ゲイムマンのダイスステーション

日本縦断ゲーセン紀行

17.火山の脅威と恩恵
〜道南編(8)〜


スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで\5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は\100ずつ増える。
(ただし、1プレー\50円のゲームなら\50ずつ、1プレー\200なら\200ずつ。
 ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(先週までのゲーム路銀 -\3,350)※北海道内はマイナスでも可。


東室蘭
2003年1月26日。今日もまずは室蘭に向かう。
今日は無事8時50分の列車に乗れた。
2両編成のディーゼルカー。
隣のホームに来た東室蘭止まりの列車から、客が移ってくる。

昨日降りた母恋駅の、次の駅が終点室蘭。
トンネルを1つ抜けて、9時3分室蘭着。
(ゲーム路銀 -\3,350-\210=-\3,560

室蘭
駅から丘を1つ越え、
母が通っていたという中学校へ行ってみた。
丘の上から海が見えた。
こちらは室蘭港側の景色。
10時2分前に駅へ戻る。
10時7分発、1両編成の列車に乗って、席に座ろうとした途端、
コインロッカーから荷物を出し忘れたことに気づく。
あわてて引き返し、ロッカーを開けて荷物を取り、また列車へ。
間に合ったけど、ムダな体力を使ったもんだ。

10時20分、終点の東室蘭着。
室蘭市を離れ、次の目的地へ向かうことにする。
室蘭本線上り、次の列車は10時38分発。ただし特急北斗。
特急料金を使うのは避けたかったが、その次の普通は11時28分。
特急に乗るしかないだろう。
室蘭からの運賃\810に、自由席特急料金\600を追加。
(ゲーム路銀 -\3,560-\1,410=-\4,970
やってきた特急北斗の側面には、
コンサドーレ札幌のマスコットが描かれていた。
(写真は洞爺駅にて)

右に住宅地、左に工業地帯。
間もなく左の視界が開け、白鳥大橋が間近に見える。
測量山も見える。
トンネルをいくつも抜ける。
景色がいいので、右側から左側に座席を移動。
海のすぐそばを走る。
もっとも右側のほうも、
遠くに雪山がそびえ立ついい景色。
伊達紋別駅着。このあたりでは大きな町だが、
観光名所が特になく、ゲーセンもなさそうだったので、
ゴメンナサイ通過します。
伊達紋別を出てすぐ右側に見えてきた、特徴ある形の山。
昭和新山だ。
そしてその隣に、大きくて山頂の平たく見える山。
有珠山(うすざん)である。
11時3分、次の目的地、洞爺駅着。

〜<本輪西(もとわにし)〜崎守(さきもり)〜黄金(こがね)
〜稀府(まれっぷ)〜北舟岡〜>伊達紋別〜<長和(ながわ)
〜有珠(うす)〜>洞爺(とうや)
洞爺といえばもちろん洞爺湖。そして温泉。
駅からバスで行くことにしよう。
次のバスは、……11時45分!?
登別と同じように考えていたが、
こちらのほうがバスの本数がちょっと少ないのだ。
こういう場合、普通はタクシーを使うだろう。
だが私は、いいかげんゲーム路銀の減りを抑えたい。
タクシー乗り場には、「トーヤ温泉まで約2500円」の文字が。
……迷ったが、バスを待つことにする。

45分発のはずのバスは、7分遅れてようやく到着。
整理券の番号から推察するに、かなり遠くから来たバスと思われる。
さんざん待たされたわけだが、その不満はすぐに吹き飛んだ。
窓から見える景色がすばらしいのだ。
ぐんぐん山道を登っていくので、
内浦湾のかなり広い範囲が眼下に広がる。
それにしてもこの勾配。バスの本数が多くないのもうなずける。
12時13分、
洞爺湖バスターミナル着。
(ゲーム路銀 -\4,970-\320=-\5,290
徒歩で湖畔に出る。
洞爺湖の周囲には、58基の彫刻が立てられているそうだ。
上の写真にも1基入れてみたが、ちょっと小さすぎたかも。
ちなみに、58基全部の写真が載ったパンフレットが、
バスターミナルなどに置かれている。
現代彫刻が多くて、個人的には好きなのだが、
人によって好き嫌いが分かれるかも。
羊蹄山(ようていざん)が
きれいに見えた。
「蝦夷(えぞ)富士」と
よばれるのも納得の山容。
遊覧船の姿が見えたので、そちらに向かう。
どうもシーズンオフのようで、
周りに人の姿を見かけないが、
こんな大きな船で採算は取れるんだろうか?
と思ってたら、
冬季はこちらの高速船での運行になるとのこと。
81人乗りの高速艇に、客は私ひとり。
タクシーみたいな状態になるのでは、と心配になってきたが、
幸い、あとから家族連れのお客さんが来て、タクシー状態は避けられた。
まずは有珠山を前にして、
2000年3月の噴火についての
解説がテープで流れた。
避難命令の出る1時間前まで、
この遊覧船は通常どおり
営業していたという。
続いて湖の特徴を解説。
地熱が高い、水が流動的、日射が当たりやすい。
これらの理由から洞爺湖は、冬でも凍らないのだという。
山の上に、ザ・ウィンザーホテル洞爺の姿が
小さく見えた。
洞爺湖を見下ろす位置だから、
眺望はさぞかし良いことだろう。

ザ・ウィンザーホテル洞爺のホームページ
1つの島に見える中島(なかのしま)は、
実は4つの島から成る。
船は島と島の間を抜けていく。
島の間を抜けると、昭和新山が見えてきた。
昭和19年(1944年)に、麦畑が突然噴火して、
1年でこんな山になったのだそうだ。
わずか60年ほど前に、しかもたった1年で、
山が1つできてしまったというのが不思議。
所要30分で船着き場に戻ってきた。
洞爺湖汽船のホームページはこちら。

火山科学館へ行く(入館料\600)。
実はバスターミナルと同じ建物。
この写真では雪に隠れてわかりづらいが、
科学館の前には、2000年の噴火で
火口付近から泥流に乗って押し流された
大きな岩石が展示されている。
館内に入るとまず目に飛び込むのが、屋根のへこんだ高級車。
1977年の噴火で飛んできた火山弾に当たってこうなったという。
その向こうには、2000年の噴火のときに、
くにゃっと曲がってしまった線路もある。
火山のパワーを否応なしに思い知らされる。

ビデオの上映が始まるところだったので、2階の記録映像室へ。
2000年3月に有珠山が噴火したときの様子が、スクリーンに映し出される。
大きなゆれとともに最初の噴火が起こり、
灰色の噴煙はたちまち高度3000メートル以上にまで達した。
その後も複数の火口から次々と煙が噴き上がる。
今回新しくできた火口も数多く、中には道路を突き破って噴火した例も。
これがたった3年前のできごと。よく現在、ここまで復興したもんだ。

事前に的確な避難指示を出して、当時「時の人」となった
北海道大学・岡田教授が監修。
ビデオの最後に、教授自身が登場して「安全宣言」を行った。
「火山が人間に被害をもたらす時期より、
恩恵をもたらす時期のほうが、はるかに長い」


館内の展示は、1977年噴火のときの資料が中心
(もともとそれを展示するためにできた施設だから当然だが)。
しかしもちろん、2000年の噴火のときの写真や、
火山灰などの資料も、かなり展示されている。
77年のほうが、噴火の規模は大きいが、
2000年のほうは新しいだけに、圧倒される。
もっとも77年だって、そんなに古くはない。少なくとも私は生まれていたし、
当時大きく報道されていたことも記憶にある(苫小牧市に住んでいたから特に)。

有珠山の噴火はほぼ30年周期という。当分はだいじょうぶということだ。
有珠山以外の火山を紹介するコーナーもあり、
1986年の三原山噴火の映像が流れていた。
そういえば、同じ伊豆七島の三宅島が、今まさに全島避難中。
あちらもなるべく早く、ガスの噴出がおさまって、
島民の皆さんが帰島できるようになってほしいものだ。

火山科学館のホームページはこちら。

温泉街を歩く。やっぱりシーズンオフなのか、人通りは少ない。
途中にゲーセンを発見! しかし閉まっていた。
洞爺パークホテルの窓から、中に広いゲームコーナーがあるのが見えた。
入って、カウンターでココアを買って飲みながら見てみる。
プライズもの中心だったが、
『サンバDEアミーゴ2000』があったのでやってみる。
しかし、久しぶりにやったのと、画面が見づらかったのとで、
EASYすらもクリアーできず。
(ゲーム路銀 -\5,290-\100=-\5,390

さてそれでは、火山がもたらす「恩恵」のほうにあずかるとしよう。
洞爺湖温泉といえば、私が子供の頃から、テレビCMでよく目にしたのが、
サンパレス。
CMで名前は知っていたが、
実際に来たのは今回が初めて。
(日帰り入浴\1,500)
浴場へ行く途中、ゲームコーナーを通る。ここのゲームコーナーはかなり広い。
温水プールにはけっこうお客さんが多くて、にぎわっている。
シーズンオフでこれだから、多客期にはかなりの人出になるのではないか。
で、温泉へ。昨日の室蘭からあちこち歩き回って痛んでいた、
足、腰、肩、腕が癒される。
眺めがまた最高! 大きな窓から洞爺湖と中島がよく見えるのだ。
特に露天風呂は、外気に頭が冷やされて気持ちいい。

さて、ゲームコーナーである。
まず『バーチャファイター2』にトライ。
室蘭でやった『4エボリューション』は、5面がどうしても越えられなかったが、
『2』ならば……、

……4面のパイを越えられず。

サマーソルトキックの操作タイミングが、近作と微妙に違う気がする。
慣れってコワい。
2度やったが2度ともパイに負け(-200+600)。

お次は、……おお、『ぷよぷよ通』ではないか。
ここでプレーして、少しでもインカム(売り上げ)に貢献して、
コンパイルを救う……にはちょっと遅かったかもしれないけれど。
ともかくこのゲームは、セガサターンでもかなりやり込んだし……、

……3面のマミーに負け。
再度プレーするも、4面のナスグレイブに負け。
いかにここ最近『ぷよ』をプレーしてなかったか、
身をもって気づかされる結果になった。
コンパイルの皆さんごめんなさい。
ていうか、もともとそんなに上手じゃなかったような気も(-200+500)。
日帰り入浴の終了時刻を過ぎたので、ここで引き上げることにする。
(ゲーム路銀 -\5,390+\700=-\4,690

洞爺サンパレスのホームページはこちら。

サンパレスを出て、
夕暮れの湖畔道路を歩く。
パンフレット片手に、彫刻を探しながら。
羊蹄山と中島。
対岸に、小さな明かりが
またたき始めた。

洞爺湖温泉観光協会のホームページ

バスターミナルに戻ってきたのが、午後4時57分。
次の洞爺駅行きバスが出るのは、5時50分。
もちろん、お昼にここへ着いたとき、帰りの時刻表はチェックしていて、
このバスに間に合うように戻ってきたのだが、
それにしてもちょっと早かった。
ストーブにあたって暖まれるのがありがたい。
自販機でポカリスエットを買って飲みながら、
パンフレットに載っている彫刻の写真を眺めて
バスを待つ。
帰りのバス代は\320。
(ゲーム路銀 -\4,690-\320=-\5,010
あー、また\5,000を超えた。
バスに乗り、6時12分、駅に到着。
昼と違って景色がよく見えないからか、バスの中でたびたび寝てしまう。

今度は荷物を忘れないようにしよう。
駅前のコンビニ兼おみやげ物屋さんで、例によって「白い恋人」を購入。
ロッカーから荷物を出して、その中に入れる。
駅でまた、7時29分まで待つ。
でも、1本前の特急スーパー北斗に間に合ってたから、
これに乗って次の目的地、
長万部(おしゃまんべ)まで行っても良かったかもしれない。

6時36分のスーパー北斗、函館行き。
同時刻の普通室蘭行き。
49分の普通長万部行き。
これらが過ぎると旅客列車はしばらく来ないが、
貨物列車が何本か過ぎていく。

待合室には、私と同じく上りの北斗星を待っている人がいる。
北海道弁の会話が、懐かしく感じられる。
駅員さんもいなくなったが、寂しいというよりむしろ、ほっとする空間だ。

ホームは寒いので、到着3分前まで待合室にいた。
乗車位置が改札からすぐの所だし。
普通列車から降りてきた学生さんたちとすれ違いつつ、改札に入る。

北斗星2号が入線。
今日はB寝台ソロ、上の段。
ロビーカーがすぐ横というベストポジションだ。
部屋の明かりを全部消すと、車窓の景色がよく見える。
空を見上げると、オリオン座が輝いていた。

寝台列車に乗っていると、いろんなアイデアが浮かぶのだが、
後日あらためて検討してみると、
実現の難しいアイデアだったりすることがほとんど。
今回考えていたことは、
「ゲームブックのコンピューターゲーム化は可能か?」ということ。
ゲームボーイアドバンス、PS2、iモード、とひととおり考えて、
「サイトで公開し、WebMoneyで課金する」という手段は
どうだろうかと思ったところで眠くなった。
明日目が覚める頃には、関東に入っているだろうから、
雪景色が見られるのもこれが最後だろう、と思いつつ眠りにつく。

朝になったがまだ雪景色だった。
通過駅の名前を見たら「矢板」。
もう栃木県に入っている。
ひと口に「関東」といっても、北のほうはけっこう雪が積もるんだなあと実感。
雪がおおかた消えたのは、利根川を渡ったあたりだった。

9時40分、上野駅着。
隣に特急水上が停車中だった。

現在のゲーム路銀
-\5,010

今回のルート


室蘭観光協会のホームページ  洞爺湖町(旧虻田町)のホームページ  壮瞥観光協会のホームページ
洞爺湖温泉観光協会のホームページ
次回、「日本縦断ゲーセン紀行 函館編(1)」では、
ゲイムマンが名物駅弁に遭遇。

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