ゲイムマンのダイスステーション 日本縦断ゲーセン紀行
132.平成から江戸時代、そして奈良時代へ
スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで¥5,000(G千)。
2010年1月24日。朝起きたらけっこうな筋肉痛。 ホテルをチェックアウトして、掛川駅のカフェでホットドッグを食べ、 9時52分発の浜松行きを待つ。 ホームから、木造駅舎をもう一度ながめる。 新幹線口駅舎の方は、ホームから見ると、 なまこ壁の腰壁がついた、城下町風の白壁になっていた。 211系と313系3両ずつの6両編成に乗って出発。 左手に新幹線。右の天竜浜名湖鉄道の線路が分かれて遠ざかる。 右手は一戸建ての住宅街となる。左の高架の向こうに、資生堂の建物が見えた。 短いトンネルを抜けると茶畑となり、田地となり、 右に日東工業やユニチャームの工場。左に三甲の工場。 新幹線が、東海道本線と同じ高さを走っている。
南口から出て、エコパに向かおう。 駅にコインロッカーが見当たらなかったので、荷物を肩から提げたまま歩く。 駅前に、二宮尊徳像があった。成人の尊徳像は珍しい。
雰囲気の良さそうな結婚式場の前を通った。 考えてみれば、「愛野」という地名は縁起がいい。 広い歩道に現代アートが並ぶ。W杯歴代開催国のアーティストの作品とのこと。 丘の上にNSKワーナーの工場が見え、さらに進むと、
今日は静岡県西部駅伝大会が行なわれているそうで、 ランナーの姿をそこかしこで見かける。 雲ひとつない快晴で、気温も上がってきた。 駅伝にはむしろ暑すぎるくらいかもしれない。
私は駅からここまで歩いてきただけなのに、かなり長いこと休んでいる。 twitter見ているうちに11時を回ったので、そろそろ移動しよう。
小笠山総合運動公園 エコパのホームページはこちら
11時54分、愛野駅到着。次の下りは12時11分。313系3両編成が来た。 発車して、左にポーラの工場。続いて住宅地。右も住宅地、農地を経て再び住宅地。 左手に大塚製薬の工場。ずっと並行していた新幹線の線路が離れていく。 12時14分、袋井駅で降りた。(ゲーム路銀 ¥2,175-¥180=¥1,995)
袋井には「遠州三山」という、3つの大きなお寺があるらしい。 厄除け観音の法多山、ぼたん苑のある可睡斎、 三重の塔がある油山寺の3寺である。 しかしいずれも駅から遠いので、私は行かない。 厄除観音 法多山尊永寺のホームページはこちら 秋葉総本殿 可睡斎のホームページはこちら 目の霊山 油山寺のホームページはこちら また、お茶の製造を見学・体験できる、「茶ピア」という施設もあるらしい。 香りの丘 茶ピアのホームページはこちら
公園から東に歩く。旧街道自体は静かな住宅街。
小さなスペースだが、十数人の方が休んでいた。 ウォーキングの団体さんのようだ。 茶屋の前の木の周りに、子、丑、……と江戸時代の表記で方角が示されている。 木の影が、「子」からやや「丑」寄りにのびている。 ちょうど団体さんが去っていくところ。 茶屋の中には2人のおじいさんがいた。ボランティアで働いておられるようだ。 お茶をいただく。 囲炉裏に、みかんやせんべいが並んでいて、狭いながらも家庭的な雰囲気。 振り子時計が1回鳴った。 所狭しと並ぶお土産の中から、ふくろうのバッジを購入。 袋井宿のパンフレットと、宿場町の地図もいただいた。 『東海道中膝栗毛』では、弥次さんがこの袋井で、 ここに来てゆききの腹やふくれけんされば布袋のふくろ井の茶屋 と詠んでいる。 駅へ戻る。駅前の目立たない所に、正岡子規の句碑があった。 冬枯の中に家居や村一つ 袋井駅到着午後1時24分。荷物をロッカーから出して、1時34分発の電車に乗る。 211系3両編成。 駅を出て原野谷川を渡る。 パナソニック、鈴与など工場や倉庫が続き、その後、広大な田園地帯に突入。 左から新幹線の線路が近づいてきて、太田川を渡ったあたりで並行。 しかしまた新幹線は離れていき、間に茶畑や住宅などが割り込む。 さらに住宅、工場、田んぼ、川と風景は移る。
磐田といえばジュビロ磐田。改札を出ると、 正面の窓に大きくエンブレムとロゴが描かれ、ジュビロの町であることをアピールする。 駅にロッカーはあったのだが、なぜか1つも空いてなかったので、 また荷物を抱えて歩くはめに。
「天平通り」という名の駅前通りをまっすぐ進む。 駅舎が奈良時代風で、駅前通りの名前が「天平通り」なのは、 奈良時代、この近くに遠江国分寺と国分尼寺があったから。 駅前の交差点に流れるメロディーが「ふじの山」だった。 磐田市にあった宿場は見附宿というが、 京から来た人が最初に富士山を見つける場所だったから、この名がついたといわれている。
奈良時代、遠江国司として赴任してきた桜井王が建立したとされる。 楼門、中門、拝殿と幣殿は1635年(寛永12年)、本殿は1617年(元和3年)のものらしい。 今の今まで楼門前で、のみの市が行なわれていたようだが、 私が来た時には撤収作業中だった。
磐田駅着午後3時12分。3時21分発の浜松行きに乗る。211系5両。 住宅地を過ぎて田地が増える。右手に日東工業などの工場が見える。 左に公園が見えたら、もう次の豊田町駅。23分着。ここで降りた。 (ゲーム路銀 ¥1,805-¥140=¥1,665)
建物に入ると、花の香りに包まれる。 コインが戻るタイプのロッカーに荷物を入れて、2階の展示室に向かった。 まず、企画展「和香の灯り展」へ。(〜3/7) 部屋にお香の香りが広がっている。 ウコン、桂皮などの生薬が瓶に入っており、蓋をあけてにおいをかげる。 ほかに展示されていたのは、香炉や香時計、香の調合を記した書、 伽羅や沈香、白檀の原木と、それらで作られた香炉や扇子、仏像など。 常設展「香りの文化史」。メソポタミアの香油瓶、漢や清の香炉。 エジプトではミイラ作りに香料が使われていたそうだ。 日本では、日本書紀に、 「香木が漂着し、聖徳太子が仏像を彫られた」と書かれているという。 鑑真は多くの香木や、調合方法を日本にもたらした。 平安貴族に香は欠かせず、練り香で薫物(たきもの)合わせが行なわれていた。 江戸時代の美しい蒔絵香箱や香枕が展示されていた。 ペルシアのバラ水瓶。イギリスの司祭像香水瓶。 ヨーロッパではアールヌーボー、アールデコ期に、芸術的な香水瓶が発達した。 「香りの小部屋」や「香り当てのコーナー」では、実際にさまざまな香りを嗅げる。 伽羅や、地元特産品のメロンの香りを堪能した。 1階のカフェで昼食。午後4時を過ぎているので軽く、パウンドケーキと紅茶のセット。 香りの博物館なので、紅茶はハーブティー(ローズヒップ)にした。 磐田市香りの博物館のホームページはこちら くつろげた。くつろげたけど、気になったのは日没の時刻だ。 この後、私は天竜川を渡る。暗くなる前に川を見ておきたい。 何だか安倍川のときと似た状況になってきた。 豊田町駅到着4時38分。次の下りは44分。211系6両。
かつて天竜川は“暴れ川”として知られた。『東海道中膝栗毛』には、 水上は雲より出て鱗(うろこ)ほどなみのさかまく天龍の川 『鉄道唱歌』には、 さかまき来(きた)る天龍の 川瀬の波に雪ぞちる とうたわれている。 天竜川の水源は、長野県の諏訪湖であり、 東海道線沿線でないにもかかわらず、『鉄道唱歌』で大きく取り上げられている。 この水上にありと聞く 諏訪の湖水の冬げしき 雪と氷の懸橋(かけはし)を わたるは神か里人か 天竜川駅は、bjリーグ、浜松・東三河フェニックスの本拠地の1つ、 浜松アリーナの最寄り駅だが、通過しますごめんなさい。 ここからずっと住宅街が続く。大きなアパート・マンションも見られる。 左に新幹線の線路が寄ってくる。新幹線が後ろからやってきて追いつかれるが、 向こうも次の駅に止まるようで、同じような速度になって並走。 大きな建物が増えてきた。 午後4時52分、終点・浜松駅着。(ゲーム路銀 ¥1,665-¥190=¥1,475) 向かいのホームに停車中の電車が米原行き。しかも新快速。ずいぶん西に来たもんだ。
早速行ってみた。家族連れや若者でにぎわっている。 プライズ、プリクラ、メダル、レース、音ゲー、ガンシューティング、 キッズ向け、ワニワニパニック。特にプリクラの割合が大きい感じ。 あとクイズマジックアカデミー。 ……あれ、ゲーム路銀を稼げるゲームがないか。 すっかり日が暮れた。近くにあるタイトーステーションに行ってみよう。 隣り合う2つのビルに、それぞれタイトーステーションがある。 まず右側の方へ。入口にプライズ、その後すぐビデオゲームが並んでいた。 ストIV、鉄拳6、バーチャ、メルティブラッドなどの対戦格闘や、 三国志大戦、MJ4などオンラインゲームもある。その奥にメダル。
レトロゲームのコーナーがあった。 スーパーマリオ、ぷよぷよ通、ストリートファイターII。 『ぷよぷよ通』をやってみた(2プレイ¥100)。 しかし間違って、対戦モード「ふたりでぷよぷよ」を選んでしまう。 ここで冷静に一方をゲームオーバーにすれば、そのまま1人プレイで続けられたのだが、 間違ってコンティニューしてしまった。1クレジットを損する。 気を取り直し、残ったクレジットでプレイ。 粘って4面クリア。サムライモールに負ける。 『ストリートファイターII』もやってみる。こちらも2プレイ¥100。 春麗で2面クリアしたが、3人目のダルシムに負ける。 もう一度春麗でトライ。 ダルシムには勝つが、6人目のブランカにフルセットの末敗れた。 (ゲーム路銀 ¥1,475+¥350=¥1,825) 午後6時32分。浜松駅に戻ってきた。今日はこれで東京へ帰ろう。 うなぎパイ詰め合わせと、うなぎパイストラップを買って、新幹線の改札を通る。 新幹線コンコースに、ヤマハとスズキの展示スペースがあった。 どちらも本社が浜松市にある。
うなぎ弁当を買って車内で食べた。考えてみれば、お米を食べたのは、 掛川に着いた日の天ぷら定食以来だ。あとは麺とかパンとかケーキ。 8時21分、新横浜駅着。やっぱりひかりは速かった。 ¥1,825 今回のルート
掛川観光協会 袋井市観光協会 磐田市観光協会 浜松観光コンベンションビューロー ハローナビしずおか(静岡県) JR東海 天竜浜名湖鉄道 遠州鉄道 次回、「日本縦断ゲーセン紀行 133.静岡編(19)」では、 楽器博物館と浜松城、そして浜北のゲーセン巡り。 「日本縦断ゲーセン紀行 131.静岡編(17)」に戻る 「ゲイムマンのダイスステーション」タイトルページに戻る |
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