ゲイムマンのダイスステーション

日本縦断ゲーセン紀行

58.初夏の蔵
〜栃木・埼玉編(7)〜


スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで¥5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は¥100ずつ増える。
(ただし、1プレー¥50円のゲームなら¥50ずつ、1プレー¥200なら¥200ずつ。
 ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(前回までのゲーム路銀 ¥5,720



2006年5月5日。新宿発9時54分の湘南新宿ライン。グリーン車でサンドイッチを食べる。
特急水上と並走しているとき、その間の上り線をスペーシアが通過していった。
大宮で降りて地下ホームに移動。10時36分発の川越行きに乗る。
東京へ南下するルートからは外れるが、
川越は大宮から近い観光名所なので、ちょっと寄り道したいと思ったのだ。

ちなみに新宿から川越へは、埼京線に乗れば乗り換えなしで行けるが、
なぜ湘南新宿ラインに乗ったかというと、グリーン車で食事したかったのと、
今回大宮からスタートなので、乗り換えでひと区切りつけたかったのだ。


大宮

大宮から、205系の電車に乗る。地下区間を抜け、住宅地へ。
新幹線の高架が、左から右へと去っていく。
日進を過ぎると少しずつ、緑が多くなってきた。
指扇で上り電車と交換。そうか、ここは単線か。
指扇を出ると、田植えしたばかりの田んぼが広がり、ゴルフ場が広がって、
川を通過した。ちょうど荒川と入間川の合流地点のようだ。

川を越えると、広大な農地が続く。ここはまだ土がむき出し。
車窓左手に、側線が何本もあった。川越車両センターか。
南古谷からは、住宅地と農地が混在。

東武線の下を通って、この電車の終点・川越駅着10時53分。
ゲーム路銀 ¥5,720-¥320=¥5,400

ホームの向かいには、八王子行きの209系が停車中。


〜日進(にっしん)〜指扇(さしおうぎ)〜南古谷(みなみふるや)〜
川越(かわごえ)

川越駅には川越線のほかに、
東武東上線も通っている。
東武側の出口から出た。

駅前に、大きなモニュメントが立っている。

川越駅から主要な観光名所までは、少々遠い。
今日はよく晴れていて、暑い。
クレアモールという商店街で、いくつかゲーセンを見つけた。帰りに寄ろう。

西武新宿線の本川越駅に出た。
プリンスホテルやPePeを併設する、大きな建物だ。
西武新宿駅から特急レッドアロー小江戸号が通じている。

本川越駅から東に進み、車がすれ違うのも難儀するほど細い道を歩く。

国の重要文化財、仙波東照宮に着く。
徳川家康の遺骨を、久能山から日光へ運ぶ際、この地に4日間逗留したそうだ。
境内を通って、喜多院へ向かった。

喜多院の本堂(慈恵堂)。
日光輪王寺を再興した天海は、家康の存命中、
ここ喜多院の住職だったことがある。

後に、1638年(寛永15年)の大火で、山門以外はすべて焼失してしまうが、
将軍徳川家光が、江戸城の別殿を移築させ、客殿・書院・庫裡としたそうだ。
山門と客殿、書院、庫裡だけでなく、慈眼堂、鐘楼門なども国の重要文化財。

その客殿・書院・庫裡がこちら。
(宝物特別展 ¥1,000)
徳川家光が生まれた部屋や、
春日局が使っていた部屋がある。

「徳川家光公誕生の間」に、甲冑がずらりと並べられていた。迫力がある。
「春日局化粧の間」は、8畳間×2、12畳間×2の4室。
さらに、細い階段で通じる屋根裏部屋もあった。
東京でも見られない、江戸城の建物が残っているというのが素晴らしい。
庭の眺めもいい。

歴代将軍から寄贈された刀や、天海の像、
食器、長持などの貴重な品も、数多く展示されていた。

江戸時代に彫られた五百羅漢は、実にユーモラス。
ねそべってマッサージを受けてたり、酒をくみ交わしたりする羅漢さんも。

喜多院のホームページはこちら。

時刻は12時45分。続いて川越城本丸御殿へ行こう。
川越歴史博物館、成田山川越別院の前を通る。
さっき本川越駅で買った、500mlのスポーツドリンクを飲みきってしまった。
今日はそれくらい暑い。

住宅街に突如現れる、川越城富士見櫓跡。
天守閣のない川越城で、
それに代わる役割を果たしたらしい。

川越城本丸御殿。入館料¥100だが、
市立博物館、蔵造り資料館との
共通入館券を買った(¥300)。

川越城は、扇谷上杉(おうぎがやつうえすぎ)氏の家臣であった、
太田道真(資清)、道灌父子が築城した。
その後、後北条氏が攻め落として居城とし、
豊臣秀吉の関東攻略のとき、前田利家らが攻め落とした。
江戸時代には酒井氏をはじめ、柳沢吉保など幕府要職にある大名が藩主となっている。

現在の本丸御殿は、嘉永元年(1848年)に造られたもので、
玄関と広間が現存している。広間は36畳敷きの大広間で、杉戸に描かれた絵も残っていた。
その奥に、上福岡市に移築されていた家老詰所が再移築されている。
家老詰所のいちばん奥の間に、協議をしている家老らの人形が置かれていた。

川越城本丸御殿のホームページはこちら。

共通券を使って、川越市立博物館をざっと見る。
(単独の入館料は¥200)

古代から現代までの川越の歴史が解説されていた。
太田道灌や、北条氏の時代の、軍事拠点としての川越から、
江戸初期、天海の時代、その後の商業都市としての川越。
時代によってさまざまな顔を持つ都市である。
蔵の壁を造る工程が、実物大の蔵の模型で示されている。
川越まつりの映像も見られた。

川越市立博物館のホームページはこちら。

かつて水運に使われたという新河岸川を渡る。
目の前に現れたのが、次の目的地、

タイトーステーション川越だ。

広い店内に、プライズ、メダル、プリクラ等あり。ビデオゲームも多い。
『ミスタードリラー2』をプレーした。
欲をかいてエジプト面に挑戦したところ、5人設定だったことが幸いして、
何と1228mまで到達!(ゲーム路銀 ¥5,400+¥1,100=¥6,500
飲み物を買うこともできたし、張り切って次の目的地へ向かおう!

午後2時15分、店を出て、
蔵のまち・川越一番街まで、西へ西へとひたすら進む。
川越城を築いた太田道灌の像が、市役所前に立つ。

札の辻から、一番街の蔵の並びが見えるが、いったん通り過ぎて、菓子屋横丁に入ろう。
十数軒の駄菓子屋さんが集まる通りなのだが……。

菓子屋横丁は、えらいことになっていた。
細い道に、人がぎっしり密集。
どうにか道を通ることはできたが、
この状況ではゆっくり駄菓子を選ぶこともできない。
結局何も買わずに、菓子屋横丁を通過した。

一番街へ。
本当に蔵造りの建物が、見事に立ち並ぶ。
冬に福島県の喜多方にも行ったが、
喜多方に比べると、
狭い範囲に密集して、蔵が建っている感じ。

国重要文化財、大澤家住宅。
中は民芸品屋さん。
¥200で内部を見学できるようだが、
この先にも資料館があるので、
今回ここは通過しますごめんなさい。

川越城の杉戸絵を描いた絵師、舩津蘭山の作品を展示する、
蘭山記念美術館の前に来た。
一番街には見どころが多く、全部は回りきれないので、
ここも通過しますごめんなさい。
蘭山記念美術館のホームページはこちら。

川越まつり会館(入館料¥500)。
10月の川越まつりで使われる山車が、展示されている。

各町に山車があるそうで、ここに交替で展示されている。
この日展示されていたのは、今成町・鈿女(うずめ)の山車と、
新富町二丁目・鏡獅子の山車。
鏡獅子は高さがあり、鈿女は天辺に乗った人形があでやか。
これらの山車が普通の道路をひかれていったら、さぞ迫力があるだろう。

川越まつり公式サイト

蔵造り資料館には、
煙草卸商・小山氏の住宅と蔵が保存されている。
共通入館券で入る(単独の入館料は¥100)。

川越では江戸時代から何度か大火が起こっているが、
明治26年(1893年)の大火の後の復興で、防火のために蔵造りの街並みが誕生した。
(この経緯も喜多方と似ている)

ここ蔵造り資料館の建物は、大火の後にいち早く建てられたものだとか。
住居部分は、鴨居が低くて階段が急で、年代が感じられる。
蔵造り資料館のホームページはこちら。

時の鐘。明治26年の大火で焼失した後、
以前と同じ姿で再建されたという。
鐘は1日4回鳴るらしいが、
現在3時45分。まだ当分鳴らないようだ。

蔵の街並みはまだまだ続く。
走ってきた人力車をやり過ごす。

宅急便も、Times駐車場も、景観に配慮して黄色を使わず、シックな色合いになっていた。

埼玉りそな銀行の建物も目立つ。
旧八十五銀行本店で、
大正時代に建てられたものらしい。

山崎美術館へ(入館料¥500)。
ご当地ゆかりの画家・橋本雅邦らの日本画を展示。
建物は亀屋という和菓子屋さんの蔵で、
昔の大きな金庫や、お菓子の木型などもあった。
もなかとお茶をいただいた。
亀屋の店舗蔵で、銘菓「こがね芋」と、いもシューを購入。
亀屋(山崎美術館)のホームページはこちら。

川越一番街のホームページはこちら。

一番街はこのあたりが南端となるが、
少し東にある川越商工会議所の建物も、
昭和2年のもので、かなり古い。

「大正浪漫 夢通り」を抜けて、

出世稲荷の大イチョウを見る。
高さ26.5メートル、樹齢約600年。

隣の公園で、こどもたちが元気に遊んでいた。
公園の一角に倉庫があり、シャッターには「松江町一丁目 龍神の山車」と書かれている。
川越まつりの山車が収められているようだ。

川越湯遊ランドの前を通って、クレアモールに戻ってきた。さあここからゲーセン巡りだ。
まず、「ゲームプラザGAO」から。店内に冷房が効いてて、ありがたい。
1階はプライズ、プリクラ等、2階はメダル、ダーツ、音ゲー、通信、格闘。
……あ、ゲーム路銀を稼げるゲームがない。
1プレー¥50の『ぷよぷよ』があったけど、効率を考えてここは見送り、
お茶だけ買って次へ移動。

とはいえ、「プライズタウン キャラゲット」は名前からしてプライズ専門店だし、
「ゲームモナコ」はプリクラ、メダル、大型機中心。
「ゲームグース」もプライズ、プリクラ中心。

クレアパークという広場で小休止。さっきの「いもシュー」を食べた。
いも味シュークリーム。しっかりサツマイモの味がしておいしい。お茶に合う。
川越は江戸時代から、サツマイモの名産地だったらしい。

「ゲームファクトリーMAGMA」。
プライズ、プリクラ、メダル、……
奥のスペースにビデオゲームがあった。
それもかなり多い。

『アルゴスの戦士』や『大魔界村』『ワルキューレの伝説』『ドラゴンバスター』など
レトロゲームも豊富にあった。
あと、シューティングゲームがこんなに数多くそろっているゲーセンも珍しいと思う。

『マイケルジャクソンズ ムーンウォーカー』があったので、やってみた。
メガドライブ版はプレーしたことがあるが、確かアーケード版は初めて。
クォータービューでの操作にてこずり、2面でゲームオーバー。

GAME MAGMAXも、プライズ、プリクラのほか、
ビデオゲームが数多い。

名前だけは聞いたことがある、『クイズ機動戦士ガンダム 問・戦士』をプレーしてみた。
しかし、ファーストガンダムが何とかわかる程度の知識で、
ZやSEEDの問題に答えられるわけもなく、最初のザク相手に轟沈。

マイナス100。このまま終わるのも悔しいので、
1プレー¥50の『ストII アニバーサリーエディション』で取り返そうと思う。
しかし、3面の春麗に負けてプラス50のみ(使用キャラはII'のダルシム)。
ゲーム路銀 ¥6,500-¥50=¥6,450

午後6時14分、川越駅に戻ってきた。
ここから大宮に引き返し、さらに1駅先へ進むことにする。

6時34分発の新木場行きに乗る。
10分以上前から、既にホームには
205系が止まっていた。

発車。外は薄暗いが、まだ景色は見える。ずいぶん日が長くなったもんだ。

大宮着6時53分。
地下ホームから地平ホームへ移動。
次に乗るのは、京浜東北線の209系だ。

7時5分発。外はすっかり暗くなった。
しかしこの辺りは高いビルが多く、車窓の上のほうまで、にぎやかに明かりが並んでいる。
右手にさいたまスーパーアリーナが見えたら、次の目的地、さいたま新都心駅だ。
7時7分着(ゲーム路銀 ¥6,450-¥320=¥6,130)。


さいたま新都心

大宮操車場の跡地を
再開発して造られた、さいたま新都心。
駅前のイトーヨーカドーには、
ナムコランドがあるらしい。行ってみよう。

3階にあったが、案の定プライズ、プリクラ、ムシキング、ラブ&ベリーが中心で、
ゲーム路銀を稼げそうなゲームはなかった。

向かいの「コクーン新都心」には、セガのロケーションがある。
一応こちらにも行ってみたが、「セガのぬいぐるみ屋さん」という名前が示すとおり、
プライズ中心の店舗だった(『太鼓の達人』もあったが)。
ちなみに店内の装飾は、隣の
「ファミリィエンターテイメント 忍たま乱太郎」に合わせて、和風になっていた。
店員さんも黒装束。

今日はこれにてゲーセン紀行、幕としよう。
コクーン内の店舗でとんかつを食べて、8時25分の上野行きで帰った。

現在のゲーム路銀
¥6,130

※参考資料:『マンガ 駅から歩く小さな旅』(中尾雄吉著/講談社)

今回のルート
 
川越市のホームページ  小江戸川越観光協会
さいたま市のホームページ  さいたま観光コンベンションビューロー(さいたま市)
ちょこたび埼玉(埼玉県)  JR東日本  東武鉄道  西武鉄道
次回、「日本縦断ゲーセン紀行 59.栃木・埼玉編(8)」は、
京浜東北線ゲーセン巡り。
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