ゲイムマンのダイスステーション
日本縦断ゲーセン紀行
100.引き続き鎌倉の神社仏閣へ
〜湘南編(3)〜
スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで¥5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は¥100ずつ増える。
(ただし、1プレー¥50円のゲームなら¥50ずつ、1プレー¥200なら¥200ずつ。
ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(前回までのゲーム路銀 ¥19,095)
2007年11月11日。12時9分、北鎌倉駅着。
下り電車の最後尾に乗っていたので、
15両編成用のホームを、
端から端まで歩き通すことに。
構内踏切を渡る前に、
次の電車が到着して足止め。
改札を出たときには、12時15分になっていた。 |
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ゲーセン紀行第100回だが、
いつもとあまり変わらない感じで始まる。
まず、前回行けなかった東慶寺へ。
(拝観料¥100)
参道の両脇にさまざまな草木が生えていて、
静かだけども華やかな空間だ。 |
本堂の周りも植物でいっぱい。 |
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松ヶ岡宝蔵(入館¥300)では、旧太平寺の聖観音像(重要文化財)などの仏像や、
蒔絵の施された箱、なぜかキリスト教の聖餅箱なども見られるが、
この寺ならではのものが離縁状。
東慶寺は駆け込み寺で、女性が24ヶ月修行すると、夫と離縁することができた。
その時に夫に書かせた離縁状や、
その前に寺の仲介で、示談によって書かれた離縁状(こちらはいわゆる三くだり半と同じ)の
実物を見ることができた。
東慶寺は北条時宗夫人・覚山尼が、1285年(弘安8年)に開いた尼寺で、
縁切寺法を勅許された(現在は尼寺ではない)。
豊臣秀頼の娘、天秀尼も入寺し、20世住持となっている。
その頃、会津藩主・加藤明成が、出奔した家老を殺害し、
東慶寺に逃げ込んだ家老の妻子の引き渡しを要求したが、
天秀尼はそれをはねつけて幕府に訴え、幕府は訴えを聞き入れて会津藩を改易した。
ちなみに領地を没収された明成の後に、会津藩に入ったのが、
後の会津松平家の祖となる、保科正之である。
奥の墓地には、多くの文学者や有名人の墓があるらしいが、どこだかわからなかった。
東慶寺のホームページはこちら
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続いて円覚寺(えんがくじ)へ。
前回も書いたが、境内を横須賀線が突っ切っていて、
参道に踏切がある。 |
円覚寺は1282年(弘安5年)、
時の執権・北条時宗が、禅道を広めるため、
そして文永・弘安の役(元寇)で亡くなった
双方の兵士を弔うために建立した。
開山は無学祖元(仏光国師)。
(拝観料¥300)
三門は1783年(天明3年)、
中興の誠拙禅師(大用国師)が再建したもの。 |
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仏殿は1964年(昭和39年)の再建。
ご本尊はきらびやかな冠をかぶった
宝冠釈迦如来。
天井で、前田青邨(せいそん)監修、
守屋多々志揮毫の、龍の図がにらんでいた。 |
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選仏場(座禅の場)は、
1699年(元禄12年)に建てられた、
かやぶき屋根の建物。
南北朝時代の作とされる薬師如来像が、
畳に囲まれて安置されていた。 |
朝から曇っていたが、
次第に晴れて、暖かくなってきた。
方丈の庭園では、
紅葉が少しだけ始まっている。 |
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鯉が泳ぐ妙香池のかたわらを歩く。 |
国宝の舎利殿は、
源実朝が中国から請来した仏舎利を奉安する。
もとは、太平寺の仏殿だったらしい。 |
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佛日庵(ぶつにちあん)には、北条時宗をまつった、かやぶきの開基廟がある。
そのほか、開堂の日に一群の白い鹿が現れたとされる白鹿洞、
最奥部にある塔頭(たっちゅう)の黄梅院を見る。
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黄梅院では、ムラサキシキブが色づいていた。 |
仏殿の裏に、桃色の小さな花が群生していた。
ヒメツルソバというらしい。 |
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最後に、国宝の洪鐘(おおがね)を見よう。
鳥居をくぐって、弁天堂に続く長い石段を上がる。
予想外に長かったんで、途中で息が上がる。
呼吸を整えて最後の石段を上り、弁天堂と、隣にある洪鐘の前に着いた。
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洪鐘は1301年(正安3年)、
時宗の子・北条貞時が鋳造させたもの。
かなり大きい。高さ2.6メートルもあるという。 |
弁天堂の前からの眺め。
ずいぶん上ってきたもんだ。 |
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円覚寺のホームページはこちら
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午後2時18分、北鎌倉駅に戻ってきた。
次の下りは2時25分。
横須賀色(青とクリーム)の
ラインが入ったE217系。 |
円覚寺の境内を突っ切り、谷沿いに並ぶ家並みを見ながら走る。
トンネルをくぐる。住宅地を走り、
2時28分、鎌倉駅に到着した。
(ゲーム路銀 ¥19,095-¥130=¥18,965) |
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鎌倉駅に着いた途端、人の多さに圧倒された。
大きな駅の屋根から、
時計塔が突き出している。
先代の駅舎で時計塔が、
シンボル的存在だったので、
同じものをつけたらしい。
関東の駅百選に選ばれている。 |
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鶴岡八幡宮へ行こう。行きは若宮大路を通る。
道の真ん中に、一段高くなった
「段葛」(だんかずら)という歩道があり、
その両脇が桜並木になっている。
満開のときに来たことがあるが、
ものすごくきれいだった。
今は早くも葉をすっかり落としている。 |
段葛は、北条政子の安産を祈願して築かれたそうだ。
七五三のお参りで、晴れ着を着て千歳飴を持ったお子さんが多い。
鶴岡(つるがおか)八幡宮に到着。
源頼義が京都の石清水八幡宮を
勧請して由比若宮を建て、
これを子孫の源頼朝が現在の地に移し、
鎌倉の町づくりの中心とした。
現在の形になったのは1191年(建久2年)。
建物の多くは後世の再建だが、
それでも江戸時代からの
歴史ある建物が残っている。 |
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露店が出ていた。お腹がすいたのでフランクフルトを買う。
お兄さんとジャンケンして勝つと、大きなものがもらえるという趣向だったが、
あいこだったので普通サイズ。それでも腹ごしらえには十分だった。
ほかにも、お面や綿あめなどの露店があり、懐かしい。
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舞殿では毎年4月の鎌倉まつりのときに、
「静の舞」が舞われる。
静御前が頼朝の前で、義経を慕う舞を舞い、
頼朝を激怒させたという話に倣ったもの。 |
舞殿の後ろ(上の写真では左端)に見える大銀杏(イチョウ)は、
鎌倉幕府3代将軍・源実朝が、甥の公暁に暗殺されたとき、
公暁が身を潜めて待ち伏せていた場所といわれている。
大銀杏は、ほんの少しだけ色づいていた。 |
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石段を上がって本宮へ。ここもかなり急だが、
さっきの円覚寺の弁天堂の階段に比べれば
楽なもんだ。
本宮は1828年(文政11年)、徳川家斉が再建したもの。
石段の下にある若宮とともに、国の重要文化財。 |
本殿脇に、宝物殿へ向かう道があったので、行ってみた(入場料¥200)。
おみこしや書状、よろいかぶと、能面、十二単などが展示されていた。
舞殿から雅楽の笛の音が聞こえると思ったら、どうやら結婚式が行なわれているようだ。
舞殿のそばでは、菊が展示されている。
二本松の菊人形を思い出した。 |
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鶴岡八幡宮のホームページはこちら
鎌倉の社寺に伝わる国宝・文化財が展示されている、
鎌倉国宝館にも行こうかどうしようか迷ったが、
もう閉館(午後4時半)まで1時間を切っていたこともあり、
行かずに駅まで戻ることにした。
ちなみに鶴岡八幡宮の境内には、神奈川県立近代美術館もある。
鎌倉国宝館のホームページはこちら
神奈川県立近代美術館のホームページはこちら
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帰りは小町通りを歩く。
通りに入ってすぐの喫茶店で、
昼食代わりに抹茶ケーキを食べた。
銭洗弁天への案内標識が立っていたが、
ここから1.5キロもあるらしいので、
行かなかった。 |
小町通りには、飲食店やおみやげ屋はもちろん、
洋品店も数多い。
大勢の観光客でにぎわっている。 |
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大仏ストラップや、大仏キティ、静御前キティなど買う。
ほかにもいろんなキティが並んでいて、私は買わなかったけど、
池袋乙女ロードキティとか、芥川龍之介の蜘蛛の糸キティとか、
ちょっと見ない間に、突拍子もないキティが出現している。
鎌倉ハムや、源吉兆庵も気になったが、きりがないので買わず。
駅前のsceneというビルが、
もうクリスマスの装飾になっていた。 |
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鳩サブレーを買って駅に戻る。
駅到着午後4時44分。 |
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ガード下をくぐって西口へ移動。
先代駅舎の時計塔が、駅前に移設されていた。 |
かたわらに、「文化は戦争に優先する」と書かれた、
ラングドン・ウォーナーの記念碑があった。
ウォーナーはアメリカの東洋美術史家で、太平洋戦争のとき、
爆撃すべきでない文化財のリストを作ったといわれている。
こちら鎌倉駅西口。日が暮れてきた。
ゲーセンもないし、行く所がないんで、
今回はこれで終了。
5時12分の電車に乗って帰る。 |
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現在のゲーム路銀
¥18,965
今回のルート
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1.大船観音 2.県立フラワーセンター大船植物園
3.円覚寺 4.明月院、葉祥明美術館 5.建長寺 6.鶴岡八幡宮
7.東慶寺 8.銭洗弁天 9.源氏山公園 10.逗子マリーナ 11.光明寺
12.高徳院(鎌倉大仏) 14.鎌倉文学館 15.長谷寺(長谷観音)
16.極楽寺
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鎌倉市観光課
観光かながわNow
JR東日本
江ノ島電鉄
湘南モノレール
次回、「日本縦断ゲーセン紀行 101.湘南編(4)」では、
いよいよ江ノ電、そして鎌倉の大仏へ。
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