ゲイムマンのダイスステーション

日本縦断ゲーセン紀行

92.思い出の地にしたい山下公園
〜東京南部・川崎・横浜編(8)〜


スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで¥5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は¥100ずつ増える。
(ただし、1プレー¥50円のゲームなら¥50ずつ、1プレー¥200なら¥200ずつ。
 ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(前回までのゲーム路銀 ¥15,145




日本大通り(県庁・大さん橋)

2007年7月29日。前日深夜に『さんま・中居の今夜も眠れない』を見て、
起きる時刻がその分遅くなったのと、
出がけに参院選の投票に行ったので、いつもより遅い12時54分、日本大通り駅着。
ここ数日夏バテ気味だし、今日も暑い。今回は早めに切り上げよう。

1番出口から出て
すぐ目に飛び込んで来たのが、
横浜市開港記念会館の建物だ。
1917年(大正6年)開館。国の重要文化財。
「ジャックの塔」とよばれる尖塔が
ガイドマップなどによく取り上げられるが、
東京駅をほうふつとさせる、
意匠に凝った建物全体が素晴らしい。

開港記念会館の前まで行って振り返ると、
さっきいた駅の真上が、神奈川県庁だった。
1928年(昭和3年)の建物。
独特の外観はインパクトがある。

海側へ歩くと、横浜税関の
「クイーンの塔」がある。
建物は1934年(昭和9年)に完成し、
2003年(平成15年)に一部増築された。

館内に資料展示室があるらしい(入館無料)。
入口に立っているのは、まんまちゃんではなく、
税関イメージキャラクターのカスタム君。

展示室では、横浜開港からの税関の歴史や、現在の税関の仕事、
覚せい剤や拳銃の摘発事例が紹介されている。
偽ブランド品が数多く展示されていたが、素人目には偽物とはわからない。
横浜税関のホームページはこちら

日本大通りと神奈川県庁。
「キングの塔」のある側だ。
日本大通りは1866年(慶応2年)の大火後、
防火帯を兼ねるため広く造られた道路。
外国人居留地と日本人居住区の
境目でもあった。

大通りに面して、横浜開港資料館がある。
建物は1931年(昭和6年)のもので、
旧英国総領事館。

建物の中を通って、庭に出ると、
江戸時代からあるという玉楠の木が生えている。
1854年(安政元年)の、日米和親条約締結は、
この木の近くで行なわれたそうだ。
古い木の割に、幹が細いのはなぜかというと、
慶応2年の大火と、関東大震災で焼けて、
残った根からもう一度幹が伸びたから。

展示室は、資料館として新たに建てられた建物内にあった(入館料¥200)。
ペリー来航から、横浜の開港に至る歴史を紹介。
急激に変わっていった横浜の変化を、当時の絵や写真から知ることができる。
特に、横浜は早くからカメラが普及したために写真が多く、
関東大震災前の街並みの写真が、多く残されていた。

企画展「横浜浮世絵 よみがえる幕末・明治の町づくり」でも、
横浜の移り変わりがよくわかる。
貴重な浮世絵の実物が数多く展示されていたが、残念ながら展示期間はこの日まで。
8月1日からは、関東大震災からの復興の取り組みを紹介する企画展が行なわれるらしい。

横浜開港資料館のホームページはこちら

資料館裏の「開港広場」。
日米和親条約調印の地碑がある。
噴水の近くに、
明治時代の下水管が保存されていた。

続いて、シルク博物館へ。
(博物館への入館料¥500)
生糸貿易等を行なっていた、英一番館
(ジャーディン・マセソン商会横浜支店)
の跡地に、1959年(昭和34年)開設された。

絹のさまざまな用途、
特性(柔らかい、静電気が起こりにくい、肌にやさしい等)の解説に始まり、
蚕(かいこ)の一生、さまざまな虫の繭、養蚕の流れなどを紹介。
生きている蚕の幼虫や、珍しい種類の蚕も展示。
博物館に生き物がいるとは思わないから、
幼虫が動いているのをいきなり見ると、ちょっと驚く。
しかし、普段よく目にする絹を、
この虫たちが作っているんだと思うと、ちょっと感動的。

機織り機や、絹が使われた世界の民族衣装も展示。
横浜と絹とのかかわりも解説されていた。さっきの開港資料館でも出てきていたが、
かつて生糸は、日本の主要な輸出品の1つで、
明治以降の横浜は、その輸出で大いに発展したそうだ。
そういえば、馬車道にあった横浜第二合同庁舎は、旧生糸検査所だった。

上の階は、日本の絹のあゆみ。
階段に、明治から20世紀末までの女性の服装を撮った写真が飾られている。
そして、古代から現代まで、日本の各時代の服を再現
日本の服飾の歴史がよくわかる。
さらに、あでやかな着物や、歌舞伎・能の衣装も。思いのほか充実した展示に圧倒された。

シルク博物館のホームページはこちら

そして遂に、山下公園へとやってきた。
関東大震災でがれきの山となった海岸を整備するため、
1930年(昭和5年)に造られた公園だ。

西側にあるインド水塔は、
被災した在留インド人の方々が、
横浜市からの援助に感謝して、
1937年(昭和12年)に寄贈したもの。
水飲み場として使われていた。

海がよく見える。
海に向けられたベンチには、
やはりカップルが多い。

それでも最近は、幅広い年代の方が、山下公園に訪れるようになった。
バブルの頃までは、今よりももっとカップルの比率が高かったような印象がある。

現在、午後4時15分。
みなとみらいは逆光で、
建物が無彩色になっていた。
赤レンガ倉庫の赤だけわかる。

ダンスパフォーマンスが行なわれていた。ここに限らず、横浜は大道芸が盛んな街だ。

山下公園のシンボル、
「赤い靴はいてた女の子」像。
近くで見ると、ホントにかわいらしい。

園内にはほかにも、多くの像や碑が建っている。
「ZANGIRI」と書かれた、西洋理髪発祥の地碑。
氷川丸の近くにある、「かもめの水兵さん」の歌碑。
作詞の武内俊子氏は、メリケン波止場の桟橋に飛び回るカモメを見て、
この詞を作ったそうだ。

花壇と噴水の真ん中に、
「水の守護神」像がある。
花壇脇の「ミッションベル」ともども、
姉妹都市のサンディエゴから寄贈された。

氷川丸は、1930年(昭和5年)に建造された、
シアトル航路の貨客船。
戦時中は病院船、
戦後は引き揚げ船として活躍した後、
再びシアトル航路に復帰。
1961年(昭和36年)から、
この地に係留されている。

以前は内部も公開されており、
一時期、デッキでの“タイタニックごっこ”がはやったこともあったそうだが、
今は公開されていない。
内部の見学ルートが、『ポケットモンスター』のサント・アンヌ号によく似ていて、
サント・アンヌ号のモデルになったのではないかと、私は勝手に思っているのだが。
※2008年4月から再び公開されている。
日本郵船歴史博物館・日本郵船氷川丸のホームページはこちら


氷川丸の隣には、シーバスやマリーンルージュ、マリーンシャトルの乗り場がある。
シーバスで横浜ベイクォーターや、みなとみらいのぷかりさん橋に行ける。
ベイクォーターへ行ったときにも書いたが、
海から見るみなとみらいの景色はおもしろい。
シーバス(ポートサービス)のホームページはこちら

マリンタワーの展望台も、現在は閉鎖中。
マリンタワーは1961年(昭和36年)に建てられた。
高さ106メートル。
世界最大の灯台として、ギネスに登録されている。
全国タワー協議会加盟19塔の1つ。
これからリニューアルを行ない、
再公開を目指すらしい。
※2009年5月から再び公開されている。
横浜マリンタワーのホームページはこちら

近くにランドマークタワーと日本丸が来たというのは、悪条件かもしれないが、
マリンタワーも氷川丸も長年、横浜のシンボルとして親しまれてきた。
いつか再公開されたときには、すぐ見に行きたいと思う。

あと、氷川丸の向こうに見えるベイブリッジ。
今回は行かないが、実は橋の中に歩道と展望スペースがある。
私も過去に一度行ったことがある。
レインボーブリッジとは違って、歩いて向こうまで渡ることはできないが、
海の上からの景色は独特だった。
ベイブリッジまで行くバスが、倉庫街の広い道路を突っ切るのもおもしろかった。
※2010年9月に、歩道と展望スペースは閉館となった。
横浜ベイブリッジ・スカイウォークのホームページはこちら


西洋花壇の一角に、
ガールスカウトの像がある。
アメリカのガールスカウト50周年と、
日本連盟の世界連盟正加盟を記念して、
1962年(昭和37年)に建てられたそうだ。

道路側に、フィリピン独立の英雄、リカルテ将軍の記念碑がある。
将軍は亡命中、山下町に住んでいたそうだ。

讃文の末尾に、「フィリピン協会会長 岸信介」とあった。
今日の選挙が終わったら、お孫さんは大変だろうなあと思った。

公園の東側に、
コンテナで作られたゲートがある。
「スパイバンク」という芸術作品で、
作者はルック・デルー氏。
2005年のトリエンナーレに出展され、
そのまま残してあるようだ。
横浜が貿易の街であることを思い出させる。
このすぐ横が山下埠頭だ。

異形の門のような噴水の、
脇の階段を上っていく。

床にタイルで12星座が描かれた、
円形広場からさらに奥へ進むと、

十角形のオブジェがあった。
裏が水飲み場になっている。
壁の向こうに、高速道路が見える。

広場の脇から、横浜人形の家へ続く
歩道橋(ポーリン橋)があるが、
時刻はもう午後5時を回っている。
ここには次回また来よう。

最後にもう一度景色を眺めてから、
山下公園を後にする。

氷川丸のそばからの眺め。

山下公園といえば私は、昔のゲームブック
『彼のハートにおまじない』(樹かりん著・双葉社)で、
山下公園が舞台となったロマンチックなシーンが、なぜか強く印象に残っている。
私は1人で来たことしかないが、一度はデートで来てみたい。

水の守護神像前から道路に出て、
まっすぐ進むと、中華街の朝陽門。
隣の建物に「GAME」の文字発見!
アーバンスクエア横浜中華街だ。

2階と3階がゲーセンで、2階はプライズ、プリクラ、大型機。
プライズに、中華まんのぬいぐるみや、チャイナドレスがあり、ご当地色が出ている。
3階はメダルゲームとビデオゲーム。
三国志大戦や、麻雀のMJ3EVOも、ある意味ご当地色か。(日本全国にあるゲームだけど)

ハイパーストリートファイターIIや、サムライスピリッツ零などもあるが、対戦台。
あとはテトリス、バーチャストライカー2002、ガンダムDX、ボーダーダウン、
ビーチバレーのビーチスパイカーズ。

“ゲーセン紀行”と銘打ちながら、久しくゲームをしていないので、
乱入されないことを祈りつつ、『ハイパーストリートファイターII』をプレー。
100円2プレーの5本勝負。良心的な設定だが、ゲーセン紀行では時間がかかる。
だからというわけではないが、2プレーとも2面でやられて、結局ゲーム路銀は増減なし。
特に2プレー目は、春麗でリュウと対戦して負けるという、
こないだの「ぷっ」すまを思い出させる展開に。

次は横浜大世界へ。
ここでは各階のことを「楼」という。
1・2楼がおみやげ屋、3〜5楼はレストラン、
6楼は劇場、7・8楼が「パンダワールド」。
まず、パンダワールドに行ってみた。
(入場料¥500)
パンダ色の直通エレベーターに乗って8楼へ。

私は以前1回ここに来たことがある。そのときこのミュージアムフロアは、
20世紀初頭の中国のにぎわいを再現したフロアだったが、
今年リニューアルされたようで、パンダの生態を紹介する博物館になっていた。
パンダが生まれてから、成長するまでを写真で紹介。
階段に、かつて中国で活躍した女優さんなどの写真が飾られている。
以前あった展示の名残である。

7楼には、世界のパンダグッズが展示されている。
生茶パンダにサイパンダ、ベビースターラーメンの珍獣パンダアザラシ、
パンダーゼット、引越のサカイのパンダに、味の素の赤いアジパンダ。
パンダの生態について、もう少し詳しい解説があったり、
パンダ人気・パンダキャラクターについて解説する歴史年表
(上野にランラン・カンカンが来て以降だろうから、そんな長い歴史ではないと思うが)
などがあると、さらに充実したミュージアムになるのではないかと思う。
※後で知ったが、10月までの企画展だったらしい。

階段に、二胡や銅鑼(ドラ)など、中国の楽器が展示されていた。

現在午後6時半。少し早いが、昼ごはんを食べていないので、ここで夕食にしよう。
3・4楼はフードコート形式で、複数の店舗の料理を組み合わせられる。
チャーハンとギョーザを食べて満足。

横浜大世界のホームページはこちら

日が暮れた。次は関帝廟に向かう。
途中の山下町公園に、
見事な中国風あずまやが。

午後7時を過ぎたため、
関帝廟は閉まっていた。
門の外から参拝。
それにしても、この造形の細やかなこと。
ライトアップされ、
夜空に幻想的に浮かび上がる。
横浜関帝廟のホームページはこちら

市場通りという細い道へ入る。
中華料理店が軒を連ねる中、1軒のゲーセン、
ハイテクランドラスベガスを見つけたのだが、
……「臨時休業」の貼り紙が出ていた。

中華街大通りへ出た。
空が一瞬光り、小さく雷の音がした。
そういや天気予報では、
夕方からにわか雨だったはず。
よく7時過ぎまで持ったものだ。

よしもとおもしろ水族館も見たかったが、
遅い時間だし、雨も落ちてきた。
善隣門を写真に撮って引き上げよう。

横浜中華街のホームページはこちら


元町・中華街(山下公園)

朝陽門のそばにある、元町・中華街駅1番口から、長い地下通路を歩いて、

7時55分発の、特急渋谷行きに乗って帰る。

みなとみらい線と、直通の東横線はだいじょうぶだったが、
乗り換えた電車が、落雷の影響で大幅に遅れた。

現在のゲーム路銀
¥15,145

今回のルート
1.マリノスタウン 2.臨港パーク
3.パシフィコ横浜 4.ぷかりさん橋
5.横浜美術館 6.ランドマークタワー
7.日本丸・横浜マリタイムミュージアム
8.ドックヤードガーデン 9.クイーンズスクエア
10.コスモクロック21 11.横浜ワールドポーターズ
12.赤レンガ倉庫 14.大さん橋
15.神奈川県立歴史博物館 16.横浜スタジアム
17.横浜開港記念会館 18.横浜税関
19.神奈川県庁 20.横浜開港資料館
21.シルク博物館 22.山下公園 23.氷川丸
24.マリンタワー 25.横浜人形の家
26.中華街善隣門 27.よしもとおもしろ水族館
28.関帝廟 29.横浜大世界

横浜市観光情報サイト  観光かながわNow
JR東日本  横浜高速鉄道  東京急行電鉄  横浜市交通局
次回、「日本縦断ゲーセン紀行 93.東京南部・川崎・横浜編(9)」は、
伊勢佐木町で久しぶりにゲーセン三昧。
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