ゲイムマンのダイスステーション
日本縦断ゲーセン紀行
111.めまいも吹っ飛ぶ絶景の数々
〜箱根編(4)〜
スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで¥5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は¥100ずつ増える。
(ただし、1プレー¥50円のゲームなら¥50ずつ、1プレー¥200なら¥200ずつ。
ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(前回までのゲーム路銀 ¥17,065)
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2008年7月4日。
忙しかったり天気が悪かったりで
なかなか時間がとれず、
実に3ヶ月ぶりのゲーセン紀行。
ロマンスカーVSEに乗って、
午後6時38分、箱根湯本着。 |
着いて歩いている間にめまいを起こし、ホテルの部屋にたどりついたらしばらく休憩。
目をつぶって目を開けたり、横になったりすると、
景色がぐるんぐるん回るので、寝ることもできない。
数ヶ月前から、疲れると右耳に違和感があったので、耳の中がはれていたのかもしれない。
1ヶ月前には右頬中心に肌荒れを起こしたり、
今朝、右鼻から鼻血が出たりしたのもその影響か?
1週間前には、買い物中に平衡感覚をなくしたりもしているし。
2時間ほど経ち、かなりめまいはやわらいだものの、
まだちょっと油断すると体が右に傾く。
午後9時少し前に、ようやく症状はおさまった。
せっかく箱根まで来たんだから、温泉には入る。
また症状がぶり返さないかという心配もあったが、むしろ良くなった。
上がって涼んでいると、ちょっとまぶたが重くなったけど。
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翌5日。特に体調に問題はなし。
9時30分頃チェックアウトして、外へ。
朝から人通りが多い。
旅を中止して帰ることも考えたが、
体調がいいので、 |
9時51分発の強羅行きモハ1形電車に乗って、
アジサイだけでも見ていこうと思う。
朝早いのに座席が空いてなくて、
むしろ混雑してたのは予想外だったけど。 |
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箱根八里のメロディーが鳴って、発車。
駅を出てすぐ、線路脇の斜面に満開の青いアジサイが。
おなじみ出山の鉄橋を渡り、 |
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出山信号場で停車中にアジサイを撮影。
その後も沿線両サイドにアジサイが点在するが、
あまりに近いので、登山電車のスピードでも
なかなか写真が撮れない。 |
大平台に向かう途中、花が増えてきた。
モハ1形には冷房がないが、
開いた窓から入る風が、
少しだけ涼しくなってきた。 |
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大平台駅でスイッチバック。風鈴が鳴っている。
上大平台信号場の周りもアジサイがいっぱい。
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仙人台信号場も、
青と紫の色彩に包まれていた。 |
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宮ノ下駅の手前では、花が近すぎて窓から飛び込まんばかり。
その後も緑の中のアジサイやガクアジサイを愛でながら進み、 |
10時33分、強羅駅着。風が涼しい。 |
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改札に、スイスのアルプホルンが飾られている。 |
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駅の喫茶スペースで朝食をとる。
仙石原ハムのサンドイッチ。
さすがは箱根、いろんな国からの観光客が行き交う。 |
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11時7分発のケーブルカーも、
内外からの観光客の皆さんで
混雑していた。 |
ホームの風鈴の音が心地良い。 |
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11時10分、公園上駅着。
標高624メートルだが、
日の当たる場所はけっこう暑い。
ここまでいろいろあったが、ここからようやく、
今回のゲーセン紀行のスタートである。 |
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涼を求めて、箱根美術館へ。
(入館料¥900)
荷物をロッカーに入れられるのがありがたい。 |
中は静かな苔庭になっていた。茶室も点在する日本庭園だ。
中国風の屋根が印象的な本館では、日本の陶磁器・やきものを展示。
縄文時代の土器や、埴輪(重要文化財「天冠をつけた男子」がある)から、
常滑焼、瀬戸など愛知のやきもの、信楽や備前など、日本各地の大きな壺や甕、
宮本武蔵の布袋図、茶碗や茶器など。
2階の窓から明星ヶ岳も望める、落ち着いた雰囲気の美術館だった。
創立者・岡田茂吉氏の記念館を見た後、ミュージアムショップでひと休み。
箱根美術館のホームページはこちら
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続いて、箱根強羅公園へ。
入園料¥500。
ちなみに、箱根フリーパスを持っていれば
無料で入れる。 |
ローズガーデンで、
色とりどりのバラが美を競っている。 |
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ヒマラヤ杉の横から階段を下り、
噴水のそばのお店で、香りのいい
バラソフトクリームを食べた。 |
さらに階段を下りていく。
ここにもアジサイが咲いている。 |
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白雲洞茶苑へ。益田孝(鈍翁)が創始し、
三渓園を作った原三溪、松永耳庵に継承された茶室群だ。
その下にあったのは、熱帯植物館、ブーゲンビレア館、熱帯ハーブ館の3棟の温室。
色とりどりのブーゲンビレア(ブーゲンビリア)が満開。
ただし、色とりどりなのは花ではなく、花の周りの葉っぱだとか。
真夏の温室だが、窓が開け放たれており、
涼しいとまでは言わないが、外より極端に暑いというわけでもなかった。
箱根強羅公園のホームページはこちら
むしろ、外が暑い。
坂の下の正門から出て、公園下駅へ向かった。
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午後1時5分、ケーブルカーの公園下駅到着。
まだ体調がいいので、
とりあえず早雲山まで行ってみようと思う。
次の早雲山行きは1時25分。20分待ちだ。 |
1時7分の強羅行きを見送る。
自販機でスポーツドリンクを買って、飲みながら待つ。 |
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「間もなく発車しまーす」というアナウンスが、強羅駅から聞こえる。
それくらいここは強羅駅から近いし、また周りが静か。
線路の上のケーブルが動き、ほどなくして車両がやってきた。
……ぎゅうぎゅう詰めだった。冷房は弱いし、風もないのでかえって暑い。
公園上駅から少し上った所で、分岐する線路の右側を通って、
早雲山から来た車両とすれ違う。
中強羅から冷房が強くなったが、焼け石に水。
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1時32分、早雲山駅に到着した。
(ゲーム路銀 ¥17,065-¥320=¥16,745)
せっかく体調が良くなってきたのに、
疲れてまたベンチで休憩。
とはいえ、昨日に比べたら雲泥の差だ。 |
〜公園上(標高624m)〜中強羅(標高668m)〜上強羅(標高717m)〜
早雲山(そううんざん)(標高767m) |
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体調を考えて、
今日は早雲山で引き返すつもりだったが、
どうやらだいじょうぶそうだし、
まだ午後1時台なので、
箱根ロープウェイに乗り換えて、
大涌谷まで行ってみることにした。
その後のことは、大涌谷のレストランで
昼ごはんを食べてから考えようと思う。 |
ロープウェイは現在、
約1分間隔で出ているらしい。
早雲山駅でちょっと休んだおかげで、
混雑を避けられた。1時49分発。
18人乗りのゴンドラに乗客は4人。 |
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早雲山駅自体が高所にあるので、
出発してすぐ、ものすごい高さから
町を見下ろすことになる。 |
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尾根を越えると進行方向に、
茶色い岩肌が露出した谷が現れた。
硫黄とみられる黄色も混在。 |
大涌谷駅着1時56分。
(ゲーム路銀 ¥16,745-¥820=¥15,925)
手作りの七夕飾りに出迎えられる。 |
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駅の中にプレイランドがあるが、プライズと乗り物だけで、
ゲーム路銀の稼げるゲームはなかった。
まず腹ごしらえしよう。
3階のレストランでカツカレーを食べる。
黒い温泉たまごつき。 |
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窓からは、噴煙昇る大涌谷の、
雄大な風景が目に飛び込んできた。
正面の山は冠ヶ岳。
多くの人々が行き交うのを
見ているだけで、楽しくなる。 |
大涌谷には、噴煙のすぐ近くまで行ける自然研究路があるのだが、
どうやら30分程度で回れるようだ。
カツカレーを食べて、ますます元気になったので、行ってみることにした。
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駅を出て、いざ大涌谷自然研究路へ。
外へ出てみたら意外にも、
風があってけっこう涼しい。 |
自然研究路は、私が昔来たときは周回路だったが、
今は途中が土石流で塞がっていて、噴煙地までの一本道になっていた。
ほのかに硫黄の匂いが漂う。
白い川が流れている。
茶色い岩が地表に広がる一方、
意外に緑も多い。 |
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どんどん階段を上っていくと、
やがて噴煙地へと出た。
硫黄の匂いが一段と強まる。
「火山ガス注意」の立て札は新しくなっており、
昔あった、硫化水素濃度がいちばん高いときの
「あきらめてください」はなくなったようだ。 |
白い池から煙が噴き出す。
黒タマゴの販売所に行列ができている。 |
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さらに階段を上がる。
噴煙が立ち上るさまが、本当に間近で見られる。
ここまで来ると、さすがに暑い。 |
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この1ヶ所だけではなく、
至る所から煙が上がっている。 |
山の下へと目を転ずると、
芦ノ湖へ向かうロープウェーが見えた。 |
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大涌谷観光センターのホームページはこちら
来た道を戻り、おみやげ屋で黒玉子ストラップを買って、駅へと戻る。
ここまで来たら、早雲山・強羅に戻るより、芦ノ湖方面へ進んじゃった方が帰りが楽だろう。
そう考えて、ロープウェイで
さらに先の桃源台へ向かうことにした。 |
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午後3時20分出発。
出てすぐ正面に芦ノ湖が見えた。 |
18人乗りの搬器に6人。風もかすかに入って、ちょっとだけ涼しい。
ロープウェイはぐんぐん山を下り、姥子駅でいったん停車。誰も降りずに再び出発。
さらに山を下る。よく晴れているが、とうとう富士山は見えなかった。
3時34分、終点の桃源台に到着した。(ゲーム路銀 ¥15,925-¥1,020=¥14,905)
〜姥子(うばこ)(標高878m)〜
桃源台(とうげんだい)(標高740m) |
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ここはもう芦ノ湖畔。
この後は船に乗って、箱根町へ向かおう。 |
箱根海賊船の改札に来たら
ちょうど、3時40分発の船が
出ていくのが見えた。
次は4時20分。かなり時間があくので、
1階上のレストランで、
御殿場の牛乳を飲んで待つ。 |
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出発時刻が近づいた。
改札前に行列ができていた。
緑色の「バーサ号」に乗船。
¥490追加すれば、特別船室で座れるが、
ゲーム路銀の減りを抑えたかったので、
普通料金で乗った。
(ゲーム路銀 ¥14,905-¥970=¥13,935) |
それでも、見晴らしのいい甲板に出ることができる。
風も吹いて快適。
バーサ号は、17世紀前半の
スウェーデンの船をモデルとしており、
立派なマストが立っている。 |
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マストの下に海賊の人形が。 |
途中に見張りもいる。 |
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出航。
芦ノ湖は湖面ぎりぎりまで、緑に覆われている。 |
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箱根最高峰の神山、続いて駒ヶ岳、
そして箱根園が、左手に次々と見えてくる。 |
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さらに、山のホテルの建物も。 |
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箱根神社の鳥居の前を通る。
背後の山は二子山。 |
二子山って、峰が2つあるから二子山なのではなくて、
峰が2つある山が2つあるから二子山だということを初めて知った。
4時43分、元箱根港着。私が行きたいのは箱根町港の方なので、乗ったまま待つ。
バーサ号は再び岸を離れ、左側の箱根恩賜公園を回り込んで箱根町港へ向かう。
4時59分、箱根町着。 |
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船を降りて初めて、船の前面が見えた。
へさきに立派な獅子の像がついていた。 |
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箱根町港。
芦ノ湖畔に初めて別荘を建てた、
パウル・シュミットの碑がある。 |
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目の前に箱根駅伝ミュージアムがあったが、閉まっていた。
午後5時閉館だったらしい。
おみやげ屋さんでクッキーを購入。
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広い駐車場の一角に、 |
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箱根駅伝の碑が建っていた。
ここが往路のゴールで、
復路のスタート地点だったのか。
「駅伝を讃えて」という題の詩碑もある。 |
ちょうどバスが2台入ってきた。
私もここを今日のゴール、
次回のスタート地点としよう。 |
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左のバスは箱根新道経由、右のバスは小涌園経由。
ともに湯本・小田原行きで、新道経由だと30分、小涌園経由はもっとかかるらしいが、
箱根駅伝のルートを見たいのと、少しでも長い時間、座って休みたいので右のバスに乗る。
5時28分発。元箱根港を通り、山道へと入っていく。すごい上り坂、その後に下り坂。
こんな道が本当に駅伝のルートなのかと疑ってしまうくらい、きつい坂と急カーブが続く。
6時12分、箱根湯本で降りた。 |
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駅にたまたま、
青い登山電車が止まっていたので撮影。
モハ2形のモハ108。
この1両だけがこの色になっているらしい。 |
喉が渇いたので、スポーツドリンクを飲んで休憩。
6時39分発の電車に乗って、箱根湯本を後にした。
前日あんなひどいめまいを起こしたにもかかわらず、
結局、予定していたルートをすべて回り終えた。
現在のゲーム路銀
¥13,935
今回のルート
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1.小田原城址公園 2.小田原文学館、白秋童謡館
3.小田原競輪場 4.石橋山古戦場 5.石垣山一夜城
6.いこいの森 7.鈴廣かまぼこ博物館
8.生命の星・地球博物館 9.早雲寺
10.箱根トイミュージアム
11.箱根ベゴニア園、ひめしゃらの湯 12.富士屋ホテル
14.箱根彫刻の森美術館 15.箱根小涌園 16.ユネッサン
17.箱根恵明学園 18.箱根芦之湯フラワーセンター
19.箱根強羅公園 20.箱根美術館 21.箱根武士の里美術館
22.箱根湿生花園 23.星の王子さまミュージアム
24.箱根ガラスの森 25.ポーラ美術館
26.箱根マイセン庭園美術館 27.大涌谷自然研究路
28.神山 29.芦ノ湖キャンプ村 30.箱根樹木園
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小田原市観光課
箱根町観光協会「箱根全山」
観光かながわNow
JR東日本
JR東海
小田急電鉄
箱根登山鉄道
伊豆箱根鉄道
箱根ロープウェイ
箱根海賊船
次回、「日本縦断ゲーセン紀行 112.箱根編(5)」では、
引き続き、箱根駅伝の往路ゴールを散策。
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