ゲイムマンのダイスステーション 日本縦断ゲーセン紀行
108.箱根の3つの博物館そして温泉
スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで¥5,000(G千)。 2008年3月22日。小田原に向かうロマンスカーは、20000系RSEだった。 2階建て車両の1階。ロマンスカーには珍しい1人掛けの席で、 両側のひじ掛けを独占できて快適だった。 唯一の難点はトイレが少ないこと。 以前沼津に行くとき、JR東海371系で苦しんだが、それと同じ構造なのだ。
小田原駅でトイレに行ったが、乗り継ぎの12時1分発の電車には間に合った。
ちょうど「かまぼこ手づくり体験教室」の最中で、 大勢の観光客の皆さんが、板の上に包丁でかまぼこを盛りつけている。 かまぼこの歴史、使われる魚の解説、昔の木型や板付包丁を展示。 この建物は工場なので、作業風景も見ることができた。 かまぼこ板に描かれた、板絵のギャラリーもある。板絵コンクールの受賞作品が並ぶ。 プロの画家や漫画家による、招待作品も展示されていた。 (やなせたかし、鈴木義司、サトウサンペイ、ちばてつや、 村上隆、尼子騒兵衛、片岡鶴太郎、リリー・フランキーなど) 見てたらお腹がすいてきた。近くでお昼にしよう。 12時台、レストランはさすがに待ち時間が長いが、
かまぼこサンドを食べる。 トマトとキュウリのサンドイッチに、かまぼこの食感が潤いを与えている。 店内BGMに、『Eyes On Me』(『ファイナルファンタジーVIII』のエンディング曲)の インストゥルメンタル版が流れていた。ちょっとうれしい。 窓から駅のホームが見えた。 鈴廣かまぼこのホームページはこちら 午後1時5分、風祭駅に戻ってきた。 ホームではまだ工事が行なわれている。今後、もう少しホーム幅が広くなりそうだ。 1時11分、懐かしい顔の5000系がやってきた。発車。 勾配を上っていく。国道1号線と並行するためか、沿線に建物が多い。
狭いガードをくぐり、歩道橋を渡って、神奈川県立 生命の星・地球博物館へ向かう。
入口ホールから、巨大な恐竜の化石や、熊のはく製に圧倒される。 でももっと圧倒されたのが、ホール自体の広さ。恐竜も熊もあまり大きく見えないくらいだ。 展示室へ(観覧料¥510)。まずは太陽と地球の成り立ちが解説されている。 いん石や、太古からある岩石、色とりどりの宝石や鉱石、 三葉虫やウミユリ、アンモナイトなどの化石が、これでもかとばかりに展示されている。 生物の進化。化石やはく製、骨格標本やレプリカが並ぶ。魚類、両生類、爬虫類。 植物はシダから裸子植物、被子植物へ。 恐竜の化石の大きさがすごい。 28メートルあるディプロドクスの化石は複製だが、大きな体を支えた脚の太さがわかる。 哺乳類のはく製も並ぶ。キリン、トナカイ、狼、黒ヒョウ、ライオン、バイソン、 白熊、ヒグマ、サイなどがにらみをきかせ、ちょっとこわい。 鳥類、トドやセイウチなど海獣と、はく製が続く。 マストドンやマンモスなど象の化石。霊長類のはく製。 熱帯雨林の巨木の、板状に広がった根っこ。 昆虫標本。ヨナグニサンやヘラクレスオオカブト、青く光るモルフォチョウ、 擬態するカレエダカマキリやオオコノハムシ。 標本だからいいけど、これがもし一斉に動き出したらこわい。そう思うくらい数が多い。 エスカレーターで3階へ。ここでは神奈川県の自然を紹介。 1階と同じく化石や魚介類が展示されているが、すべて神奈川県にいるもの、いたもの。 ナウマン象が神奈川にいたことに驚く。もちろん地形は長い年月の間に変化しており、 丹沢や伊豆半島は、数百万年前に本州にくっついた土地だし、 箱根や富士は数十万年前からの火山活動で、たびたび形が変わっている。 相模湾にいる魚や貝、カニも展示されている。多種多様。 植物の展示を経て、現代の都市で生き続ける生物や、新たに入ってきた帰化生物について。 そして、地球環境に関する諸問題について解説。 「ジャンボブック」と題された別室があった。さまざまな動植物の標本や化石、岩石が、 大きな本を開いた形のスペースに展示されていた。 神奈川県立 生命の星・地球博物館のホームページはこちら 入生田駅のあたりには、生命の星・地球博物館のほかにも、 駅から徒歩8分のところに、本間寄木美術館がある。 ちょっと道がわからなかったのと、若干遠いので行かなかったが、 江戸時代から昭和初期の寄木細工や木象嵌(もくぞうがん)が、 常時約200点展示されているらしい。 本間寄木美術館のホームページはこちら 午後3時7分、入生田駅に戻ってきた。次の電車は3時12分だが、遅れているようだ。 構内踏切を渡って1番ホームへ。白いロマンスカー・VSEがゆっくりと通過していった。 ホームが狭いから、本当に間近に見られる。
両方向からほぼ同時に電車が来た。どちらも小田急5000系だ。 3時18分発車。三線軌条に合流し、また勾配を上っていく。 左の国道1号線と町並みを、一段上から見る形になる。右は石垣。 道路と川とともに、左に大きくカーブして、3時22分、箱根湯本駅に到着した。 向かいのホームにさっきのVSEが止まっていた。
横浜「ブリキのおもちゃ博物館」館長で、テレビ東京『開運!なんでも鑑定団』でもおなじみ、 北原照久さんのコレクションを展示している。 1階ではブリキのおもちゃを展示。明治時代のものもある。 いろんな形の自動車や船、飛行機、からくり人形、機関車や電車。 素朴なものから精巧なものまで幅広い。 ロマンスカーのおもちゃは、私も昔持っていたかもしれない。 部屋の中央には、本物のオートバイ(1938年製のトライアンフ・タイガー70)。 小さなR2-D2が、床を勝手にうろついていた。おもちゃの博物館らしい遊び心がいい。 2階には、テディベアや動物のおもちゃ、ブリキのロボット、怪物のフィギュア、 リカちゃんやバービー人形、ブリキの鉄腕アトムや鉄人28号、カルタやすごろく、 野球盤やオセロ、人生ゲーム、モノポリー、ウノなどのパーティーゲーム、 怪獣のソフビ(ソフトビニール)人形、大小さまざまなゴジラのフィギュア、 そしてペダルカー。もりだくさんだ。 聞き覚えのある効果音が鳴っていると思ったら、 テレビモニターに『ディグダグ』が表示され、遊べるようになっていた。 プレイステーション版なのでタダで遊べる。 したがってゲーム路銀は稼げないので、プレーしなかった。 1階のショップでは、復刻版のブリキのロボットや、モンチッチ、ラムネなどを販売。 売り物ではないが、ゲーム&ウオッチ、ファミコンとディスクシステム、 初代のゲームボーイが展示されている。セガサターンとゲームギアもなぜかある。 箱根北原ミュージアム(旧・箱根トイミュージアム)のホームページはこちら 隣の建物も展示室。以前私が来たときは、別のミュージアムだった。 (オルゴールの小さな博物館 箱根。本館は東京・護国寺駅前で現在も営業中) こちらは企画展示室。かつてアメリカの宝石店などのショーウィンドーを飾っていた、 モーションディスプレイが展示されている(2008年4月まで)。 (以前、横浜マリンタワーの「機械仕掛けのおもちゃ博物館」で展示されていたもの) 40台のモーションディスプレイが、実際に動いているのを見ることができる。 40台を6つのブロックに分け、5分ごとに違うブロックのものが動くようになっていた。 月ロケットに乗る新郎新婦、天使の指輪工場、巨大な宝石箱を開ける海賊たち、 アリスやハンプティ・ダンプティ、人魚にプロポーズするダイバー、天使のトロリーバス。 宝石店のディスプレーなので、カップルをモチーフにした、明るい雰囲気のものが多い。 ブリキのおもちゃ博物館にもあったショップ、「クリスマストイズ」を併設。 季節は全然違うけど、ツリーがあってクリスマスソングが流れると、華やいだ気持ちになる。
「ゴーゴーウインピー」という店名で、 『ツインビー』というゲームに出てくるキャラクターを思い出したが、 あれはウインビー。こっちはウインピー。
箱根北原ミュージアム(旧・箱根トイミュージアム)のホームページはこちら いったん駅に戻ろう。帰り道は下りだけど、急なのでけっこう脚にくる。
午後5時12分、満員になったバスは、予定より早く出発した。 川沿いの細い通りをバスが行く。 温泉旅館が建ち並ぶいちばん奥に、ホテルおかだがあった。 着いてから、もたもたしてたら、 バスが次のホテルへ出発しそうになったので、あわてて降りた。 ここが終点だと思ってた。
入りやすい温度のお湯に、じっくり入ってあったまる。 露天風呂と、隣にあったジェットバスにも入った。 メガネを外したから景色はよくわからなかったけど、雲ひとつない空が清々しい。 こころもからだもすっかりとろけた。 日が暮れた。本館へ戻って、地下のゲームコーナーへ行ってみた。 プライズとスロットばかりだった。 『ゲームセンターCX』に出てきた、プロップサイクルやバーチャファイター2は見当たらず。 有野さんが苦戦していた『ファンキーサーカス』(はっぴーぴえろ)があったので、 とりあえずやってみた。 5つあるゲートにボールを落とすゲーム。1回ごとにゲートの得点が変わる。 300点で景品(売店の¥500券、IKKOキティ、小島よしおキーホルダー)がもらえるのだが、 150点しか出せなかった。(ゲーム路銀 ¥18,225-¥100=¥18,125) 午後6時30分。最終のバスが6時50分に出るらしい。ぎりぎり間に合った。 待ち時間でおみやげを購入。ホテルおかだオリジナルの「おかだ焼まんじゅう」。 湯の里おかだのホームページはこちら バスは到着がやや遅れ、6時54分出発。59分、箱根湯本駅に着いた。 (ゲーム路銀 ¥18,125-¥100=¥18,025) 駅前のおみやげ屋さんは、すべてシャッターを下ろしている。 ホテルで買っておいてよかった。 これで箱根湯本を後にするが、ほかにもこの駅の近くには、 後北条氏の菩提寺で、小田原合戦のときには豊臣秀吉の本営が置かれた早雲寺や、 箱根町立郷土資料館があるらしい。 箱根町立郷土資料館のホームページはこちら
乗ってる途中で突然疲れがドッと出て、かなりキツかった。 ¥18,025 今回のルート
小田原市観光課 箱根町観光協会「箱根全山」 観光かながわNow JR東日本 JR東海 小田急電鉄 箱根登山鉄道 伊豆箱根鉄道 次回、「日本縦断ゲーセン紀行 109.箱根編(2)」は、 登山鉄道の急勾配スイッチバック区間へ。 「日本縦断ゲーセン紀行 107.湘南編(10)」に戻る 「ゲイムマンのダイスステーション」タイトルページに戻る |
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