ゲイムマンのダイスステーション

日本縦断ゲーセン紀行

144.海のながめは蒲郡
〜三河編(7)〜


スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで¥5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は¥100ずつ増える。
(ただし、1プレー¥50円のゲームなら¥50ずつ、1プレー¥200なら¥200ずつ。
 ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(前回までのゲーム路銀 ¥1,975




豊橋

2010年11月28日。どうにかこうにか朝8時起床。
半分寝ながら1階ロビーで朝ごはん。半分寝ながらチェックアウトし、
半分寝ながら駅のロッカーに荷物を入れる。

9時35分の新快速で蒲郡へ向かう。
313系クロスシート車。
豊橋始発なので早めにやってきた。
車掌さんが転換クロスシートの向きを、
手作業で変えている。

出発。昨日は夜に通ったので見られなかった、三河大塚から先の景色をじっくり見る。
左手に、昨日楽しませてもらったラグーナ蒲郡。
左から右に、新幹線の線路がアンダークロス。

左手、ラグナシアの背後に海が広がる。トンネルを抜けると住宅地。
三河三谷通過。左の海に、猫の耳のような形の島が見える。三河大島か。
ビルが増え、左に工場が見えたらまもなく蒲郡だ。
9時46分、蒲郡駅に到着した。今日はここからスタート。


蒲郡

南口から出た。昨日は夜だったが、
朝来るとやはり景色が違う。

アメリカズカップに出た
ニッポンチャレンジも、
白い船体を輝かせている。

ポストの上に、みかんのオブジェ。
みかんは蒲郡名物らしい。

まずは海岸を目指そう。すぐに生命の海科学館が見えてくるが、
万一、今日回り切れなかった場合を考えて、駅に近いここは後回しにする。
左に曲がり、マリンロードと名づけられた道に入る。
ごく普通の道ではあるが、歩道が広くて街路樹も立ち並び、歩きやすい。

右手に竹島水族館があるが、生命の海科学館と同じ理由でいったん通り過ぎる。
続いて右側、和風建築の蒲郡プリンスホテルのてっぺんが、
丘の上から少しだけ顔をのぞかせた。

道の街路樹は途中から、黄色く色づく
イチョウ並木に変わっている。

蒲郡ファンタジー館にやってきた。

貝殻を使った大規模なアートが展示されており、
ちくま文庫の『珍日本紀行』でも取り上げられた、有名なB級スポットなのだが、

休業していた。

まあ、休業中なのは事前に知ってたけど、
建物だけでも見ておきたかったのだ。

入口で、貝殻アートの一端を
垣間見ることはできた。
びっしりと貼りつけられた貝殻。
その細かさに、
制作された方のこだわりが感じられる。

海岸に出た。昨日も見た三谷の大きなお大師様の、昨日とは逆の側が見える。

海に浮かぶ三河大島。

景色がいい。鉄道唱歌に、
東海道にてすぐれたる 海のながめは蒲郡
と、うたわれているのもうなずける。

そして、次の目的地、竹島。
ところどころ紅葉していて、色鮮やか。
何百羽もの水鳥が、一斉に飛び立った。

竹島に至る、長い橋が架かっている。
大勢の観光客が集まっている。

竹島に橋が架けられたのは1932年(昭和7年)だが、
現在の橋は、1986年(昭和61年)に架け替えられたもの。

映画監督・木下恵介氏の碑があった。ここは映画『父よ母よ』の舞台となったらしい。
浜松市出身の木下氏は、幼少期にここを訪れていたとか。

橋を渡った。

ゴールは八百富(やおとみ)神社の鳥居。
竹島全域が、この神社の敷地なのだ。

八百富神社は養和元年(1181年)、藤原俊成により創建されたといわれる。
琵琶湖の竹生島から勧請された、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)をまつり、
竹島弁天とよばれる。

この島の植生は暖地性で、わずか400メートルしか離れていない対岸とは
全く異なるため、天然記念物に指定されている。

急な石段を上り、
息を切らしながら神社に参拝。

まずは宇賀神社と大黒神社。
藤原俊成をまつった千歳神社を経て、

八百富神社の拝殿に参拝。

そしてその奥には、厄除けの八大龍神社。

その先は、島の南端、龍神岬。
松が多く生える。
ここから下の遊歩道へ通じる道もあったが、
どこへ行くのか不安だったので、
もと来た道を戻ることにした。

休憩所でコーヒーを飲んでひと休み。思っていたより本格的な神社だった。

八百富神社(竹島)のホームページはこちら

橋を渡って戻る。
蒲郡プリンスホテルの建物がよく見える。

これだけ遠くから見ても、凝った建物だなあと感じる。
もとは蒲郡ホテルという名前で、開業は1934年(昭和9年)。
蒲郡プリンスホテルのホームページはこちら

その蒲郡プリンスの建つ丘のふもとに、海辺の文学記念館がある。
隣には八百富神社の遥拝所。橋ができる前は、ここから竹島を拝んでいたのだろうか。

海辺の文学記念館は入館無料。
下見板張りの小ぢんまりした、
静かな洋館だ。

ここは、蒲郡ホテル(現・蒲郡プリンスホテル)を建てた滝信四郎が、
料亭「常磐館」を建てた場所。
建物は、明治末期からあった医院のものを再現している。

中の照明器具は、常磐館にあった大きなもの。
蒲郡ホテルにあったという、十二支の透かし彫りも見事。
常磐館の写真も展示されている。
竹島の古い絵葉書や、常磐館などのマッチ箱、ホテルの絵葉書、献立。

藤原俊成についての解説もあった。
俊成は、『千載和歌集』の編纂者で、平忠度とのエピソードで知られる。
また『小倉百人一首』の選者・藤原定家の父でもある。
三河国国司として、竹谷・蒲形地区を開発したという。
また先述のとおり、琵琶湖の竹生島から
市杵島姫命(弁天様)を勧請して、竹島にまつったとされる。

昔の観光パンフレットのイラストが、シンプルながらも華やか。
使われていた食器などもある。
蒲郡や蒲郡ホテルについて書かれた、文学作品も紹介されている。

和室がある。竹島がよく見えた。
第2展示室に、「がまごおり絵手紙大賞」入賞作品が展示されていた。
さまざまな年代の人の手紙が展示され、なごむ。

海辺の文学記念館のホームページはこちら

竹島園地に立つ藤原俊成の銅像。
三河に赴任していた頃の、
30代くらいの姿と思われる。

竹島を見つめている。

島に別れを告げ、
続いて向かったのは竹島水族館。

水族館の前に、
世界一周を達成したヨット
「エリカ号」が展示されている。

長江裕明さん、ジェニファーさん、絵梨佳さんは、1981年(昭和56年)、
常滑港から出航し、4年9ヶ月をかけて、蒲郡に到着。世界一周を達成した。
よくこの小さな船で、太平洋や大西洋を渡ったもんだ。

水族館に入る(入館料¥500)。
来年1月17日〜3月17日、工事のため休業するらしい。休業期間に当たらなくて良かった。
まず「せかいのかわ」コーナー。
デンキナマズ、ウーパールーパー(アホロートル)をはじめとする、熱帯の川の魚を展示。
飼育スタッフの方が手書きで書いたボードがほほえましい。

「うみはうまい」。三河湾にすむ、食べられる魚。群れを成すゴンズイが印象的。
「うみはたのしい」。カクレクマノミ、チンアナゴなど。
「うみはひろい」では、遠州灘にいる魚を展示。
「うみはこわい」。毒を持つオニオコゼやミノカサゴ、フグ。鋭い歯をもつウツボ。
ナマコの小コーナーもある。ナマコには脳も心臓もないらしい。

「うみはおおきい」。エイやサメなど遠洋の魚。
カブトガニ、ウミヘビ(毒のないもの)。
「うみはふかい」。底引き網漁で上がった深海魚。
インドエンコウガニという小さなカニがいるが、
何と世界で12匹しか見つかっていないらしい。
タカアシガニがいた。ミズダコも。
「うみはいろいろ」。ソラスズメダイなど。
「うみはきれい」。サンゴ礁のカラフルな魚。

「にほんのおがわ」。サワガニ、メダカ、ドジョウなど。
淡水熱帯魚コーナーには、キッシンググーラミイや、
目のないブラインドケープカラシンなど。
イモリ、ゲンゴロウ、フナムシ、ナガクビガメ、ヤシガニ。
回遊水槽には、バラムンディなど大きな魚がいるが、
老朽化のため、今度の工事で取り壊されるらしい。
標本室に展示されていたのは、いろんなエビやカニ。
オットセイのはく製。クジラのひげや骨。

小さな水族館で、大きな魚も少ないけれど、
飼育員さんの書いた解説文が、ユーモラスで裏話も多く、
(ハゼの水槽にソラスズメダイを入れたら、そっちばっかり目立ってしまったとか)
手作り感のある、アットホームな水族館という感じがした。

竹島水族館のホームページはこちら

午後1時30分からアシカショー。
観客席もまた素朴。
小さなお子さん連れのご家族が大勢。

ボールやリング、棒を鼻でキャッチするという、おなじみのものだが、
このアシカについて、解説文に「マイペース」と書かれていたので、
成功するかどうかハラハラする。
実際はほぼ成功していたのだが、トレーナーさんの心配しているさまが、
どこまで演技なのか本当なのかわからないのがおもしろい。

最後に、エリカ号のキャビンが再現されている部屋へ。すべて実物だそうだ。
キャンピングカーみたいで、ベッドやソファー、コンロなどが機能的に配置されている。
でもキャンピングカーと違って、ここから何日も外へ出られないわけで、
よく生活できたなあと思う。
キャビンの出口がアシカのステージの横。ショーを終えたアシカがトレーニング中だった。

長江裕明さんは昨年亡くなられた。
外に展示されていたエリカ号も、老朽化して危険ということで、
来年(2011年)撤去されるそうだ。

水族館を出て、
もう一度じっくりエリカ号をながめた。

竹島水族館のホームページはこちら

水族館の隣に「ゲームコーナー」があったので期待したが、ドアに貼り紙が。
「誠に勝手ながらゲームコーナーは閉店させて頂きました」
その先にあった店で、たこ焼きを買って、エリカ号を見ながら食べた。
さあ次は、生命(いのち)の海科学館へ行こう。今日中に回れそうだ。

生命の海科学館に着いたが、
気になるのは海側に、
またもヨットの船体が展示してあること。

近づいてみたら、説明書きがあった。ニッポンチャレンジのJPN-6だそうだ。
この場所が、ニッポンチャレンジのベースキャンプだったらしい。
蒲郡駅前にはJPN-3、ラグーナ蒲郡にJPN-25があった。
これで私は、1992年のアメリカスカップに参戦したニッポンチャレンジ3艇を、
全部見たことになる。
今は蒲郡駅前にあるJPN-3も、以前はJPN-6の隣にあったようだ。

近くには、
「海賓館 マリンセンターハウス」という
建物がある。

1927年(昭和2年)に建てられた、医院の建物を移築したそうで、
ニッポンチャレンジの水槽実験用1/7モデルが展示されていた。
「夢織人」という、三河繊維産品のアンテナショップや、
喫茶店もあったが、時間がないので入らなかった。

海賓館マリンセンターハウス(夢織人)のホームページはこちら

あらためて、生命の海科学館へ。
1999年に開館したらしいが、
建物は真新しく感じられる。

有料エリアは3階なのだが、1階からクジラの化石があったり、
中庭の池の周りに恐竜の像が並んでいたり、
カンブリア紀のアノマロカリス像がエレベーターの横にあったり、
吹き抜けの天井から、首長竜(プレシオサウルス)の全身骨格標本がぶら下がっていたり、
珪化木が横たわっていたりする。

1階の受付で荷物を預かってもらえた。3階へ移動。
小学生の環境学習の発表資料、地元のマルホン胡麻油、
愛知工科大学の宇宙探査ローバーなどを見た後、有料展示室へ(入館料¥700)。

まず展示されていたのは、重さ855キロのナンタン隕石。
地球誕生の際に集まった、微惑星の名残らしい。
地球の核も、この隕石と同じく、鉄でできているそうだ。

隕石衝突の衝撃で、岩がとけてマグマになったテクタイト。
鉄以外の物質を含む隕石。
水を含むものもあり、こうした隕石から水蒸気が発生して、
海ができたと考えられている。

40億年前、マグマが冷えて固まった片麻岩(へんまがん)。
このような石の存在は、当時地球に海があった可能性を示しているそうだ。
38億年前の礫岩(れきがん)。堆積石なので、当時から川があったことを示している。
35億年前の、最古の生物化石。
約20億年前のストロマトライトや、
酸素に当たっても酸化しないよう、遺伝子を核膜で包んだグリパニアの化石。

約5.5億年前、エディアカラ生物群の、チャルニオディスクスという生物の化石。
カンブリア紀のさまざまな化石も並ぶ。

生命の海科学館のホームページはこちら

午後3時30分から、ミュージアムシアターで3D映像を見る。
深海調査艇アルビンが撮影した深海の映像。
今、家庭で見られる3D映像が話題になっているが、
こういう所で映像を見ると、やっぱり立体っていいなあと思う。
まず絶対に生では見られない深海の様子が、立体的に見られるというのが不思議。

ヒレを動かして泳ぐタコ。
硫化水素が多く含まれる熱水が噴き出す「チムニー」と、
そこに密集する、チューブワームやカニなどの生物。
こういう生物が、地球の生命の起源という説があるらしい。

展示に戻る。5億4千万年前、爆発的な生物進化「カンブリア爆発」が起こった。
中国雲南省で発見された、5億3千万年前の、
最古の魚類「ハイコウイクチス」が展示されている。

カンブリア紀の動物を再現したCG。
本当にこの時期の動物の姿は、イマジネーションをかき立ててくれる。
そして、三葉虫、アンモナイト、さまざまな魚の化石。
海で暮らした爬虫類・イクチオサウルスの化石と、
その泳ぐ様子を再現したCG。イルカに似た姿だったようだ。

生命の海科学館のホームページはこちら

科学館を出て、蒲郡駅に戻る。午後4時20分着。
思っていたより早く戻れたので、少し先へ進んでおこう。
4時23分発の各駅停車に間に合った。313系4両。
線路は高架のまま、左の名鉄と並行。左手、やや遠方に競艇場が見える。
地平に下りて、4時26分、三河塩津駅で降りた。
ゲーム路銀 ¥1,975-¥140=¥1,835


三河塩津

三河塩津駅ホームのすぐ隣に、名鉄蒲郡競艇場前駅のホームが並ぶ。
間仕切りが金網なので、互いのホームが見えるようになっている。
跨線橋も共用。改札はその跨線橋の上だった。
名鉄側は無人駅扱いなのか、改札がなかった。

入口の駅名板は、両駅のものが上下に並ぶ。

ここでの目的地はジャスコにあるゲームセンター。
さっき車窓から見えたが、けっこう遠そうだ。
住宅地の中を歩いていると、「竹谷公民館」と書かれた建物があった。
ここの地名は、私の本名の苗字と同じなので、
事前に地図を見て、気になっていたのだ。
もっとも、私は「タケヤ」で、ここの地名は「タケノヤ」だが。

徒歩14分でジャスコに到着。
意外に遠くなかった。
ジャスコの看板の隣に、目当ての
「ゲームファンタジアン」の看板が並ぶ。

ジャスコに入って探してみたが、ゲームコーナーはなし。別棟だろうか?
さっき入ったのと違う出口から出ると、

そこにゲームファンタジアンがあった。
でかい。

「ジョージア でら!珈琲」なる、金のしゃちほこが描かれた缶コーヒーを買い、
飲みながら店内を回る。
広いプライズとメダルのエリア、通信対戦麻雀、ガンシュー、レース、音ゲーに、
ビリヤード、子供用ボールプール、バドミントンコート、卓球台、
サッカーPKゲームや、バスケットゴールまである。
「戦場の絆」、キッズ向け筺体、ダーツ、ピンボールも。本当にめちゃくちゃ広い。

座ったソファーがふかふかで、眠気がよみがえってきた。
それを何とか振り切って、プレイするゲームを探した。
ビデオゲームは対戦格闘中心。ガンダム、鉄拳6、
バーチャファイター5ファイナルショーダウン(¥200で3プレイというユニークな設定)。

清水でだいぶお世話になった、
『ビシバシチャンプオンライン』のオフラインモードをプレイ。
10面クリアした。(ゲーム路銀 ¥1,835-¥100+¥1,000=¥2,735

外に出るとさすがに暗くなっていた。駅へ戻ろう。
駅到着5時43分。47分の上り電車が来たので乗る。今回の旅はここで終了。
蒲郡で新快速に乗り換えて、6時9分豊橋着。
例によってうなぎパイとヤマサちくわを買って、6時43分のひかりで帰った。

現在のゲーム路銀
¥2,735

今回のルート


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蒲郡市観光協会  愛知県観光ガイド  JR東海  名古屋鉄道

次回、「日本縦断ゲーセン紀行 145.三河編(8)」では、
徳川家康と八丁味噌のふるさとへ。
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