てられて以降、修復が進んでないそうで、
首のない仏像も、至る所にありました。

そして日本寺の目玉といえば・・・、
大仏様です。
下にいる人と大きさを比較しても、
ピンとこないと思いますので、
後ろの山と大きさを比較してみてください。
総高31.05メートル。
奈良の大仏様より高いんです。
千五百羅漢を作った大野甚五郎が、
1783年に完成させました。
しかし江戸時代の末期に崩壊が起こり、
1969年にやっと修復されました。

ここに着いたのが10時50分。ガイドブックに書かれていたとおり、
鋸山を一周すると2時間かかりますね。

日本寺のホームページはこちら

ここからひたすら上って、ロープウエー山頂駅に戻ります。
朝、ソフトクリームしか食べてないことに、今になって気がつきました。
汗を拭いたハンカチには、ソフトクリームの匂いがついてました。
山頂に戻って来ました。ただいま11時15分。
すぐ発車のロープウエーで山麓へ戻ります。
ロープウエー、満員でした。
どっからこんなに人が湧いたのか。
こっちは大汗かいてるんで、ちょっと気まずいです。
ちなみに、すれ違った上りのロープウエーも満員でした。
天気が良くなってきたので、
これから上る方々は、いい景色を見られることでしょう。

11時20分、山麓駅着。ここから歩いて、11時31分、浜金谷駅に着きました。次の電車は・・・

12時11分!?

40分待ちです。別に、前の電車が出たばかりというわけでもありません。
要するに今の時間、電車は1時間に1本しか来ないんです。
鋸山で疲れた足を休めるには、ちょうどいいのかもしれませんが。
それにしてもこれが、久里浜からフェリーで35分の土地のダイヤでしょうか?

さっきの運動会は、駅のすぐ裏の金谷小学校というところで行われてました。
突然流れてくる炭坑節
電車を待ってるおばちゃんたちが、思わず口ずさんでます。
とか何とか人ごとみたいに言ってますが、私も次に流れてきた河内おとこ節を歌ってました。
当然これらの曲は、鋸山の上にいる観光客にも聞こえているわけですね。
やってきました、特急さざなみ。
特急ですが、この区間は各駅停車として運行してます。
あ、すべてのさざなみがそうというわけじゃ
ないんですけどね。

鋸山に突っ込んで、トンネル抜けると左に田んぼ、右に海。
ゲーム屋、ナシ! デパート、ナシ! よし、保田(ほた)駅通過!
駅前にけっこう店らしきものが立ち並んでいるので、
ひょっとしたらゲーム屋さんもあるのかもしれませんが、
何しろ「一度降りたら1時間」ですから。
特急列車は乗り心地がいいですし。
え〜い、安房勝山も通過、しちゃえ!

住宅街と畑が混在します。
岩井も通過。再び海が見えてきました。
トンネルを五つ抜けました。要するに山の中に線路があるんです。
富浦(とみうら)は大房(たいぶさ)岬の最寄り駅ですが、やはり通過します。
何でも、駅から徒歩40分くらいかかるそうなんで・・・。
〜保田〜安房勝山〜岩井〜富浦〜那古船形
12時35分、那古船形(なこふなかた)駅到着。
崖ノ観音と那古観音の最寄り駅です。
今時珍しい、青地に白の駅名プレートがお出迎え。
次の電車は、やっぱり1時間後、13時38分。
駅員さんに崖ノ観音への行きかたを尋ねていた
ご夫婦がいらっしゃったので、
跡をつけちゃいました。
崖ノ観音への道は、のどかな田園地帯を通ります。
この堂山という山の中腹に・・・、
崖ノ観音こと大福寺があります。
このとおり、崖の真ん中に観音堂が建ってます。
ということは、また階段を上ることに・・・。

中に納められているのは、
全長160センチの十一面観音。
鎌倉時代に彫られたそうで、
“損傷が激しい”と書かれてましたが、
暗くて損傷についてはよくわかりませんでした。
高所だけあって、さすがに眺めがいいです。
「鏡ガ浦」の異名を持つ
館山湾がきれいです。

大福寺(崖観音)のホームページはこちら

下りて再び町を歩きます。
ゲーム屋の1軒や2軒ありそうな商店街なのですが。
道に迷って、船形港に出ちゃいました。
空はすっかり晴れ渡り、海もホントに鏡のように静かです。

遠くで船の音。
ときどき車の音。
あとは何にも聞こえない。
気持ちのいい静けさです。
・・・などとのんびり歩いていたら、東に向かっていたつもりが、南へ南へ大移動。
いったん駅に戻ってきました。13時40分。目の前で下り列車が出て行きました。
でもここまで来たら、あと那古観音も見ておきたい。

駅で聞いたとおりに行ったら、それらしき山は見えてきました。
でも、行けども行けども入口がない。
細い階段を見つけたので、上ってみます。また階段です。
裏口のようでしたが、何とか本堂に出たので良しとしましょう。(13時54分)
本尊の千手観音像は、国の重要文化財。
この多宝塔も本堂と同様、江戸時代のものだそうです。
こっちが正門なんですね。
このお寺はNHKの人形劇里見八犬伝の
舞台になったそうです。
ちなみに原作の南総里見八犬伝には
出てこない場所だとか。

正門からちょっと行ったところにバス停があります。
ここからはバスで館山に向かいます。また駅まで戻るのはツラいんで。
しかも電車は1時間に1本ですが、バスは1時間に2本来る!
今14時08分。次のバスは、ラッキー、14時15分だ!
定刻に来たバスに乗って、次の目的地、館山を目指します。
館山
14時30分、館山城にやってきました。
(那古−城山公園前\300)
『全国版』時代からの『信長の野望』ファンにはおなじみの、
安房の里見の館山城。
小国で隣が北条氏で、しかも太守が高齢という、
「どーやって全国統一するんじゃあ」的な国だったのです。
(『全国版』では太守が死ぬとゲームオーバーだった)
城だから覚悟はしてたんですが、また上り階段です。
平坦な道は難なく歩けるんですけど、
もう階段は、2歩くらい歩いたところで
疲れがドッと噴き出してきます。
再建された天守閣の中は、
館山市立博物館分館でした。
(戦後復元された天守閣が博物館になっているケースは、
 全国各地にみられます)
ここには南総里見八犬伝に関する資料が集められています。
(博物館観覧券\150)

江戸時代当時に作られた八犬士の絵双紙や、歌舞伎の錦絵版画などに混じって、
NHK人形劇で使われた人形や、角川映画のポスターなど、
八犬伝をモチーフにした最近の作品の資料も展示されていました。
『麻雀八犬伝』なんて本もありましたし。
でもさすがにゲーム関連はなかったですねえ。八犬伝はゲームの題材にもなってるんですが。
今度寄贈しようかなあ、『アイドル八犬伝』のロムカセット
(SNKの『里見八犬伝』は持ってません)
天守閣からの眺めです。
ちなみに現実の里見氏は、
一時は久留里城の辺りまでを領し、
江戸時代まで生き残ったわけで。
それを考えると、『全国版』の里見氏は
不当に弱かったと言えるのでは。

館山市立博物館(千葉県博物館協会サイト)

八犬士のモデルとされる八遺臣の墓にも行きましたよ、ええ。
広い道に「←八遺臣の墓」って表示が出てるから近いのかと思いきや、
途中で細い下り階段に入ってって、どんどん道が細くなってって、
ようやくたどり着いたのは正面側から遠く離れて、
訪れる人もないひっそりとした場所でした。
そこからもう一度正面に戻ったのですが、
城山公園の中を通るより外を通ったほうが早いってのが・・・。
天気はすっかり良くなってて暑いし、疲れてるんで苦しいこと苦しいこと。
忘れてたけど、朝から口にしたのがソフトクリームとポカリスエットだけ
博物館の本館に行って涼みました。

それがあだになりました。
バス停に行ったら、本っ当に目の前で、15時49分発のバスに出て行かれるっつー
次は16時02分。30分フルに待たされないだけでも良しとせねば。

さて本来の予定では、館山駅前からバスで白浜の野島崎灯台へ行くはずでした。
しかし灯台の入場時間は16時まで。つまり今から行っても間に合わない。
仕方がないので、房総半島最南端行きは、次回に回すことにします。

16時02分、無事バスに乗ったゲイムマン。
しかしこのバスで、「ワンダースワンの旅」最大のピンチに立たされる!

万札しか持ってない!

館山駅に着いたゲイムマンは、急いで売店でのど飴を買い、
小銭を作って\180を支払った。

運転手さん、待っててくださってありがとうございました。
えー、ひと騒動終わりました。今、16時11分です。
野島崎灯台に行かないと決めたんですから、
ここはゆっくり腹ごしらえしましょう。海沿いだから、魚料理がいいですね。

そう言ってゲイムマンが食べたのは、マクドナルドのフィレオフィッシュだった。

何か突然のんびりした気持ちになりました。
本来観光ってのは、こういう気持ちでしなくちゃなんないんですよね。
16時36分、フィレオフィッシュを食べ終わり、マクドナルドを後にします。
すっかり観光になってしまった「ワンダースワンの旅」。
果たしてこれで、新たにスワンは見つかるのだろうか?
この続きはまた次回で!

<おまけ>
この旅を終えてかなり経ってから、ゲイムマンは知ることになるのだが、
実は先日、チェキッ娘は解散してしまったのだ!
浜金谷でチェキッ娘効果がなかったのはそのためか?
この件について、ゲイムマン、コメントを。

「ワンダースワンの旅」応援歌を歌ってもらおうと思ってたのにぃ!


今回のルート

横須賀市観光協会  富津市観光協会  鋸南町観光協会
南房総市観光協会  館山市観光協会  ちばの観光まるごと紹介


次回「ワンダースワンの旅 南房総編(2)」では、今度こそ房総半島最南端へ!

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