東京から仙台まで
tv-game.com的
ワンダー の旅
28.大関鉄道
〜水戸・ひたちなか編(3)〜
前回までのあらすじ
東京から仙台まで、海沿いの町々を、ワンダースワンのソフトを買いながら旅する企画
“tv-game.com的ワンダースワンの旅”。
前回、金上駅から茨城交通の列車に乗ったゲイムマン。
今回は次の中根駅から、終点・阿字ヶ浦駅までをお送りする。(2000年10月21日)
(※茨城交通湊線は2008年から、ひたちなか海浜鉄道湊線となっています)
12時41分、中根駅で下りました(金上駅から\150)。
金上を出てしばらく、線路沿いは住宅だったのですが、
気づけば広大な田地に変わってました。 |
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ここで下りたのは私一人。
乗った人はいません。
本当に田んぼのどまんナカネ、といった感じで。
注:ダジャレである。
まあ、とにかくこの景色をご覧ください。 |
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のどかで素晴らしい眺めです。
わずかひと駅で、こんなに景色が違うとは。
なーぜ私がここで下りたかというと、
虎塚古墳にいちばん近い駅がここだからです。
もっとも、古墳への案内表示があるわけではないので、
地図を頼りに歩くことになりますが。 |
果たしてゲイムマンは、虎塚古墳に無事たどり着けるのか?
この続きはCMの後で!
ちょうちょが飛んでいます。コスモスが咲いています。背高泡立草が揺れています。
トンボが目の前を横切ります。バッタが私の姿を見て逃げていきます。
すいませんねぇ、ちょっと大きな生き物が通りまぁす。
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古代遺跡らしきもの発見。虎塚古墳でしょうか?
ちょうど一人のおじさんが通りかかったので、
聞いてみましょう。
「ここ古墳ですか?」
「ここは十五郎穴。この先行くと、
虎塚古墳がありますから」 |
横に立っていた説明板によると、ここは奈良時代のお墓だそうです。
名前の由来は、昔ここに十郎さん、五郎さんという人が住んでいたからだとか。
説明板の下をふと見ると、
「まむしに注意! あぶないきをつけて」という文字が。
この先の道は、昼でも光のささない、細くて暗い道。
だいじょうぶか、おい!?
足元に注意しながら慎重に進むうち、畑に出ました。
右の道に、「史跡虎塚古墳」という立て札も見つけ、ひと安心。
13時28分、着きました。
「虎塚古墳史跡公園」です。
しかし、隣の小さな建物に張り紙が。
「平成12年度虎塚古墳春季一般公開は終了しました。
次回は平成12年11月2日〜5日
平成12年11月9日〜13日公開予定です」 |
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手前の丘が、前方後円墳の前方部。
奥が後円部です。
全長56.5メートル。
昭和48年の調査で、内部に石室が見つかりました。
壁面に、前回勝田の
街灯の柱で見た模様が、
赤い色で描かれて
いるそうです。
(勝田の街灯の柱→)
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古墳のわきの道を通って、戻ることにします。
また「まむしにちゅうい」の看板が。
まむしも怖いですが、森の中なので、スズメバチがいるかもしれません。
生き物に警戒しながら、慎重に歩を進めます。
ファンタジーRPGの冒険者って、
こんな感じで歩いているのかなあ、と思いました。
幸いバッタ以外のワンダリングモンスター(笑)には遭遇せず、
無事広い道に合流。中根駅着14時3分。
えっと次の列車は・・・、え? 04?
あ、来ました。すっごいラッキー。
田んぼの中を、ひたすら真っすぐ進みます。
金上−中根間とは反対に、突然景色が住宅街に変わりました。
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那珂湊駅着14時10分(\150)。
乗客の大半がここで下りました。
制服姿の学生、それも女子高生がほとんど。
待合室に、たくさんの風景画が飾られています。
さんぜんと輝く
「関東の駅百選認定駅」のプレート。
一方で、かつて食堂か何かがあったと思われる
スペースが、何もないまま寂しく残っています。 |
とにかく、中根周辺を歩いて疲れたので、何か飲みましょう。
手持ちに百円玉がなかったのですが、
駅前の自動販売機には、「新五百円玉使えます」の文字が。
またまたラッキー、と思ってミルクコーヒーを買ったところ、
あちあちあち。
アイスのつもりがホットを買っちゃいました。
猫舌なんで、しばらくカバンに入れて冷ますことにします。
何はなくともまずスワン。
前もって、この近くに、ワンダーGOOがあることを調べておいたのです。
ありました、ワンダーうぐぅ。もとい、ワンダーGOO。
PS2、プレイステーション、ドリームキャスト、
ニンテンドウ64、ゲームボーイ、スーパーファミコン、
ネオジオポケット、そしてワンダースワン。
さすがに品数豊富です。 |
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『線脳』『ロードランナー』『クロックタワー』など、いろいろあって迷いましたが、
さっき日工前で買った『バッファーズエボリューション』同様、
これまで何度も見つけながら通り過ぎていた、このソフトを買いました。
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那珂湊のワンダーGOO那珂湊店で、
『アンカーズフィールド』を
\3,129(本体\2,980)で入手! |
さっきのコーヒーがほどよくぬるくなってきたので、ここで飲みました。
この後は名所旧跡を回りながら、スワンを探すことにします。
この先、歩いて行けそうな駅が二つほどあることですし。
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反射炉跡というところに来てみました。
丘の下に、水戸藩江戸小石川邸の
山上門が移築されています。
この上は、あづまが丘公園という名前の、
公園というか空き地のようになっていて、
子供たちが遊んでいたり、
ご婦人が犬を散歩させたりしてました。 |
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幕末に反射炉があった所。
今あるのは、昭和12年に造られた模型です。
異国船に対する備えとして、
ここで大砲を鋳造していたそうです。
丘の下に、この反射炉のレンガを焼くための、
窯を復元した模型があります。
斜面に階段状に並んでいました。 |
さらに南へ進むと、那珂川に出ました。
向こうの橋は湊大橋。渡って2キロほど行くと、
鹿島臨海鉄道の常澄駅に出るようです。 |
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那珂川に沿って東へ行くと、また別の橋が見えてきます。
こちらは海門橋といって、那珂湊と大洗をつなぐ橋です。
対岸に見えるクレーンは、
大洗水族館の新館を造っているのでしょうか? |
この後は内陸に戻って、ふるさと懐古館というところに
行こうと思っているのですが、もうすぐ時刻は16時。
着く前に閉まっちゃわないか心配です。
商店街を歩いて、ふるさと懐古館の前に来ました。
現在15時58分。
開館時間を見ると、午前9時から午後5時まで。
間に合いました!
入館料は無料。
江戸時代の土蔵を利用して、
漁業や商業などに使われる道具を展示しています。
かつて那珂湊は廻船の中継港だったことから、
豪商が数多く出現し、商業が発展したということです。 |
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今度は、水戸藩の迎賓館にあたる、
い賓閣(「い」は「夕」の下に「寅」)跡へ。
現在は、湊公園となっています。
高台にあって、海がよく見えます。
園内の松の木も見事。
時刻は16時半。今回はここで、
「夕やけこやけ」を聞きました。 |
湊公園の裏手の階段を下りたら、海門橋の正面に出ました。
再び那珂川に沿って東へ。といってもこの先はもう、
川じゃなくて海になってますが。
那珂湊港の近くに、「那珂湊おさかなセンター」があります。
「2F和風レストラン」と書いてあります。
今まで5時間半歩いてきて、ちょっと疲れたので、
新鮮なお魚を食べてひと休みしましょう。
・・・と思ったら、「営業時間 10:00〜17:00」だって。
既に閉まってます。
1階で、「水戸納豆スナック 梅味」なるものを買いました。
外のベンチでポカリスエット飲んで休憩。急速に日が暮れていきます。
那珂湊おさかな市場のホームページはこちら。
さっきの商店街に戻って、おもちゃ屋さんを見つけました。
『ファイナルファンタジー』とか『ドラゴンボール3』とか『テトリス2』とか、
懐かしいファミコンソフトが何本かあります。
でも現代のソフトはありませんでした。
那珂湊駅へ戻ります。17時46分、駅到着。
40分の列車が出たばかりです。
次は、・・・18時28分。42分待ち!? ピーンチ!
しかし、駅前のバス停を見て安心。水戸や勝田へのバスが多数あったのです。
茨城交通は、鉄道会社というよりむしろバス会社で、
県内全体に、広大なバス路線網を築いています。
鉄道よりバスのほうが、本数がはるかに多いのも、そのせいかもしれません。
鉄道のほうも、国鉄カラーの車両を走らせるなど、頑張っているんですけどね。
最近、鹿島臨海鉄道が、アントラーズのマスコットキャラを描いた
車両を走らせるようになったんですよね。
それに倣って、車体にドーンと、雅山関を描くってのはどうでしょう?
車両の片面にでっかく、雅山関の似顔絵を描いて、
反対側には同部屋・同県出身の大関、武双山関の似顔絵を描いたら、
人気が出ると思うのですが、いかがでしょうか?
水戸行きは17時52分と55分、勝田行きは50分。
勝田へ行ったら、帰りの特急で座れる可能性が高いのですが、
結局私は水戸行きに乗りました。
なぜなら水戸のほうが、駅弁の種類が豊富だからです。
夜の湊大橋を渡って、水戸駅到着18時26分(\590)。
18時50分のフレッシュひたちは、14両編成のアオ&モモひたち。
ラッキーです。
今日は、金上駅でバスに乗りそびれた以外は、ラッキーなことが続きました。
車中で駅弁食べました。今回は、梅酒つき弁当「水戸の香」。
お酒を飲んだら、気持ちよく眠れると思ったのですが、
逆に目がさえて、結局上野まで一睡もできませんでした。
水戸納豆スナックは、おいしかったです。
翌週、10月28日。
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上野9時ちょうど発のスーパーひたちに乗ると、
勝田には10時21分に着きます。
19分待ち、10時40分発の茨城交通湊線に乗りました。 |
1両の列車でワンマン運転。床が木です。
学校が休みなのか、先週とはうってかわって客が少ないです。
座席の上に荷物が置けるほど。
日工前、金上、中根、那珂湊を通り過ぎ、殿山も通り過ぎて、次の平磯で下車。
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平磯駅着11時1分(\420)。
駅舎がスーパーになってます。
「平磯駅」の文字より、
「フレッシュマート」の文字のほうが大きいです。 |
海岸を北東へ歩いて、平磯海浜公園へ。
といっても、小さな児童公園だったのですが。
公園から、バス通りに入って南下。
平磯宮崎というバス停から、
那珂湊市役所支所前までバスに乗りました(\190)。 |
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ここから水戸八景の一つ、水門帰帆へ行くつもりでした。
でも、歩いても歩いても、どこにあるのかわかりません。
そのうちに正午の鐘が鳴りました。
そこらじゅう探し回ったのですが、見つからず、
あきらめて駅に戻ることにしました。
駅着12時12分。といっても平磯駅ではありません。
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一つ手前の殿山駅です。
運よく、次の下りが14分に来たので
乗っちゃいます。 |
ところで私がなぜ殿山で列車を降りずに、
平磯で降りて殿山まで引き返したのかといいますと、
湊線を全線走破したかったからです。
殿山で降りて平磯へ歩くと、
列車に乗ってない区間(殿山−平磯間)ができてしまいますが、
平磯で降りて殿山へ歩くと、この区間もちゃんと通れます。
二度通ることになっちゃいますけどね。
同じ理由で、平磯の次の磯崎では降りず、
終点の阿字ヶ浦まで行くことにします。
殿山駅からしばらく家並みが続いていましたが、
やがて広い畑が姿を現しました。
それでも線路の右側には、畑の向こうに家並みが続いています。
相変わらず乗客は少なく、しかも磯崎で全員降りました。
終点に向かったのは、私と運転手さんの二人だけ。
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12時23分、阿字ヶ浦駅着(\190)。
これにて湊線全線走破。 |
海への坂を下りて、南へ向かう坂を上って、
まず向かったのは比観亭跡。
水戸藩6代藩主・徳川治保が、
ここから見た景色に感動し、
あずまやを建てて、比観亭と名づけたのだそうです。
しかし来てみると、笹や木が生い茂り、
視界の大部分を覆い隠してしまってました。
まるで、パネルクイズアタック25のようでした。 |
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気を取り直して、酒列磯前神社
(さかつらいそさきじんじゃ)へ。
鳥居の先は、幻想的な雰囲気を持つ椿のトンネル。
今にも枝や幹が倒れてきそうで、
ちょっとコワくもありますが。 |
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長いトンネルを抜けると、そこは拝殿でした。 |
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彫刻が見事です。
懸魚(上のほう)のブドウとリスの彫刻は、
左甚五郎作ではないかと伝えられるほど。 |
酒列磯前神社のホームページはこちら。
近くのホテルニュー白亜紀で昼食。
小エビのバラずしと煮込みうどん。
那珂湊で初めて、海のものにありつけました。
ところでこのホテル、どうしてこんなユニークな名前なのかといいますと、
ホテルの下の海岸に、
白亜紀の地層が露出しているからなのです。
波が岩に当たって砕け散ります。 |
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ホテルニュー白亜紀のホームページはこちら。
湊線で唯一訪れてない磯崎駅を目指して、西へと歩いているはずが、
いつのまにか北に向きが変わっていたようで、
また神社に戻ってきてしまいました。大幅なタイムロス。
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磯崎駅を見つけたのが14時34分。
ここから再び阿字ヶ浦駅まで進み、
駅から北に延びる海岸へ行こうと思います。
でも次の下りが来るのは14時56分。
やっぱり、道に迷ったおかげで、
14時20分の列車を逃がしてました。 |
22分あったら、阿字ヶ浦まで歩けそうな気もしたのですが、
歩いて行っても結局同じくらいの時間になりそうなんで、
列車が来るのを素直に待つことにしました。
『ゴクドーくん漫遊記』を持ってきてよかったです。
ゴクドーくん一行が、妖精コロポックリに遭遇したあたりで、
56分の列車がやってきました。
乗って2分で阿字ヶ浦駅に到着。
今度は北へ向かいましょう。
もしかしたら、またソフトが1本、入手できるかもしれません。
果たして本当に、ワンダースワンのソフトを入手できるのか?
この続きはまた次回!
ゴールの仙台まであと
56駅
今回のルート
ひたちなか市観光協会
観光いばらき
今回購入したソフトについて
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『アンカーズフィールド』 サミー
縄のついたアンカーで、土地を囲んでいくゲーム。
相手よりも早く、一定の広さを獲得すればステージクリアー。
アンカーにはいくつか種類があって、
飛距離や、風に流される度合いが異なる。
地形を見て、どのアンカーをどう使うか、作戦をたてなくてはならないのだ。
とはいえ難易度は低めで、気軽に楽しめる。意外とおもしろかった。 |
(『デジモンアドベンチャー カソードテイマー』については次回にて) |
次回「ワンダースワンの旅 水戸・ひたちなか編(4)」では、
ゲイムマンが回る〜回る〜((C)鈴木爆発)。
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