ゲイムマンのダイスステーション

日本縦断ゲーセン紀行

29.東北新幹線の新駅巡り
〜岩手編(1)〜


スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで\5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は\100ずつ増える。
(ただし、1プレー\50円のゲームなら\50ずつ、1プレー\200なら\200ずつ。
 ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(前回までのゲーム路銀 \5,860


2004年4月4日。8時少し前に起床。
八戸のホテルから、今日のスタート地点となる二戸へ移動する。

八戸駅のコンコースに、ブロックで作られた「はやて」号が。
おみやげの南部せんべいを持って、
8時55分発のはやて8号に乗った。

朝食代わりに買ったメロンパンを車内デッキで食べ、発車してから空席に座る。
はやては基本的に全車指定席だが、
八戸−盛岡間では、立席特急券が発行される。
指定席だと特急料金が\2,300と、割高になってしまうからだ。
立席乗車券なら、二戸までの運賃を含めても\1,410で済む。

二戸

新幹線は、昨日IGRで40分かかった道のりを、
わずか12分で駆け抜けた。
二戸駅着9時7分。
昨日と同じ場所から駅の写真を撮ってみたが、
逆光でフレアが出てしまった。

今日最初の目的地は、馬仙峡の男神岩と女神岩。
駅西口から左へ進む。雄大な山々を眺めながらのハイキングだ。
歩道が広くて歩きやすい。
後ろから車が猛スピードで通り過ぎるので、ちょっと怖いけど。

歩くこと20分。馬仙大橋に到着。
ここから男神岩と女神岩が見える。
男神岩180メートル、女神岩160メートル。
“大きさ日本一の夫婦岩”だそうだ。

ここは紅葉の時期がベストシーズンらしいが、
今の季節もなかなかの眺め。
橋の下を流れる馬淵川の景色も良い。

10時7分、二戸駅に戻ってきた。
だが電車には乗らず、今度は東口に回って左、つまりさっきと逆方向に歩く。

二戸市シビックセンターにやってきた。
15分歩いてここまで来たその目的は、

2階にある「福田繁雄デザイン館」である。
(入館料:田中舘愛橘記念科学館とセットで\360)
戦時中、福田氏の疎開先がここ二戸だったそうだ。
館内には、万国旗で作られたモナリザ(シールが1枚1枚貼られているのがわかる)や、
光を当てると影がバイクの形になるナイフとフォークのオブジェ、
立体化されたエッシャーの滝、平行四辺形の「寝テレビ」、
お台場の潮風公園にある作品の縮小模型などがあった。
決して広くはない展示室だが、ユニークな作品ばかりで、おもしろかった。
(定期的に展示替えがあるらしい)

3階は「田中舘愛橘(たなかだて・あいきつ)記念科学館」。
私は知らなかったが、田中舘愛橘は明治期に、
航空学、物理学、地震研究などを行った、二戸出身の科学者だそうだ。
識字率を上げるため、日本語のローマ字表記を推進しようとした人でもあり、
毛筆のローマ字掛軸が、今見ると新鮮。
科学館は、体験用の科学実験ができる部屋になっていた。

二戸市シビックセンターのホームページはこちら。

シビックセンター前から、馬淵川が見える。
対岸には、豊臣秀吉最後の戦いの舞台となった九戸城跡がある。
南部家の相続争いが絡んでいたこともあり、
既に全国をほぼ統一していた秀吉に、
城主九戸政実は立ち向かい、悲劇的な最期を遂げたという。

駅に戻ってきたのが11時36分。
目の前で、35分発の電車に出て行かれる。
次の上り電車は、12時49分。1時間以上待つ。
そうだ、新幹線のほうは、もっと待たずに乗れるのでは……、
13時7分。
おとなしくIGRを待つ。

待っている間に、駅の立ち食いそば屋で昼食。
南部地鶏そばを食べる。
うまかったが、長時間歩いた後の立ち食いで、足が疲れた。
待合室でひと休み。
こういう時にぴったりの、「903・対乳酸プロテクト」が自販機にあったので、買って飲む。
変なBGMが流れていると思って、よく聴くと、
JR東日本盛岡支社のキャラクター、「新幹線トレインジャー」のテーマ曲だった。

JR東日本盛岡支社のホームページはこちら。

12時49分出発。
右に新幹線の線路が並行。
トンネルを抜けると新幹線は見えなくなり、かわりに馬淵川が並走する。
一戸駅を出ると、車掌さんのアナウンスが。ワンマン運転ではなくなっていた。
田畑にはまだ雪が残っている。
小鳥谷(こずや)を出ると、線路が築堤の上に上がり、
周囲の迫力ある山容が一度に眺められる。

トンネルを抜けると、狭い山間の景色に。せせらぎ程度の川が流れている。
スキー場のある奥中山高原に近づくと、右手前方に岩手山が見えてきた。
御堂駅を過ぎると、家の数が増えてきた。
新幹線の高架が2回オーバークロスして、いわて沼宮内に到着した。

IGRいわて銀河鉄道のホームページはこちら。

一戸〜小鳥谷(こずや)〜小繋(こつなぎ)〜奥中山高原〜御堂(みどう)〜
いわて沼宮内(いわてぬまくない)

午後1時24分、いわて沼宮内着。
ゲーム路銀 \5,860-\1,030=\4,830
岩手町にあるこの駅には、
岩手広域交流センター「プラザあい」が併設されている。
岩手町紹介コーナーで、土器やホッケーに関する展示を見る。

駅から徒歩10分のところにある、石神の丘美術館へと向かう。
道はきれいに整備されていて、歩きやすい。
国道からちょっとそれてるから、車も少ないし。

石神の丘美術館に到着。
いきなり野外彫刻群に出迎えられる。

この美術館は、屋内の企画展示室と、屋外の展示場で構成されている。
(屋外展示の観覧料\100、今回は企画展と込みで\200支払う)
行われていた企画展は、「島村真樹子展 1990年の噴火」。
ポストカード大の作品が、大量に展示されている。
島村さんは40代後半になって突然、内なる衝動にかられて、ポストカードに水彩で描くことを始め、
4ヶ月で2000点もの作品を制作したという。

ちょうどご本人がいらっしゃったので、
ほかのお客さんと一緒に、お話をうかがうことができた。
今では、仕事のために描くこともあるが、
やはり描きたい時に描いたほうが楽しいし、満足のいく作品ができるとのこと。
クリエイター、特にゲームクリエイターにとっては、耳の痛い話かもしれない。
私もそういう制作がしたい。

続いて、屋外の展示場へ。適度に起伏があって、散歩するのにちょうどいいコース。
彫刻の写真を載せるのもはばかられるので、
それらは公式サイトでご覧いただくこととして、

いわて沼宮内駅越しに見る姫神山と、

くっきり大きく見える岩手山の写真を。
岩手山も肉眼ではよく見えていたのだが、
写真に撮ったらなぜかこうなってしまった。

石神の丘美術館のホームページはこちら。

隣接する、「道の駅 石神の丘」に移動。

IGRいわて銀河鉄道のパンフレットに載っていた、
「はるみどりソフトクリーム」を食べる。
「はるみどり」とは、当地のキャベツの銘柄。
つまりキャベツのソフトクリーム。
実物は→ここまで濃い緑色ではないが、
でもうっすら緑がかっている。
ほんのり甘くておいしかった。

産直野菜やおみやげ品の販売所もあった。
ご当地名産、ブルーベリーのジュースを飲みながら、駅まで歩く。
道の駅 石神の丘のホームページはこちら。

3時44分着。
またしても、3時40分の電車が出たばっかり。
次の電車は4時24分。40分待ち。

今日はこの後、石川啄木の故郷・渋民にある、
石川啄木記念館へ行ってみようと思っていたのだが、
5時に閉まるらしく、また駅からレンタサイクルを使って10分くらいかかるらしい。
つまり今から行っても、開館中に着く可能性は低い。
なので渋民で降りず、一気にIGRの終点、盛岡まで行くことにする。

石川啄木記念館のホームページはこちら。

4時10分頃ホームに向かうと、
盛岡方向から、沼宮内止まりの電車が入ってきた。
方向幕が回って、「盛岡」行きに。

ロングシートに座って出発を待っていると、向かいのホームにも電車がやってきた。
「盛岡」行き。
もしやと思って、あわててボタンを押してドアを開け、
向かいの電車のドアも開けて、乗務員さんに聞くと案の定、
後から来た電車のほうが先に出る。危うく16分も余計に待つところだった。

座席が空いてなかったので立って移動。
何度か川をクロスする。だんだん川幅が広くなってきた。
奥中山高原の辺りから、IGRは馬淵川ではなく、北上川に沿って延びている。
好摩はJR花輪線との分岐駅。
右手に岩手山がそびえる。左に啄木記念館があるはずだが、窓からは見えなかった。

新幹線の線路が見えてきた。
IGRの上り線が築堤上にあるので、新幹線を見下ろす形になるが、
厨川の直前で新幹線は高架に。
4時54分、終点の盛岡に到着した。
ゲーム路銀 \4,830-\900=\3,930

岩手川口〜好摩(こうま)〜渋民(しぶたみ)〜滝沢〜厨川(くりやがわ)〜
盛岡

岩手県の県庁所在地、盛岡。
さすがに大都市である。
あまり時間も残っていないが、回れるだけ回りたい。
まず、「啄木新婚の家」に向かう。
6時に閉まるらしいので、急がなくては。

北上川を渡る。
いいポジションに岩手山が見えた。

石川啄木が、新婚の3週間だけ住んだ「啄木新婚の家」。
両親・妹と同居だった。
啄木の結婚式もここで行われたが、
当の本人は金策のため仙台に立ち寄り、
結婚式には間に合わなかったそうだ。
この家は、もともと藩政末期の武家屋敷だったとか。
入館無料。疲れた足に、畳がクッションになって気持ちいい。

中央通りを歩く。大都市の中心部だけあって、大きなビルが立ち並んでいる。

建設会社の前に、ユニークな石碑があった。
一見、誰かが服を引っ掛けているのかと思ったが、
よく見ると、この服も石でできていた。

地方裁判所前にある「石割桜」。
周囲23メートルもある大きな岩を割って生えている。
市内一、早く咲く桜だそうで、
もしかしたら咲いているかも、と期待したが、
さすがにまだだった。

夕暮れの盛岡城跡。
啄木の短歌に出てくる「不来方(こずかた)のお城」はここのこと。
ここももうすぐ桜の花でいっぱいになるだろう。

盛岡城跡から見た景色。

大通りのアーケード商店街を通って、駅へと向かう。
途中、「ゲームランドユートピア」というゲーセンがあったので入ってみる。
プリクラの立ち並ぶ奥に『麻雀格闘倶楽部』があり、
その周りにビデオゲームがあった。
『ハイパーストリートファイターIIアニバーサリーエディション』をターボ春麗でプレー。
春麗強い強い。相手がピヨるピヨる。……でも4面の本田に負け。
ゲーム路銀 \3,930+\200=\4,130

その後、タイトーイン、サンシャイン、ハイテクセガと、次々ゲーセンを見つけるが、
帰りの電車の時刻が気になったので、今回はここまで。
開運橋を渡って、盛岡駅に戻る。6時54分着。
荷物をロッカーから出して、新幹線乗り場へ。
次の東京行きは、7時28分のやまびこ号だが、
時刻表を調べてみると、7時39分発のはやてのほうが、約1時間も早く着くので、
そちらに乗ることにする。

待合室に、岩手ケーブルテレビのモニターが並んでいた。
高校野球の決勝戦が、今まさに大詰めの9回。
7時27分、試合終了を見届けて、改札へ向かう。
ちなみに、巨人−阪神戦の中継もあったが、阪神打線がまあよく打つこと。
私が見ているわずかの時間に、ホームランが2本も出た。

今回乗った車両は、秋田からやってきて、
盛岡ではやてに連結された、こまち号E3系だった。

盛岡駅で買った「誂(あつら)え弁当 大人の休日 いわて食の道楽」を、車内で食べる。
小さいおむすび4個と鮭の西京焼き、若鶏の照り焼きなど、いろいろ入っていて楽しめた。

午後10時8分、東京着。
なんだこの寒さ。
東京は雨が降っていて、東北並みに寒かった。

現在のゲーム路銀
\4,130

今回のルート


二戸市のホームページ  岩手町のホームページ  盛岡観光コンベンション協会
次回、「日本縦断ゲーセン紀行 岩手編(2)」では、
盛岡うまい麺紀行! のはずが……。
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