ゲイムマンのダイスステーション

日本縦断ゲーセン紀行

19.さくら(僅少)
〜函館編(2)〜


スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで\5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は\100ずつ増える。
(ただし、1プレー\50円のゲームなら\50ずつ、1プレー\200なら\200ずつ。
 ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(先週までのゲーム路銀 -\11,580)※北海道内はマイナスでも可。


函館

2003年5月10日。
朝市で9時半というのは、決して早くない時刻であるが、
とりあえず朝ごはんとしていくら丼を食べる。

市電で五稜郭公園へ向かう。
(ゲーム路銀 -\11,580-\220=-\11,800
なお、普通に市電で函館観光しようと思ったら、1日乗車券が便利なのだが、
ゲーセン紀行ではその手の乗車券は使えない決まり。

五稜郭公園前
そもそも今回は、五稜郭の桜が見たくて、この時期に函館に来たのである。
しかし、五稜郭に向かうこの道路で、
青々と良く茂った桜並木を見てがく然。
五稜郭タワー。
「全国タワー協議会」に登録される19塔のひとつ。
今日は大沼の割引券を忘れずに持ってきた。(\630→¥570)
土曜日ということもあって、
午前中から多数の人でにぎわっている。
タワーの展望台から見ると、
五稜郭が星型だとよくわかる。
やはり、桜はほとんど散っていた。
当てが外れた花見客の、ビニールシートが寂しい。
タワー1階の展示ホールで、五稜郭の歴史が解説されている。
五稜郭は、外国からの攻撃を想定して、
安政4年(1857年)から元治元年(1864年)にかけて建設された。
日本初の西洋式城郭で、中心には函館奉行所が置かれていた。

大政奉還後、榎本武揚率いる旧幕府軍が、この五稜郭を本拠地として、
明治新政府軍と戦ったことは有名(箱館戦争)。

五稜郭タワーのホームページはこちら。(※2006年から新しいタワーが開業しています)

五稜郭は大正以降、公園として開放されている。
本当にのどかな雰囲気の所で、
かつて戦争の場であったことが信じられない。
日陰に辛うじて、まだ咲いている桜があった。
桜の大部分が散ってしまったのは残念だけど、
その分、タンポポやスイセン、チューリップなどが
頑張ってその穴を埋めている。
松の木は、もともと箱館奉行所の
庭木だったものが残っているのものだとか。
奉行所の建物は明治4年(1871年)に解体され、
札幌開拓使の部材に使われたそうだ。
市立函館博物館五稜郭分館へ(入館料\100)。
博物館の前のウコンとしだれ桜は、いい感じに咲いている。
屋外に展示してある、箱館戦争に使われた大砲も、
いまや子供たちが遊んだり記念撮影したりする場所になっていた。

館内には、五稜郭や箱館戦争ゆかりの品々が展示され、
箱館戦争の経緯も解説されている。
「藩士が戦死したときに着ていた陣羽織」など、攻撃された跡があり生々しい。

(※市立函館博物館分館はその後休館。
また、函館奉行所の建物が、2010年に復元されました)

五稜郭跡(※函館市教育委員会のサイト)

五稜郭を設計した武田斐三郎(あやさぶろう)の顕彰碑。
なぜか顔をなでていく人が多く、顔の部分だけぴかぴかに光っている。
近くのラーメン屋さんで塩ラーメンを食べた後、
午後1時40分、再び市電で移動しよう。
『電車でGO!旅情編』にも出てきた、
駒場車庫前(車内から撮影)。
終点、湯の川電停で下車。
(ゲーム路銀 -\11,800-\220=-\12,020
湯の川
ここからバスに乗り換えて、有名なトラピスチヌ修道院を目指そうと思う。
バス停を見つけたまでは良かったが、系統が山ほどあって、
どれがトラピスチヌに行くのかわからない。
観光地図には載ってないけれど、それっぽい場所を通りそうなバスが来たので乗ってみる。

湯川団地北口下車(ゲーム路銀 -\12,020-\200=-\12,220
トラピスチヌまで1キロの地点まで無事到達。
地面に矢印があったので、それをたどって進む。
坂を上る間、何台もの観光バスとすれ違う。
トラピスチヌ修道院に到着。
修学旅行生が大勢いた。
山のほうなので地上より桜は残っており、
八重桜の下で森山直太朗さんの『さくら(独唱)』を合唱しながら
記念撮影する女学生がいた。
さらに、「ゲッツ!」のポーズをとってカメラに納まる姿も。
ダンディさんも売れたもんだ。
昔『ゲームWave』のレギュラーだったことを、
コアなゲームファンならご記憶かもしれない。
残念ながらお会いしたことはないけれど。

見学できるのは建物と前庭だけなので、
これだけ人が集まるようになったのはなぜか、正直よくわからない。
確かに、建物は昭和初期のものと古いが、
函館ではこの時代の建物は、別に珍しくない。
もっとも、私自身はこのような建物を見ているだけでも、けっこう楽しめるのだが。

帰り道、団地の庭に咲いていた桜が、
今日見た中ではいちばんきれいだった。


バス停に着いたが、バスが来ないようなので、歩いて湯の川まで戻る。
歩いている途中、思いっきりバスに追い越される。
もっともこのバスは、前のバス停の時刻表に載ってなかったのに、
次のバス停に載っていたことから考えると、
別ルートから合流したものなのだろう……、
と考えながらさらに歩いている間に、なぜかもう1本バスが追い越してった。
ここのバス停の時刻表は信用しない!

(後から知ったが、4月に新規開業したばかりの路線があったために、
こういうことになったらしい)

結局、バス2本と市電1本に追い越されながら、湯の川の温泉街まで歩き通す。
バス代\200が浮いた。
4時の時報が鳴った。

湯の川温泉
ベンチで少し休んだ後は、次の目的地、
熱帯植物園まで再び歩く。
函館空港が近くにあるので、よく飛行機が頭の上を通る。
道中ちょっと迷って、遠回りした気がするがどうにか到着。
(入園料¥305)
屋外でニホンザルとアライグマが飼われている。
サル山に温泉がわいていて、
冬場は『サルゲッチュ』さながらのサル温泉になるらしい。
温泉の噴き出す井戸もいくつかある。
温泉の熱を使った温室。
700種・6000本の熱帯植物が繁茂する。
フラミンゴやクジャク、リスザルもいる。
大きなヤシや、ゴムの木はもちろん、
ユニークな形の木がいくつも見られる。
名前もユニークで、「アイスクリームの木」(実が甘いから)、
「ロウソクの木」(木の形と色から)、「パンの木」(実が食用になるから)、
「ソーセージの木」(実の形から)等々。
「綾波」という名前の多肉植物(テキサス原産)もあった。
でも包帯は巻かれていなかった。
函館市営熱帯植物園のホームページはこちら。

外へ出る。
寒い!
そろそろ太陽も低くなり、景色も赤く染まり出す。
次は啄木小公園に行く。

……近くにあると思ってた啄木小公園が全然近くなくて、
海岸の漁火(いさりび)通りを延々歩くはめに。
まあ、このへんにゲーセンがないかどうか調べられるからいいか。
歩いた甲斐があって、見事発見、セガワールド!
『ナムコクラシックコレクションVol.2』収録の『パックマン』アレンジモードをプレー。
なんと12面クリアー!
(ゲーム路銀 -\12,220+\1,100=-\11,120
適度に休めたし、ホントはもっとここにとどまって面数を稼ぎたかったんだけど、
日が暮れそうなんで、あらためて啄木小公園へ行こう!

ようやく着いた公園は、
名前のとおりの小さな公園だったが、
啄木の像の向こうに見える、函館山や、
啄木の墓がある立待岬の景観が素晴らしい。
ご丁寧に、カメラを置くための台まで用意されている。
像の台座には、「潮かをる北の浜辺の
砂山のかの浜薔薇(はまなす)よ
今年も咲けるや」という歌が刻まれていた。
湯の川のホテル群がえらく遠くに見える。
よくあんなとこから歩いてきたもんだ。

公園前のバス停。次のバスが来るのは11分後。
一瞬、「駅まで歩こうか」という考えが頭をよぎったが、
11分歩いても駅には着かないだろうから、素直にバスを待つ。
定刻にバスが来て、駅到着6時半。
いやあ、バス、楽。
(ゲーム路銀 -\11,120-\230=-\11,350

駅で明日の寝台特急北斗星の券を買う。
みどりの窓口には「満席」と貼り出されていたが、窓口で尋ねてみたところ、
運良くソロ(B寝台個室)が1室だけ空いていた。これで帰りはだいじょうぶ。

ついでに、今後行くことになる青森までの運賃を見る。
\3,150。
自由席特急券込みだと\4,830か。
津軽海峡を挟む木古内(きこない)−蟹田間は、
昨年12月のダイヤ改正で快速「海峡」が廃止になり、
特急しか通らない区間になった。
しかし、石勝線と同じように、沿線住民に配慮して、
木古内−蟹田間だけを利用する場合は、特急料金がかからないらしい。
ただ、石勝線と違って、木古内や蟹田には列車が止まらないことが多い。
都合よく木古内で特急に乗り、蟹田で降りることができれば、
路銀の節約になるのだが。

無事チケットが取れた祝い、というわけではないが、
晩ごはんはちょっとリッチなところで食べよう。
市電に乗って十字街へ。
(ゲーム路銀 -\11,350-\200=-\11,550
五島軒本店。
創業明治12年の洋食屋さん。
店名は初代コック長の五島英吉に由来する。
彼は箱館戦争で幕軍に属し、
敗戦後ハリストス正教会にかくまわれた際に料理を覚えたという。
五島軒名物のカレーセットを食べる。
\2,400+税と、値段的にはぜいたくしているわけではないが、
味のほうはぜいたく。
作家・船山馨氏に「味はとびきり、値段は手頃」と評されたのもうなずける。
こちらの建物は戦前からのもので、
国登録有形文化財に指定されているそうだ。
五島軒のホームページはこちら。

再び市電に乗り、函館駅前……の一つ先の松風町へ。
(ゲーム路銀 -\11,550-\200=-\11,750
実は昨日、函館山から戻ったときに、
駅前の商店街でゲーセンを見つけていたのだ。
「ゲームインバルセロナ」で路銀を稼ごう。
まず『ミスタードリラーG』で1000m。
『上海 三国牌闘儀』は2面目で手詰まり。
『THE KING OF FIGHTERS '02』では2連敗。
もう一度『ドリラーG』をやろうと思うが、空いてなかったので、
『ミスタードリラー2』のほうをやるが、675mで終わる。
日頃、『G』のホリンガーZロボの
「頭にブロックが落ちても1回だけ耐えられる」という特殊能力に
いかに頼り切ってきたか思い知る。
最後に『ドリラーG』で1000mクリアー。
(ゲーム路銀 -\11,750-\600+\2,700=-\9,650
9時40分、ホテルに戻る。

現在のゲーム路銀
-\9,650

今回のルート


函館市観光情報サイト
次回、「日本縦断ゲーセン紀行 函館編(3)」では、
ゲイムマンがレトロな街に迷い込む。

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