東京から仙台まで

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ワンダースワンの旅

13.聖子、おニャン子、綾波レイ
〜九十九里浜編(2)〜


前回までのあらすじ
東京から仙台まで、海沿いの町々を、ワンダースワンのソフトを買いながら旅する企画
“tv-game.com的ワンダースワンの旅”
前回は九十九里町まで行きながら、海にはたどり着けなかったゲイムマン。
今回再び海を目指すことになる。(1999年12月25日)


千葉
おはようございます。ゲイムマンです。
今、10時15分。千葉駅前にバスが到着しました。
実は私、ここに着いたのが9時40分なんです。
ラッシュに巻き込まれるわ、
例によって腹痛に襲われるわ、
んでもってこんなに早く着いてしまうわと、
ここまではさんざん。

九十九里ライナー片貝駅行きは10時30分、千葉駅前18番バス乗り場を発車しました。
千葉東金道路から、前回やはりバスで通った県道25号線に入り、九十九里役場前へ。
ただし今回は、さらに海を目指して、終点の片貝駅まで行くのです。
11時30分、ちょうど1時間で片貝駅に着きました(\900)。
けっこう快適な旅でした。

さて、片貝駅とはどんな所なのだろうか?
その答えはCMの後で!



片貝

ハイ、ここが片貝駅です。
ずっと広い県道25号線をまっすぐ走ってきた九十九里ライナーですが、
海の近くまで来たところで、急に細いわき道に潜り込み、
住宅街の中のちょっとした空き地に到着したわけです。
こんなところが大都市千葉に直接つながっているとは。
路地裏にタイムマシンの入口があるSF小説みたいなもんですかね。
もちろんバスの本数は少ないです。だから帰りの便をここで確認しておかないと。
えっと、ここを13時ちょうど発か、乗り遅れたら西の下バス停に14時2分かですね。

(※後から知ったのですが、
かつて東金駅からここまで、九十九里鉄道という鉄道路線が通っていて、
片貝駅という名前は、その名残だそうです)


さて、私は海が見たくて、はるばる片貝までやってきたわけですが、
いったい海はどっちでしょう?
近所のスーパーで聞いてみたところ、海岸までは徒歩3分ほどだということです。
たばこ屋の角を曲がって、
途中トイレに行ったりなんだりありながら、
11時52分、九十九里ふるさと自然公園着。
園内の九十九里センターには、九十九里浜の
自然を紹介する展示室がありました。
ひととおり展示を見たら12時7分。
海岸通りを歩いてみました。
この時期ですから人はあまりいませんが、
時おりサーファーとかカップルとか、
サーファーのカップルとかに遭遇します。
遠かったので顔は見えませんでしたが、
これって工藤某さんと木村某さんじゃ
ないですよね?

これまでの行程で、サーファーのかたを
いっぱい見かけてますから、
その中に1人くらい木村某さんがいたかも。

冬だというのに暖かいです。暖かいですが、風が強いです。
舗装された遊歩道があるので、歩きやすいです。歩きやすいですが、風が強いです。
波打ち際まで足をのばしてみると・・・。
さらに強い風が吹き荒れてます。
砂煙が足元を駆け抜けてってます。
風上のほうに視線を向けると、
砂漠を駆け抜ける騎馬軍団を
山の上から見下ろしているような感じです。
NHKの人形劇三国志の
オープニングみたいにも見えます。
でもってその砂煙が、
まるでレミングの集団自決のように
まっすぐ海に突入していきます。
穴を掘ったり階段を作ったりして
天国の門まで導いてあげたい。

九十九里センターでもらった地図を、風と戦いながら、なんとか広げて見てみると、
この海岸通りを南側、つまり風上側にまっすぐ歩くと、
徳富蘆花の文学碑に、九十九里浜を一望できる(らしい)ビーチタワー、
そして高村光太郎が「千鳥と遊ぶ智恵子」の詩を作った真亀地区
(サンライズ九十九里の辺り)があるらしいです。
また北側には竹久夢二の碑があり、
町内にはそのほか、伊能忠敬の生誕地や、青木昆陽がサツマイモを作った土地、
国の重要文化財の武家屋敷門があるそうです。
でも・・・どこも歩いていくには遠すぎます。
車か、せめて自転車がほしいところ。
どっかにレンタサイクルがあればなぁ。

バス停に向かう途中、県道25号線と30号線が交わる交差点で、
ショッピングセンターを発見!
しかも窓には「おもちゃ・ファミコン」の文字が!
これはもしかしてもしかするともしかするかも。
入ってみると店内は、思っていたよりずいぶん広いです。
テレビゲームの棚を発見! スワンは?
しかしそこにあったのは、64とゲームボーイのみ。
プレイステーションに押されているとはいいながら、任天堂が健在であることを
あらためて実感いたしました。
野島崎の端っこから、九十九里浜の真ん中まで、
64とゲームボーイを行き渡らせる、任天堂の流通ってやっぱスゴイわ。
プレイステーション陣営は、これに対抗しようとして、
レコード屋やコンビニといった新たな販路に、活路を見いだしたわけなんですね。

消防車が、「本日はたいへん風が強く、火災の発生しやすい状況となっております」
と呼びかけながら走ってました。
さすがにいつもいつも、こんなに風が強いわけではないようです。
道端にいわしのみりん干しがいっぱい詰まったバケツが置いてありました。

西の下バス停で、13時6分に来たバスに乗りました。
途中から乗ってきた中学生くらいの男の子が、携帯電話で話をしてました。
「ギャザ持ってきて」
そして電話を切ってから、周りにいたほかの男の子たちにひとこと、
「対戦可能」
そういえばさっきのショッピングセンターにも、
『マジックザギャザリング』に『ポケモンカード』『遊戯王カード』が売られてました。
もしかして九十九里町って、カードゲームが盛んな町なのかも。

 
東金
13時30分、東新宿(ひがししんしゅく)下車。
(\480)
バス停の目の前がハローマックです。

店内は子供たちでいっぱいでした。
そういや今日は、12月25日でした。
今日になってプレゼントを買う親御さんも多いんですねえ。
スワンはもちろんありました。
ロックマン、パズルボブル、クロックタワー、テラーズ、カードキャプターさくら、
たねをまく鳥など、持ってないソフトばかりで目移りします。
(もちろん、持ってるソフトも多いですが)
さんざん迷った末に1本選んで、行列の後ろに並んで買いました。
東金のハローマック東金店で
『テラーズ』を
\3,024(本体\2,880)で入手!

『テラーズ』を選んだ理由は、いちばん大々的に宣伝をうっていたから。
ワンダースワン勝手に広報部長としては、是非おさえておきたいと思いまして。

おのれはV6の長野さんか。

で、13時53分です。
ここから駅までは、さすがに歩くしかないでしょう。
九十九里町は伊能忠敬の出身地(もう私は東金市に入ってますけどね)。
ひとり伊能ウォークとしゃれこみましょう。

と思ったら、間もなく見えてきたサンピアジャスコ。
実は駅のすぐそばだったんですね。
14時3分東金駅着。ひとり伊能ウォーク終了。

うまいことに、次の成東行きが14時9分。乗りましょう。
成東までの切符(\200)を買って、
ふと隣を見たら、思っきしコギャルのメークをしたヤマンバ。

逆だ。

ヤマンバにビックリしつつ、おなじみの電車に乗って一路成東へ。
住宅街の中→田んぼ→また住宅街。求名駅に着きました。
城西国際大学の最寄り駅だからか、ここではかなりの人が降りていきました。
でも私は通過します、すみません。
再び田んぼの広がる風景。
やがて遠くのほうに住宅地が見えて、それが近づいて来ると間もなく、
東金線の終点、
成東駅0番ホームに着きました。

 
〜求名(ぐみょう)〜成東(なるとう)
14時20分、成東駅到着。
駅の建物は木造ですが、自動改札や最新式の券売機など、
新しい機械が使われています。

駅前に「礎」と書かれた碑がありました。
昭和20年8月13日というと、終戦のわずか2日前のことですが、
この駅に停まっていた弾薬積載貨車が、米軍機の攻撃を受け、火煙を上げました。
国鉄職員15名と将兵27名が、旅客と町民を避難させるとともに、
懸命の消火活動に努めましたが、
約20分後に弾薬は爆発してしまい、全員亡くなられたということです。
「礎」の碑は彼らの功績を称え、13回忌にあたる昭和32年8月に造られたそうです。
しばし黙とうをささげた後に、成東の町の探索に向かいます。

観光案内所に、成東のパンフレットと、山武郡のガイドマップがあったのでもらってきました。
それらによると、成東の観光名所は、歴史民俗資料館に食虫植物群落、
浪切不動尊、そして城跡公園といったところ。
まずは歴史民俗博物館→食虫植物群落のルートをたどってみることにします。
タクシーを使えばすぐなんでしょうが、
道すがらスワンを探したいので、歩いて行きます。
でも、今までこういう道でスワンが見つかったためしがないんですよね。
案の定、スワンが見つからないまま、
成東町歴史民俗資料館に着いてしまいました。
2階建てで、1階には昔の農機具や
養蚕に用いる道具などが展示されてます。
2階には、土器や民俗資料のほかに、
成東町出身の歌人、伊藤左千夫の
遺品や書簡などがありました。
資料館の隣にあるこの建物は、
伊藤左千夫の生家です。
その前庭に、予想だにしなかった
ある人物の名前を見つけて、驚いてしまいました。

その名前とは?
これを見て思い出したんですが、
伊藤左千夫の小説『野菊の墓』は、
松田聖子さん主演で映画化されてたんでしたっけね。
「『野菊の墓』映画化記念植樹 アララギ
 一九八一年七月十九日 松田聖子」とあります。

さらに海側に進んで、成東・東金食虫植物群落を目指します。
県道沿いに、いちご狩り農園が多くありました。
その県道から案内標識に従って、細い道に入ります。
分かれ道ごとに案内標識が出ているので、わかりやすいです。
道自体は普通の生活道路なんですが。
田んぼではありません。
成東・東金食虫植物群落です。
完全に、来る季節が違いました。
人っ子一人いませんでした。
成東・東金食虫植物群落は、
国の天然記念物に指定されています。
モウセンゴケやイシモチソウなど7種類の食虫植物が、
1.7ヘクタールの湿地に自生しているのです。
冬なんでどこに食虫植物がいるのか
よくわかりませんでしたが。

成東・東金食虫植物群落のホームページはこちら
帰り道、伊藤左千夫記念公園に寄りました。
さっきの資料館から、
「野菊路」とよばれる細い道を進むと見えてきます。
『野菊の墓』の政夫と民子の像を中心に、
左千夫の短歌や小説の一節が書かれた碑が、
公園のあちこちに立てられています。
後方に見えるのは、正岡子規とその門下生たちの
短歌を一首ずつ彫り込んだ「八歌人の碑」。
『2001年宇宙の旅』でも『ゼビウス』でも、
『エヴァンゲリオン』でもありません。
で、そのネルフ・・・じゃなかった、
八歌人の碑の周りを、
地元の子供たちが自転車で駆け回っておりました。
こぎれいな公園ではありますが、
ちゃんと児童公園としても
役に立っているところがいいですね。

あーなんか、政夫と民子の像まで、某シンジと某レイに見えてきた。
「レイさんは野菊のような人だ」
「そう、よかったわね」

・・・やめましょう。

16時35分、成東駅に戻ってきました。
城跡公園と浪切不動とスワンは、また次にしましょう。
千葉行きは37分発、大網行きは39分発なのですが、
私は横芝でバスの時刻を見たいので、銚子行きに乗りたいと思います。
次の銚子行きは50分。ただし特急で、横芝には止まりません。
その次は17時37分までなし。
しかし私は気づきました。50分の特急で、次の停車駅・八日市場へ行き、
下りの各駅停車で戻ってくれば早い!
八日市場までの特急券を買いました(乗車券込みで\950)。
タクシーで横芝に行くよりは安いでしょう。

17時7分、八日市場駅に着き、上りの17時17分に乗って、横芝到着17時26分。
素直に成東から17時37分の各駅に乗っていたら、ここに着くのは47分ですから、
21分早く着いたことになります。
さて、横芝駅発蓮沼行きのバスは、9時30分、12時35分、16時40分、
17時45分、18時35分の計5本。
夏場は増便されるらしいのですが、なにせ季節が季節ですからね。
駅前の商店街をひと回りしてみましたが、スワンなし。
17時50分に駅に戻り、18時14分の各駅停車に乗って帰りました。
車窓から、大きなショッピングセンターが見えました。
次に横芝へ来たときは、ここを調べてみることにしましょう。

ゴールの仙台まであと
111駅


今回のルート

東金市観光協会  九十九里町観光協会  山武市観光協会(旧・成東町)
ちばの観光まるごと紹介

今回購入したソフト
『テラーズ』 バンダイ
ホラーアドベンチャー。リアルな音を使った演出がたいへん効果的。
携帯機なので電車の中でもプレーでき、デジタルブックを読んでいるような感覚。
1話あたりの長さも10〜20分と短いので、気軽に読み進める。
ただし、ストーリー分岐の条件がシビアで、しかもわかりにくい。
完全クリアーしようと思うなら、攻略本を見ることをオススメする。
・・・このシステムで、ゲームブックが移植されないかなあ。


次回「ワンダースワンの旅 九十九里浜編(3)」では、ゲイムマンがスタンドバイミー!?

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