東京から仙台まで

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ワンダースワンの旅

25.時の移ろいの中で
〜大洗鹿島編(5)〜


前回までのあらすじ
東京から仙台まで、海沿いの町々を、ワンダースワンのソフトを買いながら旅する企画
“tv-game.com的ワンダースワンの旅”
前回は大洗を南から北まで歩き尽くしたゲイムマン。
今回は大洗の北端、大洗水族館からスタートする。(2000年9月9日)


大洗
大洗水族館に着いたのは10時46分。
11時から、ペンギンショーが始まります。
急ぎましょう。

屋上にあるペンギンの水槽の前には、
既に小さな子供たちが集まってきていました。
観客席の後ろは海。

ペンギンは調教が難しいそうです。
言われてみれば、ほかの水族館で、ペンギンのショーをやっている所は、
ちょっと思い浮かびません。
ときどき、行進している列から遅れたり、あさってのほうへ歩いてたりする
ペンギンがいるのが、ほほえましいです。

ちなみに今回のルートは、大洗水族館の後、幕末と明治の博物館、
大洗海洋博物館、大洗美術館と、立ち寄る場所がすべて博物館・美術館。
許可を取ってないので、室内の撮影はできない。
したがって今回は、写真点数がいつもより極端に少なくなっている。
大洗水族館の写真については、
大洗水族館のホームページでご覧いただきたい。
ペンギンショーに続いて、ゲイムマンが向かったのはどこか?
この続きはCMの後で!



屋内に戻って、11時30分から、回遊水槽の餌付けショーを見ました。
この水族館を代表する人気のショーです。
水槽内のお姉さんが移動するたびに、観客もぞろぞろ移動します。
ゴルフのギャラリーみたいです。

ペンギンが1羽、館内を散歩していました。
横で子供がまねしてよちよち歩き。
ショーの合い間に、いろんな水槽を見て回りました。
磯の小さな生き物もいれば、シロワニという大きなサメもいます。
水を見てると心が安らぎますねぇ。

12時。イルカとアシカのショーです。珍しい屋内でのイルカショーで、
イルカがジャンプしたときの水音が響いて、迫力があります。
イルカの鼻先でのフラフープに、アシカの直立歩行!
子供たちより先に、親御さんのほうが驚いてました。

その後、1階の水槽をくまなく回りました。
イサキという魚を見て、
『ウォーロック』のライターだった伊佐岐龍さんを思い出しました。
最近見ないけど、お元気でしょうか?

12時40分より「魚類ショー」。漠然とした名前ですが、
これは魚たちの特殊能力や、訓練で身につけた芸を披露するショーです。
デンキウナギの放電実験、テッポウウオの水鉄砲などが見られました。

そのほかにも、砂の模様を正確に写し取るヒラメとカレイ。
岩になりきるオニダルマオコゼ。
目が光るヒカリキンメダイなど、ユニークな魚がいっぱいいました。

大洗水族館のホームページはこちら
(※大洗水族館は2002年に改築され、アクアワールド・大洗となっています)



水族館を出たのが13時13分。
隣のレストランで昼食を採った後、13時40分のバスに乗って、
向かうは幕末と明治の博物館。
10分ほどで着きました。
入館料\700。
常陽明治記念館が1997年リニューアルオープン。
増設された新館では、幕末から明治にかけての歴史が、
水戸藩を中心に解説されていました。
幕末で水戸藩といえば、尊王攘夷と桜田門外の変、
そして最後の将軍、徳川慶喜です。
幕末から明治にかけての、茨城県出身の文化人も
数多く紹介されています。

聖像殿とよばれる建物におわすのは、明治天皇の像と、神武天皇が描かれている画。
その先の展示室には、皇族ゆかりの品々や、幕末・明治を生きた人々の書画、
地元出身の画家の作品(横山大観、小川芋銭といったビッグネームも!)が。
そして特別展として、トンボをかたどった美術品(かぶと、切手、竹トンボなど)や、
トンボの標本が展示されていました。大洗の近くの涸沼に、
ヒヌマイトトンボという、たいへん珍しい種が生息しているのだそうです。
何より驚いたのは、第一展示室の、皇族ゆかりの品々。
明治天皇即位式のときの装束や、
昭和天皇陛下が御幼少のときに描かれた絵など、
ほかではちょっと見られない、貴重なものばかり。
さすがに年配のお客さんが多かったですが、
私より若いかたもけっこう来ていて、展示に見入っているようでした。

幕末と明治の博物館のホームページはこちら

ここを出たのが15時半。
この後、海洋博物館と大洗美術館に行く予定なのですが、
果たして間に合うのかどうか、ちょっと気になります。
歩いて海洋博物館に行こうとしたら、11分後、
大洗美術館のほうに着いちゃいました。
入館料\500。目玉は「風景窓画」と銘打たれた窓。
300号の額縁の中に、神磯鳥居の風景が収まっています。
本物の風景こそが最高の美術というところでしょうか。
もちろん、この美術館にあるのはそれだけではありません。
渋澤秀雄氏(実業家・渋澤栄一の四男)が描いた
明治時代の茨城の風景スケッチ。
それから、押し絵などが展示されていました。
釣り客でにぎわう神磯鳥居を眺めつつ、
いただいたコーヒーを飲んで、ちょっとだけくつろぎました。

15時56分にここを出て、向かいの神社の石段を上ります。
ひぃはぁ。
これがあるから、先に海洋博物館のほうに行きたかったのですが。
大洗海洋博物館は、磯前神社の境内にあります。
9月いっぱいは17時まで開館してるようです。
間に合いました。

1997年に改築されたこの博物館。内部は明るい雰囲気。
インテリアにも使えそうな透明な棚の中に、海のさまざまな生き物が、
進化の過程を追って展示・説明されています。
いくつかの生物には、ちょっとした説明も添えられていました。
「ウミウサギガイ とびはねません」
・・・なかなかユニーク。
目玉の展示品は、マッコウクジラの下あごの歯。
しかし、その裏手に隠れ目玉がありました。
なんと、鯨の生殖器、オスメス一対だ!(笑)
オスのそれは、長さが1メートルを優に超えており、
犬吠埼マリンパークのものより格段にデカいです!

大洗海洋博物館は、大洗磯前神社の境内にあります

この後、神社に参拝し、休憩室でメモを書いているうちに、
気づくと時刻は16時41分。
これで大洗の主立った観光スポットは回り切ったことですし、
駅に戻って次の場所へ向かいましょう!

何か忘れていないだろうか?

・・・はいはい、スワンがまだだったですね。探しましょう。
曇ってた空も晴れてきました。三国志のショウ周
(ショウの字は「言焦」)ではないですが、
「これは吉兆にございます」

とか何とか言ってたら、道を渡るとき、車に気づかず、
危うくひかれそうに。


いや、そんなに危ないというほどではなかったんですけどね。
でも、「事故までの一瞬がスローモーションに」状態にはなりました。
そのおかげで逃げられました。
朝来るとき、おもちゃ屋さんを見つけたバス停までは、まだ距離があります。
すぐそこに明神町バス停があり、しかももうすぐバスが来そうなので、
素直にバスで移動することにします。
スワン旅に出ていなかったこの1か月で、少々太った気がするので、
なるべくなら歩きたいところなんですが。

17時10分、バスに乗り、4分で到着(\160)。
これまで、「おもちゃ屋さんにスワンなし」のジンクスがありましたけど、
鉾田で1本見つけましたからね。

入ってすぐ、プレイステーション、サターン、ゲームギア(!)の棚。
期待が持てます。
カウンターの周りには、ゲームボーイソフトがいっぱい。
ニンテンドウ64も。スーパーファミコンも多いです。ただ・・・、
「ワンダースワンはね、ないんですよね」
やっぱり。
しかし、スーパーファミコン版『ギャラクシーウォーズ』を見つけたので、
個人的に買いました。

ピヤーッと教えちゃおう。((C)怪盗きらめきマン)
『ギャラクシーウォーズ』は、あの『スペースインベーダー』が出た翌年、
1979年に登場したゲームなんだね。
いん石の群れをかいくぐって、UFOを撃ち落とすゲームで、
マンガ『ゲームセンターあらし』にも登場。
必殺技「炎のコマ」を生んだゲームとしても知られているよ。


「昔はゲームって、みんなこんな感じだったんですよね」と店のおやじさん。
1995年、スーパーファミコン版が発売された当時は、
「懐かしがるお客さんが多くて、結構売れたんですよね」
それからさらに5年が経った現在。
「ゲームってどうなっちゃうんでしょうね? 素晴らしい映像で、素晴らしい音楽で・・・」
おやじさんの言葉は、それを肯定も否定もせず、
ただ純粋な驚きの気持ちから出ているように感じられました。

それにしても今回は、ギャラクシーウォーズといい、幕末と明治の博物館といい、
時の移ろいを感じさせるものごとが多いです。
今年30周年を迎えた大洗水族館も、来年には新館ができるらしいですし。
時にしたがって移ろいゆくものあり、
また、変わらずそこにあるものもあり。
・・・とか何とか考えてるヒマがあったら、スワンを探さないと。
地図見て気になった、ケーヨーディーツーに行ってみました。
しかしゲームに関係あるものといえば、
ピカチュウとウンジャマの目覚まし時計、それに、
テレビでちょうどやっていた、アニメのサクラ大戦だけでした。
おお、任天堂、ソニー、セガが一つずつそろった!
・・・バンダイは?

外に出たら薄暗くなっていました。まだ17時58分なのに。
昼が短くなってきたことが、夏の終わりを実感させます。
駅に向かって歩き出すとすぐ、夕焼け小焼けのメロディーが流れてきました。
この旅で何度目の、夕焼け小焼けでしょうか?
大洗駅に着いたのは18時15分。
駅前のイルカ像が、心をなごませてくれます。
次の列車は30分。
毎時2〜3本も来るので、
18時6分に乗れなくっても、
たったの15分待ちで済むのです。

列車が来たころには日もすっかり落ちて、
遠くの山の稜線が、辛うじて見える程度。景色はほとんど見えません。
でもこのルートは、今まで何度も帰り道で通っていた所。
また事前に地図でチェックしていたので、
次の常澄も、その次の東水戸も、田んぼの中の駅で、
スワンなどなさそうな所だとわかります。
よってこの2駅は通過。ゴメンナサイ。
東水戸を過ぎてやや経つと、繁華街のにぎやかな明かりが近づいてきます。
列車は光の群れに飛び込んで行きました。
そして終点の水戸に到着。
とうとうこの赤いディーゼルカーともお別れです。
水戸駅着18時46分(\310)。ホームの蛍光灯の列が出迎えてくれました。

 
〜常澄(つねずみ)〜東水戸〜水戸
ホームで買ったのが、この印籠(いんろう)弁当。
もちろん『水戸黄門』で、「この紋所が・・・」と格さんが出す、
あの印籠を模したものです。
駅弁の宝庫・水戸でも、とりわけ目立つ容器です。

ふと見ると、隣のホームに「フレッシュひたち18:50」の文字が。
これに乗って帰ることにしましょう。
・・・ちゃんと14両だということを確認してから。
このフレッシュひたちは、前7両がミドひたち、
後ろ7両がアオひたち。
ミドひたちは霞ガ浦をイメージした車両のようで、
ドアの横に帆曳船が描かれていました。
アオひたちは以前述べたとおり、海をイメージ。
灯台が描かれています。

電車の中で食べた印籠弁当は、三段重ねになっていて、
ご飯に手まりずし、ごぼうやこんにゃくなどが入っていました。
容器ばかりでなく、味のほうも良かったです。

ゴールの仙台まであと
65駅


今回のルート

大洗観光協会  観光いばらき

今回購入したソフトについて
『エリーのアトリエGB』 イマジニア(ゲームボーイ)
妖精さんを育てて、立派な錬金術師にするゲーム。
本を読んで調合の仕方を覚え、冒険で材料をそろえて、調合する。
イベントが次々発生するようになれば、がぜんおもしろくなってくる。
取っつきにくいが難しくはない。
一度クリアーした後、もう一度プレーするときは、
攻略本があったほうがいいと思う。
『ラングリッサー・ミレニアム ザ・ラスト・センチュリー』
 バンダイ(企画・開発 NCS)

おなじみのシミュレーションRPG。
シナリオは他機種版のものとは違うらしい。
剣、短剣、ヤリの三すくみを把握して、武器を選び、
当たる相手を決める。
ほど良く頭を使う、携帯機向けのバランスがGood。


次回から「ワンダースワンの旅」は、水戸・ひたちなか編に突入!

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