東京から仙台まで
tv-game.com的
ワンダー の旅
16.世界の車窓かな(北欧編) 〜銚子編(1)〜
前回までのあらすじ
東京から仙台まで、海沿いの町々を、ワンダースワンのソフトを買いながら旅する企画
“tv-game.com的ワンダースワンの旅”。
遂に関東最東端、銚子にたどり着いたゲイムマン。
スワンも既にゲットしており、もう銚子に用はないと思われたのだが・・・。(2000年1月29日)
東京駅の八重洲中央口から横断歩道を渡ると、千葉交通のバスが既に待っていました。
飛行機のようなふかふかのシートに感激。
今日はこのバスで、銚子に向かいます。
9時10分発。宝町インターから高速に入り、しばらく京葉線と並走。
ワンダースワンの旅の初期に見た、懐かしい風景を通り過ぎます。
幕張から内陸部に入り、あとはひたすら山の中。
大栄(たいえい)インターで、東関東自動車道を抜けます。
佐原から先は、利根川やJR成田線と並んで走りますが、
道の両側に民家がびっしり立ち並んでいるので、
川や線路が見える区間はごく一部。
それでも銚子に近づくと、左手に川幅の広い利根川を見ることができました。
11時18分、銚子駅入口・東芝町(ひがししばちょう)着。(\2,500)
バス停前のショッピングセンターでトイレを借りて、
借り賃がわりに、ゲームコーナーの『ぷよぷよSUN』をプレー。
「やさしいモード」ながら、階段積みくずれのカエル積みで7連鎖達成!
縁起がいいです。
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今回まず向かったのが、ヒゲタしょうゆの工場です。
ここには史料館があって、
昔のしょうゆの大だるを作るのに使われた道具や
しょうゆ作りの工程を紹介するパネル、
戦前の新聞広告などが展示されています。
平日なら工場も見学できるそうですが、
土日・祝日は工場が休みなので見学できません。
今日は1月29日、土曜日です。 |
小びん1本の高級しょうゆを、おみやげに頂きました。太っ腹ですヒゲタさん。
これを持って、銚子駅に向かうことにします。
ヒゲタしょうゆのホームページはこちら
これでゲイムマンは銚子を離れるのか、それとも・・・?
この続きはCMの後で!
12時24分、銚子駅に着きました。
まぎれもなく銚子駅です。ハウステンボス駅ではありません。
確かにJRでは、銚子駅から東に線路はないですが、
駅のホームの端っこ、この風車のある所から、
銚子電鉄という私鉄の電車が出てまして、
終点の外川(とかわ)まで、あと九つの駅があるのです。
「1駅1本以内」が原則のワンダースワンの旅ではありますが、
これで銚子市内だけでも、あと最大9本のソフトが買えるというわけで。
「1店1本以内」というシバリもあることをお忘れなく。
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風もないのにぐるぐる回る風車の下をくぐると、
1両編成の車両が止まっておりました。
パンタグラフがついていることからおわかりの
ように、これでも一応電車なんです。
このレトロなデザインが、
鉄道ファンにウケているそうです。
もっとも、この銚子電鉄が鉄道ファンに
ウケている理由はそれだけではない。
別の理由もあるのだが、
これについては後ほど・・・。 |
お年寄りと、学校帰りの高校生でいっぱいの車内で、
1日乗車券「弧回手形」(こまわりてがた)を購入(\620)。
12時38分に出発した電車は、のんびりとしたスピードで
工場わきを走って、12時41分、仲ノ町駅に着きました。
弧回手形に書かれた文章によると、
ここに止まっている「デキ3」号が、
日本一小さな機関車だとか。
トロッコ列車「澪つくし号」もあります。 |
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中央みどり公園のわきを過ぎ、スワンを求めて市街地に向かいます。
で、気がついたら、
先週『おーちゃんのお絵かきロジック』を買った
十字屋の前に着いちゃいました。
わかってます、「1店1本以内」ですから、
ここでもう1本スワンを、というわけにはいきません。
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結局、銚子駅まで戻ってきちゃいました。
現在、13時5分。時刻表を見てみると・・・、
銚子電鉄は1分前に出たばかり!
ゲイムマンくんてば不幸!((C)グループSNE)
次の電車は38分。33分もあったら、歩いたほうが早く着きそうです。
バスで行くという方法もあるんですけど、
せっかく1日乗車券買ったことですし、これ以上交通費をかけたくないもんで。
駅前のマクドナルドでバナナシェイクを買って、飲みながら歩きます。
さっきの中央みどり公園を過ぎて、少々行った所に、
ファミコンショップ「冒険島」の看板を発見!
間口こそ狭かったものの、奥行きは広く、
プレイステーション、サターン、ニンテンドウ64、ドリームキャスト、
ゲームボーイ、スーパーファミコン、ネオジオポケットと、全機種あり。
もちろんスワンも豊富にあり。
これまで何度も見つけていながら、ほかのソフトを買うために見過ごしていた
このソフトを買うことにしました。
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仲ノ町のドキドキ冒険島 銚子店で
『ロックマン&フォルテ』を
\3,759(本体\3,580)で入手! |
あとついでに、スワン用の充電器も購入。
結果的には、電車の時刻が合わなくてラッキーでした。
ほどなくして、またゲーム屋さんを発見!
こちらにも、プレイステーション、ニンテンドウ64、
スーパーファミコン、ゲームボーイなどありましたが、
残念ながらスワンはありませんでした。
テレビゲーム以外にも、カードゲームが豊富にあり、
子供たちがポケモンカードを買っている姿を目にしました。
この旅の途中で、何度も目にした光景です。
カードゲームって、子供たちの間にすっかり浸透しているようですね。
次の目的地は、古くからこの銚子にあったという飯沼観音。
今歩いてる道を、さらに東に進んだのですが、全然見つかりません。
後飯町という所まで来て、
通り過ぎたのかもしれないと思い、引き返しました。
ありました。
正門のほうから抜けてビックリ。
実はさっきの2軒目のゲーム屋さんから、
10メートルほどの場所だったのです。
ゲイムマンちょっと歩きすぎ。
なので、この近くにある「観音」という駅から、再び電車に乗ることにします。
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住宅街の真ん中に、
洋風のきれいな駅舎がありました。
弧回手形には
「スイス風の駅舎の中で
名物たい焼きをどうぞ」
と紹介されています。
そう、この洋風の駅舎の中には、
銚子電鉄直営の
たいやき屋さんがあるのです。
このように、ユニークな駅が多いことも、
鉄道ファンにウケている理由です。 |
たいやきを買って、食べてる間に、14時6分の電車が来てしまいました。
これ逃がすと次はまた20分ほど後なので、乗っちゃいます。
14時10分、次の停車駅、本銚子で降りました。
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なぜ本銚子で降りたのかといいますと、
「本千葉」とか「本厚木」とかのように、
「本」のついてる駅は、市街地の中にあると思ったんです。
でも本銚子は、木造の小屋があるだけの無人駅。
しかも「ほんちょうし」ではなく、
「もとちょうし」と読むのです。 |
本銚子のホームで、食べかけだったたい焼きを食べていると、
跨線橋の向こうから、子供の声が聞こえてきました。
「やった、リザードン!」
ここでもポケモンカードがはやっているようです。
食べ終わると14時19分。安いのにボリュームがあって、
あんこもタップリのおいしいたい焼きでした。
で、とりあえずここから、市街地に戻らなくてはなりません。
駅を出て、左に歩いていくと、うまいこと商店街に出ました。
「後飯町」というバス停があります。
ん? ・・・後飯町?
辺りをよく見ると、さっき間違って来た交差点でした。
ポートタワーの方向を目指して、北へ針路を変えましょう。
アーケードつきの商店街に出ました。ここはバス通りなので、
バスに乗って一直線にポートタワーまで行くこともできます。が、
さっきは歩いたおかげでスワンを発見できたので、
今度も歩いてみることにします。
港に出ました。時計を見たら14時51分。
振り返ると長い上り階段が。川口神社です。
案内板によると、平安時代の陰陽師、安倍晴明にまつわる伝説があるとのこと。
ゲイムマンはこの収録の後、どんな伝説なのか調べてみたのだが、
資料がなくてよくわからずじまいだった。
※2012年7月6日追記
安倍晴明は、地元の長者の娘・延命姫と結ばれたが、
やがて晴明が逃げ出して姿を隠した。延命姫は晴明を探したが見つからず、
晴明が死んだものと思い込み、海に身投げして死んでしまった。
後に、姫の歯と櫛がこの地に流れ着き、
地元の人々がほこらを建ててまつったのが、この神社の始まりだそうだ。
安倍晴明といえば、様々な術を使うことから、
妖術の飛び交うタイプのアドベンチャーゲームによく出てくるようです。
私の大好きなゲームブック『送り雛は瑠璃色の』にも、
晴明の名前が民謡のはやしことばに残っているというくだりがあります。
このゲームでは、主人公は晴明のように、
紙を折って作ったシラサギを飛ばして、いろいろな術を使うことが可能。
いいゲームなんですが、ブームの去った後のゲームブックなので、
思いっきりマイナーなのが悲しいところ。
プレステかドリームキャストでリメークされないかなぁ。
中村さん、飯野さん、いかがでしょうか?
あー、でもストーリーの長さを考えると、ワンダースワン向きかもしんない。
『TERRORS』の続編としていかがでしょう?>バンダイさん
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参拝して引き返す際、
鳥居越しに
港の風景が見えました。 |
この辺りは利根川の河口なのですが、かつては船の出入りが困難だったそうです。
1614年には漁船が強風にあおられて、
千人以上もの溺死者が出るという大惨事がありました。
河口に作られた千人塚は、その死者を埋葬したもの。
横に建てられた慰霊塔は、岸信介氏が首相時代に建立したもののようです。
河口に建てられた一ノ島灯台です。 |
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立ち並ぶ建物の向こうに、ポートタワーの頭が見えてきました。
カモメが空いっぱいに飛び交っています。
ここはポートタワーの真下なんですが、
裏手のがけの下だからか、人の姿は見掛けません。 |
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15時26分、銚子ポートタワー着。
いきなりたくさんの人がいました。
車もいっぱい止まってました。
がけの上と下でこうもギャップがあるとは。
入場料\270払って、塔の中に入ります。
ホントは\300なんですが、
弧回手形を持っていると、1割引になるんです。 |
タワーの高さは57.7メートル。
展望台は46.95メートルですが、
前述のとおり、タワー自体が高台にあるので、
海抜は60メートルになります。
よく晴れていて、きれいな眺めでした。 |
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売店で、話題の「世紀越えせんべい」を購入。
売店の上には、千葉ポートタワーにもあった、
16塔のパネルが飾られていました。
この16塔については、ワンダースワンの旅第3回の、
千葉みなとの項をごらんください。
また、東京タワーのホームページには、
16の塔すべてが、写真つきで紹介されています。
(※全日本タワー協議会に加盟しているタワー。
2012年現在、20ヶ所になっています) |
渡り廊下を渡って、隣のウオッセ21へ。
海産物を中心に、銚子の特産品が
販売されています。
でもスワンは売ってませんでした。
当たり前。
ぬれせんべいを4枚買って、
外に出ると16時12分。
でも今日はまだまだ歩くのです。 |
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銚子ポートタワー、ウオッセ21のホームページはこちら
南へ南へと進み、途中細い道を下って海岸へ。
黒生(くろはえ)漁港に来ました。
1868年、江戸から函館に向かう榎本武揚の幕艦8隻が暴風雨に遭い、
その1隻、美加保丸が、この海岸に座礁。13名が死亡しました。
現在ここには、彼らを供養する碑が立てられています。
夕方に訪れたためか、人よりカモメのほうがはるかに多い、
ひっそりとした雰囲気でした。
さらに南下します。
「国木田独歩碑」の矢印を見つけたので、いったん内陸の道へ。
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住宅街の中の細い路地、上り坂のてっぺんに、
巨大な碑がありました。
国木田独歩はここ銚子の生まれということで、
この「巨象の横たわるような形の自然石の碑」
(横の説明文より)が造られたのです。 |
海岸へ戻ります。
その昔アシカがいたことから名がついた
海鹿島(あしかじま)海岸は、
ごつごつした岩の多い海岸です。 |
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ピチャッ!
・・・やられました。
警戒はしていたつもりですが、カバンの肩ひもに白いカモメのフンが。
まだ私自身に直撃でなかっただけよかったです。
季節はずれでだれもいない海水浴場に、
河童をよく描き、「河童の芋銭(うせん)」と呼ばれた画家、
小川芋銭の句碑がありました。
芋銭は晩年、毎年のように海鹿島を訪れ、滞在していたそうです。
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ついに犬吠埼灯台が見えてきました。
しかし既に日は落ちて、薄暗い状態。
「尾崎咢堂歌碑」の矢印を見つけたので、
またまた内陸の道へそれます。 |
歌碑はすぐに見つかりました。
尾崎咢堂(がくどう)といえば、明治から戦後まで活躍した政治家です。
咢堂はここ銚子で、太平洋をはさんだ向こう岸、
アメリカのことを思っていたようです。
地図を見ると、北のほうに竹久夢二の碑があるらしいです。
その近くに海鹿島駅があるので、今日はここで締めることにしましょう。
いったん海岸沿いに戻って北へ進み、再び内陸へ。
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やはり住宅地の中に、夢二の碑はありました。
「宵待草」の冒頭部分です。
この詩は海鹿島の南、
君ヶ浜海岸で書かれたものだそうです。 |
日の暮れた住宅街を、駅に向かって歩きます。
時折、犬の声に脅かされます。
もう駅が見えてきてもいいころなんですが、暗くなったので、
線路も架線もどこにあるのかわかりません。
幸い、今歩いている道路に踏切がありました。
すぐ横にはホームも見えます。
17時34分、ようやっと駅にたどり着いたのでした。
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あれ?
ここ、海鹿島じゃ・・・。 |
〜笠上黒生(かさがみくろはえ)〜西海鹿島(にしあしかじま) |
海鹿島駅が見つからないまま、その先の西海鹿島駅に着いたみたいです。
ホームと待合室だけで、改札もない無人駅。
観光客の来る駅ではないから、こういう状態なのでしょう。
待合室に、地元のかたとみられる男性が一人立っているだけの、
寂しい状態です。
ここから下りに乗って、犬吠まで行こうかな? とも思ったのですが、
特急の時刻が気になるので、今回は素直に帰ることにしました。
17時46分の上り電車で銚子へ。
55分に終点・銚子着。先週と同じ、18時39分の特急で東京へ帰りました。
ゴールの仙台まであと
95駅
今回のルート
銚子市観光協会
ちばの観光まるごと紹介
銚子電鉄
今回購入したソフト
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『おーちゃんのお絵かきロジック』 サンソフト
ロジックパズル。ゲームボーイやスーファミの『マリオのピクロス』にも
ハマったが、こちらにも同様にハマってしまった。
初級問題から超上級問題まで300問+ストーリーモード63問収録。
問題数が多くて、たっぷり楽しめる。旅のおともに最適。 |
(『ロックマン&フォルテ』の紹介は次回にて)
次回「ワンダースワンの旅 銚子編(2)」では、犬吠埼灯台でゲイムマンが立ち往生!?
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