ゲイムマンのダイスステーション

日本縦断ゲーセン紀行

49.ラーメンのぬくもり、蔵の温かさ
〜福島編(5)〜


スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで¥5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は¥100ずつ増える。
(ただし、1プレー¥50円のゲームなら¥50ずつ、1プレー¥200なら¥200ずつ。
 ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(前回までのゲーム路銀 ¥12,880




会津若松

2005年12月3日。
外に出たら、雪が降っていた。
駅前のハンバーガー屋さんで朝食。
窓にリースが飾られ、すっかりクリスマスムード。

さて、今日は喜多方へ向かう。
せっかくここまで来たからには、喜多方ラーメンを食べたいと思ったのだ。
昨日の時点では、今日は飯盛山に行くつもりだったが、先に飯盛山へ行くと、
喜多方を今日中に回りきれない可能性がある。
電車の本数も少ないし、宿は会津若松だし、行きにくいほうを優先することにした。

9時36分発の電車は、雪化粧して入線してきた。

発車。左に扇形機関庫が見えた。ラッセル車がいる。
すぐに田園地帯へ出た。まださほど雪は積もっていない。
右手遠くに山並みが現れたあたりで堂島駅通過。
左の道路に、公園の遊具を積んだトラックが走っている。
電車が速度を落とす。左右の木にたわわに柿がなっている。
ゆっくりと川を渡って、塩川駅停車。左に工場。

塩川を出ると、住宅がしばらく続き、再び田畑に出る。
畑の緑の葉の上に、雪が乗っかっていた。
再び住宅地に入り、会津豊川駅通過。またゆっくりと川を渡る。
終点、喜多方駅着9時52分(ゲーム路銀 ¥12,880-¥320=¥12,560)。
電化区間はここまでなので、電車は必然的にここが終点となる。


〜<堂島〜笈川(おいかわ)〜>塩川〜<姥堂(うばどう)〜会津豊川〜>
喜多方

待合室内に音楽が流れていた。FMきたかたというラジオ局の番組らしい。

雪はやんでいた。
駅は、私が事前に写真で見ていたのとは違って、
正面がレンガ風になり、より観光地らしい外観になっていた。
個人的には好きなタイプの装飾。

駅前からちょうど、
2階建て観光馬車が出ていくところだった。

懐かしい雰囲気のある商店街をしばらく歩く。
だんだんと、この町の特徴である、蔵造りの建物が増えてきた。

喜多方蔵座敷美術館。
竹久夢二や小川芋銭の絵を展示しているらしいが、
残念ながら「閉館中」だったので、先に進む。
(後で知ったが、周辺の道路整備のため、
休館になっているらしい)

歩いている途中、たまたま見かけた
「駄菓子と和雑貨横丁 若喜.昭和館」。
残念ながら、冬期は“しょうゆの仕込みのため”休館とか。
(これも後で知ったが、隣にあるレンガ蔵は開館中だったらしい)
若喜昭和館、若喜レンガ蔵のホームページはこちら。

雪が本格的に降ってきた。早くどこかの建物に入りたい。

レンガ造りが美しい、喜多方蔵品美術館に入った。
(入館料¥350)
地元の蔵に所蔵されていた美術品を展示。
小さな箱にほどこされた蒔絵が、細かくてすばらしい。
所狭しと並べられた、伊万里焼などの焼き物も。
そのほか、屏風、たんす、つぼ、遠眼鏡などなど。
小さな美術館だが、楽しめた。

再び商店街へ。アーケードがあるので、こういう天気の日は助かる。

大和川酒造北方風土館を、外観だけ見る。
立派な蔵が並んでいる。
お酒の試飲ができるらしいが、
私はお酒を飲まないので、中には入らなかった。
大和川酒造のホームページはこちら。

甲斐本家蔵座敷に入る(入館料¥400)。
味噌・しょう油の醸造業を営んでいた、四代目甲斐吉五郎が、
新潟の棟梁・宇佐美与四郎とともに、7年かけて造った、贅をこらした座敷蔵である。
甲斐家所蔵の美術品や古銭、レジスターなど商売用具の展示を見た後、
いよいよ蔵座敷へ。

この蔵の1階が、51畳・ふた間続きの部屋になっていた。
室内は新しく見えたが、大正時代に造られたもの。
一見シンプルなようだが、柱には節がなく、
ひのき、紫檀、黒檀、タガヤサンといった、
さまざまな木を使用している。

隣の店蔵に、「烏城西洋室」という喫茶室がある。
ケーキセットを注文。
チーズケーキを食べながら、室内を見回した。

この部屋は、もと応接室だったそうだ。
壁の上部や、天井の照明周りなどに装飾が施され、扉などに使われる木も立派な物。
蔵の中とは思えない、落ち着いた空間だが、
室内に漂う重厚感は、確かに蔵ならではかもしれない。
雪の中を歩いてきて、疲れと腰の痛みがたまっていたので、しばしここでくつろいだ。

店舗スペース内にあった、ひのきの大木で造られた
らせん階段を見て、甲斐本家を後にする。

蔵造りの民家があったり、
蔵造りの信用金庫(左写真)があったり。
見てて楽しいのだが、大雪で、
歩くのもしんどくなってきた。

レンガ職人・田中又一を記念した「煉瓦館」の前を曲がる。
FMきたかたの前を通過。

やっとの思いで、
「喜多方 蔵の里」にたどり着く。
(入場料¥400)

「喜多方 蔵の里」には、
市内各所で取り壊されそうになっていた蔵が、
移築・保存されている。

それぞれの蔵の内部は、展示室になっている。会津型紙や、
金田実氏(「蔵のまち喜多方」を全国にアピールし、
蔵の保存・観光資源としての活用に貢献した)による蔵の写真、
喜多方出身の福祉事業家・瓜生岩子に関する資料、
考古学者・二瓶清の集めた考古資料、社会教育家・蓮沼門三に関する資料、
喜多方事件(自由民権運動への弾圧が起こった)の資料、
近隣市町村にまつわる展示など。

大きな曲屋(まがりや)も、2軒移築されていた。

喜多方 蔵の里(喜多方市ふるさと振興株式会社)のホームページはこちら。

雪はなお降り続き、地面が白く染まりつつある。
ここの蔵や曲屋は、もう何回、何百回と、こういう雪の重みに耐えてきたのだろう。

午後1時50分。蔵の里を後にした。
この先まっすぐ歩くと、桐の博物館というのがあるらしいが、そこには寄らずに駅へ戻る。
会津桐工芸館・桐の博物館のホームページはこちら
戻る途中、どこかラーメン屋さんに入りたい。

後で知ったが、この道は、廃線となった日中線の跡らしい。
現在は「日中線記念自転車・歩行者道」となっている。
春には桜が咲くらしいが、今はご覧のとおり。

広い道路へ出た。車は通るが、人はほとんど歩いていない。
傘に雪が積もって、重くなってきた。

2時15分、駅前のラーメン屋さんに入った。
暖かい。
いすに座っただけで人心地つく。
チャーシュー麺を食べる。太ちぢれ麺が、しょう油ベースのつゆにからんでうまい。
体が温まってきたようだ。手が赤くなっている。

喜多方ラーメン(喜多方老麺会)のホームページはこちら。

駅到着2時45分。さてここでひとつ困ったことがある。
さっきラーメン屋さんでチェックしていたので、わかってはいたのだが、
上り列車が3時57分までない! 1時57分の次が3時57分なのだ。
1時間以上待つことになる。
(※翌日知ったが、喜多方−会津若松間にはバスもあるらしい)

FMで天気予報をやっていた。今日、会津の最高気温は3度。
現在、大雪・雪崩・着雪注意報が出ているそうだ。

駅前にある、レンガ蔵を使った喫茶店
「珈琲専門店 煉瓦」に入ってみた。
内部の壁もレンガ、天井はしっくい、柱は木。
こんな空間でコーヒーを飲んでいると、
なんだか別世界に来たような気分になる。

駅に戻った。
先頃亡くなった本田美奈子.さんの、『One Way Generation』が流れている。
FMで『あの頃青春グラフィティ』という、リクエスト番組をやっていたのだ。
松山千春さんの『長い夜』もかかった。
「福島や新潟から、『雪が降ってます』というお便りをいただきました。
世田谷は今、晴れています
この番組、どうやらFM世田谷が制作しているらしい。

改札口にクリスマスツリー。
写真ではよく見えないが、
窓には「Happy Christmas」と書かれている。

3時57分が近づいてきた。ホームに出る。
やってきたのは、キハ110系の3両編成だった。

今朝はそうでもなかったのだが、
今、車窓から見える景色は、すっかり真っ白になっている。


会津若松

4時18分、会津若松着。
ゲーム路銀 ¥12,560-¥320=¥12,240
2番線に着いたのだが、同時に1番線には、
455系赤べこ電車が入ってきた。

3番線にはキハ47が停車中。
4番線には、元名鉄「北アルプス」号だった、
キハ8500系「AIZUマウントエクスプレス」。
5番線には、野口英世の母・シカが書いた手紙を
ラッピングした、会津鉄道AT-500系「ふるさと列車」!
5本のホームすべてに列車が止まってて、
しかも5本とも違う車両!

すごい状態だ。

キハ47は2両編成で、
もう1両はまったく違う塗色だった。

改札の巨大赤べこの鼻先にも、
クリスマスツリーが立っている。

ホテルに帰る。日も暮れてきたし、雪はやまないし、今から飯盛山には行けない。
今日はこの先どうしようかと考えたが、雪中行軍でずいぶん疲れたので、
結局、駅の食堂で晩ごはんに天丼を食べた以外は、どこへも行かなかった。

現在のゲーム路銀
¥12,240

今回のルート


喜多方市のホームページ  喜多方観光協会のホームページ  まるごと体験 喜多方
あいLove会津  パーフェクトあいづ
福島の旅  JR東日本仙台支社
次回、「日本縦断ゲーセン紀行 50.福島編(6)」では、
白虎隊自刃の地を経て会津鉄道へ。
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