ゲイムマンのダイスステーション 日本縦断ゲーセン紀行
225.石山寺と瀬田の唐橋
スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで¥5,000(G千)。 2019年2月26日。新横浜駅午後5時32分発の、のぞみ395号で京都を目指す。 昨年秋に完成したゲームは大コケ。大損。 そのショックからか、1月に迷走神経反射性失神で倒れた。 失神はこれ1回だけど、その後も何度か自律神経失調症で体調を崩す。 この旅も、本当は先週行く予定だったが、頻脈気味で疲労感が取れず、延期したのだった。 旅で何とかストレスを解消して、自律神経を安定させないと。 午後7時31分、京都着。今日は京都に泊まる。 晩ごはんは駅のレストラン街へ。天ざるそば。 「開運!なんでも鑑定団」が始まる前にホテルに戻れたが、 京都ではこの番組をやっていなかった。 翌27日。8時起床。前日寝不足気味だったので、1時半には床に就いたが、 眠りが浅くてたびたび目を覚ます。 体調を崩してから、不眠症っぽくなったのも困りもの。 9時半にホテルをチェックアウト。駅の中のカフェで朝食。 駅の中に、今晩泊まるホテルのカウンターがあるので、チェックインを済ませ、 荷物を預かってもらう。 10時22分発の普通・野洲行きに乗る。
石山で石山坂本線に乗り換え。10時48分発の石山寺行き。
石山寺は現在、「梅つくし」の期間中(3月18日まで)。 第一梅園から第三梅園までの梅が見頃になるこの時期に、 境内で梅の盆栽の展示が行なわれるそうだ。 まずは桜並木の参道。枝の剪定作業が行なわれている。
石山寺はこの石の上に建っており、これが寺名の由来となっている。
石山寺は747年(天平19年)、聖武天皇の勅願により、良弁僧正が創建した。 一つ一つの建造物全てが由緒あるもので、じっくり見てたらきりがない。 石山寺
本堂の向かって左手前に建つのは蓮如堂(重要文化財)。 蓮如上人の母親は、石山寺の観音様の化身だという伝説がある。 御本尊の如意輪観世音菩薩様に参拝(秘仏)。 御本尊の御手とつながっている、結縁(けちえん)の綱を持ちながら。 弘法大師御作の不動明王、そして良弁僧正、 賓頭盧(びんずる)尊者の像にも手を合わせる。 本堂内で脈が速くなって、疲れたので少し休憩。 期間限定で、内陣が拝観できるようになっていた(5月19日まで、¥500)。 平安時代の地蔵菩薩像、鎌倉時代の聖徳太子像、 奈良時代の金剛蔵王像の心木など、貴重な仏様を見ることができた。 こういう体調なので、平安時代の薬師如来には特に強くお参り。
紫式部は物語を書くため、石山寺にカンヅメになっていたらしい。 琵琶湖の湖面に映る十五夜の月を見て、須磨の巻を着想したと伝わる。 本堂から先へ進む。校倉造の経蔵がある(重要文化財)。
源頼朝と亀谷禅尼の供養塔が、かたわらにひっそりと建つ。 亀谷禅尼は頼朝の娘の乳母で、頼朝に石山寺を再興するよう勧めた。 ここまで来て、第一梅園への分岐点を、通り過ぎていたことに気づいた。 さっきの御影堂の奥に梅園があるのだ。 引き返す。ついでにいちばん下まで下りて、トイレに行っておく。 トイレから出て、なかなかに心が折れそうな石段をまた上るはめに。 上り切ってまた休憩。さっき疲れて休んだときも、 狭い和式トイレと急な階段のコンボが、自律神経に良くなかったのだろうか? 石山寺 ようやく第一梅園「薫の苑」へ。もう午後1時近いから暖かい。
多宝塔まで戻り、さらに先へ。
中国の瀟湘八景になぞらえて、琵琶湖南端の八景が選ばれ、 歌川広重の浮世絵によって広く知られるようになった。 瀬田夕照、石山秋月、粟津晴嵐、比良暮雪、矢橋帰帆、堅田落雁、三井晩鐘、唐崎夜雨。 (横浜の金沢八景とよく似ているのは、元ネタが同じだから) 鉄道唱歌の歌詞には、これら近江八景がひと通り登場する。 そのうち石山寺を歌った箇所は、 瀬田の長橋横に見て ゆけば石山観世音
上の方はつぼみが多いので、まだまだ長い期間楽しめそう。
宝物殿の「豊浄殿」は閉鎖中。春と秋に「石山寺と紫式部展」が開催される。 (※今年の春は3月18日から開催中。6月30日まで) 石山寺
私もこのお寺に参拝したら、「源氏物語」のように 後世に遺る作品を作れるかなあと思っていたけど、 さっき軽く体調崩しちゃったくらいだから、多分それはない。
八大龍王社から、無憂園という庭園へ。 無憂園沿いに、西国三十三ヶ所の観音像が並ぶ補陀落山(ふだらくさん)があるが、 また山道なので、体力を考えて、行くのは自重した。
この位置から見ると、本堂の下が巨大な硅灰石の一枚岩であることがよくわかって、 自然の不思議さを感じさせる。
最後に大黒様にお参りし、石山寺を後にする。 歴史もあり、独特な風景を楽しめる、凄いお寺だった。 体調が良くなかったのが惜しまれる。 石山寺 現在、午後2時17分。東大門前の和菓子屋さんで休もうと思ったら定休日。
近くのお店で、しじみご飯を食べつつ休憩。 うまかった。くつろげた。 くつろげたのに、自律神経がまだ言うことを聞かないのか、脈拍が100を切らない。 ただ、疲れはなくなった気がするので、予定通りここから瀬田の唐橋まで歩いてみる。 しじみを食べたから、オルニチンの効果は期待していいんだろうか? 午後3時14分、石山寺東大門出発。 レガッタのエイト(8人乗り)のボートが、瀬田川をさかのぼっている。 石山寺駅着3時26分。電車で唐橋前まで行きたくなったが、 そんなに長い距離じゃないはずなので歩いていく。 名神高速道路と新幹線の高架の下を通る。ちょうど新幹線が上を通過した。 京大ボート部や、龍谷大端艇部があった。
現在の瀬田の唐橋は、1979年(昭和54年)に架けられた。 中の島を挟んで小橋・大橋がつながった形になっている。 瀬田の唐橋は古代から、京都へ向かう交通の要衝だった。 そのため歴史上何度も、この橋をめぐって戦闘が起こっている。 近江八景「瀬田の夕照」の舞台でもある。
唐橋で起こった歴史上の戦いを列挙した案内板が、近くにあった。 672年(天武天皇元年)、壬申の乱で大友皇子が橋板を外すが、 大海人皇子が橋を突破して大津宮に攻め込み、大友皇子を破る。 764年(天平宝字8年)、藤原仲麻呂の乱(恵美押勝の乱)。 宇治から近江に向かった仲麻呂だが、吉備真備の軍勢が橋を焼いたため渡れなかった。 仲麻呂は越前を目指すが、愛発関(あらちのせき)を越えられず、琵琶湖西岸で敗れた。 10世紀頃、藤原秀郷(俵藤太)が橋の上で大蛇を踏んづける。 1183年(寿永2年)、木曽義仲が平氏と戦って勝利。平氏は京を脱出する。 しかし翌年、源範頼・義経に攻められ、この橋の近くの粟津で討ち死にする。 1221年(承久3年)の承久の乱では、鎌倉幕府軍が渡河に成功し、後鳥羽上皇軍を破る。 1582年(天正10年)、本能寺の変で織田信長を討った明智光秀が安土城を目指すが、 瀬田城主の山岡景隆が橋を落としたため、3日間遅延した。 これらの出来事の中で、藤原秀郷の話だけ全く毛色が違う。 橋に大蛇が横たわっていて、人々が渡れずに困っていたのだが、 秀郷は恐れることなくその蛇を踏みつけて渡っていった。 すると大蛇は老人に姿を変え、秀郷の勇気を見込んで、 凶暴な大ムカデを倒してほしいと懇願した。秀郷は快諾する。 大ムカデは、三上山(近江富士)に7回り半も巻きつくような怪物だったが、 秀郷は見事これを矢で仕留める。 老人はお礼に秀郷を、橋の下の竜宮に招待し、 一生かかっても食べきれないほどの米俵を贈ったという。 (以上、唐橋の中の島にあった掲示板の解説に基づいてまとめた。 「大蛇は老人ではなく若い娘になった」などの異説もある) 大ムカデ退治という伝説的な話よりも、 壬申の乱とか仲麻呂の乱とかの方が、古い時代に起こっていることが不思議。
隣の龍王宮秀郷社では、秀郷(俵藤太)と、乙姫をまつる。 乙姫様をまつっているということは、 やはり大蛇は老人じゃなくて、若い娘さんだったのか? 午後4時5分。さらに東へ進み、近江国一宮・建部大社を目指す……はずが、 一度間違って南へ行ってしまったので仕切り直し。 瀬田城址碑が建っていた。 4時14分、唐橋のたもとから再スタート。5分で一の鳥居に到着。
建部(たけべ)大社は景行天皇46年、日本武尊の御妃の、 布多遅比売命(ふたじひめのみこと)により創建。 当地に移ったのが白鳳4年(675年)。
拝殿の前に立つ三本杉は、天平勝宝7年(755年)、 権殿に大己貴命を勧請したとき、一夜にして成長したと伝わる。 左右に4社ずつ、計8社の小さなお社が並ぶ。 上座4社には日本武尊の家族(両親である景行天皇と皇后、御妃と御子)、 下座4社には家臣がまつられている。 末社がほかにもあるが、現在午後4時半。 もう閉まるようなので、回る時間がない。 大野神社は、建部大社が当地に遷座される前からまつられていた地主神で、 縁結びの御利益があるという。
勝守をお受けしたので、せめて仕事面で勝ち運がついてくれれば。 1160年(永暦元年)、源頼朝が平家に敗れて伊豆へ流される際、 ここで源氏再興を祈願したそうだ。 頼朝のように、絶望的な状況からの起死回生が起こってほしい。 (現在、仕事で大コケした上に、体調不良を起こしています) 建部大社
次の5時6分発に乗る。 おでん電車・ビール電車のラッピング車両だった。 家々の間を縫うように走る。
石山駅の近くには平和堂があるが、現在建て替え中で、仮店舗で営業している。 ゲーセンがないのはわかってるけど、一応行ってみた。
石山から膳所までは、石山坂本線でも行けるけど、 琵琶湖線でこの1区間だけ未乗になるのも気持ち悪いので。 (これがあるので、前回石山寺から帰るとき、石山坂本線で膳所まで行った) 瓦ヶ浜駅の近くに、膳所焼美術館という施設があるらしく、ちょっと気になったけど。 膳所焼美術館 次の電車は午後5時46分発の京都行き。こんな混みそうな区間なのに4両編成だ。 案の定、凄く混んでいたので見送る。 それにしても、何でこの区間に4両編成が来るのかと思っていたら、
次は5時51分の普通・網干行き。8両だから大丈夫だろう。 223系が来た。空いてはいないが、外の景色は見える。 とはいえ、左に東レの工場が見えた後は、おしなべて住宅地。 左の家々の向こうに山並みが見える。
石山坂本線の踏切を渡って北へ。商店街。 近くの義仲寺というお寺に行きたかったが、こんな時間なのでまた明日にしよう。 広い通りに出た。県道18号線・湖岸道路。 大型店舗やマンションが並ぶ。 西武大津ショッピングセンターがあるが、事前に調べたら、 ここにはゲームコーナーがなさそうなので立ち寄らない。
まず1階のホリーズカフェで休む。 ホリッシュという、シロノワールに似たケーキを食べる。
プライズのスペース広い。プリクラ。メダルはパチスロ中心。 レース(頭文字D Zero、マリオカート)。 キッズ向けカードゲーム(アイカツ、プリチャン、DB、ジオウ、ガオーレなど)。 音ゲーは、maimai FiNALE、jubeat、悠久のリフレシア、ノスタルジア、 サウンドボルテックス、チュウニズム、初音ミク、太鼓の達人、ギタドラ、 ポップンミュージックうさぎと猫と少年の夢など。 ビシバシチャンネル、トランスフォーマー(ガンシューティング)、 アンパンマンのかくれんぼ大作戦(もぐらたたき)、 トーマスのたまいれ、激投伝説ブロックキング。 エアホッケー、バスケ、ガチャ。 「太鼓の達人」をプレイ。ふつうモードで、 Lemon、名探偵コナンメインテーマ、ダンシングヒーローの3曲をプレイして、 フルコンボクリア。暑い。 (ゲーム路銀 ¥1,640-¥100+¥300=¥1,840) 次の店へ行こう。湖岸道路を東へ。
ワンダ特製カフェオレを買って、飲みながら店内を見て回る。 1階はプライズ多し。プリクラ、というかフリューのシール機もある。 音ゲーは太鼓の達人と、DanceDanceRevolution、DANCERUSH STARDOM、 グルーヴコースター3 リンクフィーバー。 キッズ向けカードゲーム(仮面ライダーバトル ガンバライジング、DBヒーローズ、 ポケモンガオーレ、ガンダムトライエイジ、プリチャン、ポッ拳)。 ガンシューティング(ダークエスケープ3D、デッドストームパイレーツ SpecialEdition)。 星と翼のパラドクス。TANK! TANK! TANK!。ビシバシCHANNEL。 2階へ。広い。そしてゲーム機が多い。ガンダムEXVS2の対戦台。NESiCA。鉄拳7。 ディシディアFF。ボンバーガール。マジアカ。麻雀格闘倶楽部。 コードオブジョーカー、三国志大戦、LORD of VERMILION、Wonderland Wars、 艦これ、FGO、BASEBALL COLLECTION。 音ゲーは、ノスタルジア、ギタドラ、jubeat、maimai、チュウニズム、オンゲキ、 シアトリズムFF、ラブライブ。 レースゲーは湾岸マキシ6、頭文字D Zero。 そして窓の外からも見えていたけど、メダルゲームのスペースが広い。StarHorseなど。 「太鼓の達人」をプレイ。ふつうモードでゲームミュージックを3曲。 ロックマン2のDr.WILY STAGE1(おっくせんまん)、 ワンダーモモーイ、シンフォニック ドルアーガ。 一応クリアしたけど、3曲ともふつうモードでも難しかった。 (ゲーム路銀 ¥1,840-¥100+¥300=¥2,040) 時刻は午後8時ちょうど。イオンタウンのココイチで晩ごはん。 体調のせいか、1辛なのに、やけに辛く感じた。 8時半。さらに東へ歩く。
京都駅で預けた荷物が、本当にここまで届いていた。 荷物を受け取り、部屋まで案内して頂く。 部屋に着いたら、真っ先に荷物から血圧計を出して測定。 脈拍110。歩いてきたばかりだから、こんなもんだろうけど、 今日は休んでるときも脈が下がらなくてまいった。 ホテルでテレビ見ながら休んでたら、1時間後には89、 さらに1時間後には76まで下がったから安心した。 ¥2,040 今回のルート びわ湖大津観光協会 びわこビジターズビューロー(滋賀県) JRおでかけネット(JR西日本) 京阪電気鉄道 次回、「日本縦断ゲーセン紀行 226.滋賀編(17)」では、 木曽義仲と松尾芭蕉に会いに行く。 「日本縦断ゲーセン紀行 224.滋賀編(15)」に戻る 「ゲイムマンのダイスステーション」タイトルページに戻る 「ゲイムマンの日本縦断紀行」ブログに戻る |
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