東京から仙台まで

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ワンダースワンの旅

19.雨とマスクと高架駅
〜水郷編(2)〜


前回までのあらすじ
東京から仙台まで、海沿いの町々を、ワンダースワンのソフトを買いながら旅する企画
“tv-game.com的ワンダースワンの旅”
これまで房総半島を回ってきたゲイムマン。
今回ついに千葉県に別れを告げ、茨城県に入る。(2000年4月15日)
(「シザイズリーグ」は今回お休みです。ご了承ください)


京成上野
今回はここ、京成上野駅からスタートです。
上野といえば、上野動物園のパンダ。
歩道橋の床にも描かれていました。

売店に、銚子電鉄のぬれせんべいがありました。
まさか上野にまで手をのばしていたとは。
今回はスカイライナーに乗ります。
成田エクスプレスは、一部を除いて
成田駅には止まりませんが、
スカイライナーは、その多くが
成田駅で止まるのです。

8時50分、上野発。上野を出た時点ではスカスカでしたが、
次の日暮里(にっぽり)で、お客さんがドッと乗ってきました。
日暮里のほうが、JRからの乗り換えが楽だからですね。
以前の成田エクスプレスでの失敗を踏まえて、
今回は前もって指定席券を手に入れてましたから、
ちゃんと成田まで座って行くことができました。
そもそもスカイライナーは全席指定ですから、座れなければ乗れませんけどね。
成田
9時41分、京成成田駅着(\1,730)。
軒先から成田山のちょうちんが下がってます。
ご覧のとおり、雨が降っております。
ここからは見えないんですが、
2、3分も歩けば、
JRの成田駅に到着します。
こちらにもちょうちんがありますね。
10時20分の電車で、いざ佐原へと向かいます。

10時48分、佐原に着いたゲイムマン(\480)。
だが、「海にできるだけ近い路線を進む」という、
ワンダースワンの旅の大前提からすると、佐原はルートから外れている。
ゲイムマンはなぜ佐原で下りたのか?
この続きはCMの後で!



佐原(さわら)
佐原の駅前には、
「水郷さわら観光ご案内」の巨大なマップが。
駅入口の床には、左右の足の形が描かれており、
「伊能忠敬翁の歩幅 2尺3寸 70cm」
という文字が添えられています。
そして、この歩幅で市内各地まで歩くと
何歩になるかが書かれています。
佐原公園まで575歩、伊能忠敬記念館まで1410歩、
香取の杜まで5910歩、
東京まで98571歩だとか。

駅の付近のスーパーやゲーム屋を見ましたが、
スーパーにあったのは、ニンテンドウ64とゲームボーイのみ。
ゲーム屋では中古しか見つかりませんでした。
他機種は新品も置いてあるんですけどね。
小さなおもちゃ屋さんも見つけて、立ち寄ったのですが、
ゲームボーイ本体とポケットプリンタが1台ずつあるだけ。
「もうけにならないんでね、(テレビゲームを扱うのを)
 やめようとしてたところなんだよ」
と、店のご主人。
レンガ造りの佐原市三菱館(旧三菱銀行)。
小野川沿いはご覧のようないい雰囲気。
伊能忠敬旧宅です。
今の九十九里町に生まれた忠敬は、
17歳で伊能家の婿養子となって、
ここで醸造業などを行っていたそうです。
樋橋(とよはし)からの放水が始まりました。
江戸時代、佐原村(当時)の
かんがい用水を運ぶために造られた橋です。
現在の樋橋は、平成4年に架け替えられたものです。

樋橋を渡った向かい側にある、伊能忠敬記念館には、
忠敬の作った地図や、測量に使った器具などが展示されています。
坂の角度と長さを測って、三角関数(!)を使って距離を計算したり、
北極星の高さから緯度を割り出したり。・・・スゴい。
地図はさすがに複製が多いです。でも本物もひと通り所有しているとのことで、
定期的に数枚ずつ展示しているそうです。
ちょうど今展示されていたのが、偶然にも今後この旅で通ることになる、
那珂湊から仙台までの海岸部分でした。

伊能忠敬記念館のホームページはこちら

えー、結局スワンは見つからなかったので、佐原駅まで戻ります。
今回は香取からスタートということになっていたのですが、
香取にはスワンがない可能性が高いので、
佐原でスワンを入手した後、香取駅まで歩いていって、
香取で入手したことにしてしまおう、と考えていたのです。
まさに“ひとり伊能ウォーク第2弾”だったのですが、
スワンがゲットできなかったので、香取まで歩く意味がなくなりました。
雨はさらに強くなっていました。

13時13分、佐原駅到着。待合室に多くの人がいたので、
すぐに電車が来るものと期待していたのですが、
やってきたのは逆方向の逗子行き。
それでも佐原−香取間には、成田線と鹿島線、両方の電車が通るので、
その後間もなく、13時31分に下り電車がやってきました。
「間もなく」といっても18分待ちでしたが。
成田線下り銚子行きです。
学生たちでホームは満杯。なぜか大半が女子学生。
でも車内が空いてたので、座れました。

瓦屋根の家並み。所々に田畑。
田んぼの一部には、水が張られています。

 
香取
13時35分、香取駅着(\180)。
コンテナを改造した小さな無人駅です。
あやめの絵が描かれています。
ここから下総国一の宮、
香取神宮まで歩いてみようと思います。
道のわきは広大な田んぼになってまして、
この雨、しかも土曜日にもかかわらず、
田起こしが進められていました。
途中から幹線道路をそれ、
アップダウンのきつい道を通ります。
本当にこの道で合っているのか、不安になったころ、
「ようこそ香取神宮へ」と書かれた看板と、
みやげもの屋の並んだ通りが見えました。
14時16分、香取神宮着。
創建は神武天皇18年(まだ年号がなかったころ)
と伝えられています。
天照大神を助けて国土を開拓した
経津主大神(フツヌシノオオカミ)を祭る神社です。
小砂利に桜の花びらが散っていて、
とってもきれいです。
参道はこの総門に続いています。
楼門(左)と本殿(右)は、ともに1700年(元禄13年)、
徳川綱吉が造営したもの。重要文化財に指定されています。
境内には巨大な杉の木が何本も生えていました。
樹齢何百年、中には千年に達するものも。

宝物館には、国宝の海獣葡萄鏡、重文の古瀬戸狛犬、歴代首相からの寄贈品、
軍艦香取・練習艦かとり関連の品々等が。入館料\300。

今日(4月15日)は、神幸祭(じんこうさい)という例祭のある日だそうですが、
やってる様子はありません。
みこさんに聞いてみると、午後早々に行われ、既に終わったとか。
香取神宮のホームページはこちら

時刻は15時5分。
佐原行きのバスがあるはずなので、
バス停を探したのですが、見つからず。
結局、もと来た道を歩いて戻ることにしました。

バス停を探してて時間を食ってしまい、この時点で15時25分に。
歩きながら、次の電車の時刻を調べてみると・・・15時48分。また微妙な。
これを逃がすと、その次は17時21分。1時間半も待たなきゃなりません。
ま、逃がしたら逃がしたで、駅の近くで食堂でも探すか、とか思いながら
テキトーに歩いてたんですが、
しばらく歩いて時計を見ると、何とか間に合いそう!
となると最後は駅まで走る! いつものパターンっすね。
香取駅到着。時刻は15時44分。セーフ!
天声トリオ(笑)。
こんな絵を撮る余裕もありました。
今回は、このためだけに、
『ゲームでキャイーン』を持ってきていたのです。
これ、いい本ですので、ゲームファンのかたは
是非一度読んでみてください。
ゲーム本の棚には置いてないと思いますが。

ここから鹿島線に入ります。
鹿島線の電車も、内房、外房、東金、総武、成田の各線と同様、
青とクリーム色、いわゆる横須賀線カラーの113系です。
48分に来た電車の、行先表示窓の色は、成田線と同じ緑色。
ただしこれは電車によって異なるようで、
佐原の踏切で見たのですが、東金線と同じく、
青地に白で「普通」と書かれているものもありますし、
快速エアポート成田から切り離された、
新型ステンレス電車(E217系)も走ってます。

利根川にかけられた水色の鉄橋を渡り、
十二橋駅で下車します(15時52分着、\140)。
十二橋は水郷地帯の有名な観光名所で、・・・

 
十二橋(じゅうにきょう)
えっとぉ、・・・駅舎がこれしかないんですけど。
中には待合室しかありません。
もちろん無人駅。
高架のホームから、広大な田園地帯が一望できます。
田んぼの向こうに与田浦が広がり、
さらにその向こうには、東関東自動車道も見えます。
景色はいいんですけど、なにしろ風が強い。
ホームから撮影しようとしたのですが、
強風で傘が揺れて、うまくいきません。
待合室の中から撮りました。

待合室の中に、二人の女子高生がおりまして、
景色を撮る私を見ながら、こうつぶやいていました。
「ここ、人住んでなさそうだよね」
「うちら住んでんじゃん」

この辺りの駅には、ホームに「名所案内」の看板が立っているのですが、
十二橋駅の「名所案内」には、
“大利根博物館 西方3キロメートル 徒歩40分
としか書いてありません。
高架の下に下りてみました。
見事なまでに、何にもありません。
観光シーズンの6月になれば、
多少は違ってくるのかもしれませんが。
さっきの女子高生たちが、
左側に見える、迎えの赤い車に乗って
去っていきました。

ひととおり周囲を見回して、駅に戻ったのが16時6分。
さっき香取神宮で時刻表を見て、わかっていたことではあるのですが、
次の電車は17時24分(笑)。
78分もの待ち時間。
外は風が強いので、待合室に入りました。
取材ノートを書いて、時間を潰していたのですが、
書き終わったら、いよいよすることがありません。
列車の音が近づいてきたので、もう来たのかと思いきや、
ここを通過する貨物列車でした。

16時29分、男子高校生が一人、待合室の前を通りかかりました。
そして私に、「電車来ましたよ」と声を掛けてくれました。
しかし、やってきたのはもちろん上り。千葉までの直行電車です。
「あ、私、逆方向なんで」
この駅でその電車に乗ったのは、その高校生一人だけ。
降りたのは高校生二人。

香取神宮で買ったブックレットを読みました。
巻末の地図を見て、ここから次の潮来駅まで、
2キロちょっとしかないことに気がつきました。
佐原−香取間よりよっぽど短いんです。
多分、歩いても78分はかからなかったでしょう。
でも、今ごろ気づいてももう遅い。

遠くで「七つの子」のチャイムが鳴りました。
雨はさらに強まり、寒くなってきました。
お昼を食べていなかったので、お腹もすいてきました。
ホームを走って暖まろうとしたのですが、
相変わらず風が強く、雨が吹きつけてくるので断念。
待合室の中で、その場駆け足。
「ファミコンウォーズが出ったぞぉー!」と叫びながら。
次にTVチャンピオンでテレビゲーム王選手権をやるときは、
CMソングの問題が出たらおもしろいのになあ、とか何とか思っているうち、
ようやく17時24分。青地に白で「普通」の電車が来ました。
乗ったのは私一人ですが、降りてきた人は十数人いました。

余談だが、先日TVチャンピオンの「カレー王選手権」に、
ゲイムマンの高校時代の知人が出場していた。
ゲイムマンと同じく、1回戦負けだった。

電車はさらに高架線を走ります。
そして常陸利根川を渡りました。この川は、千葉県と茨城県の県境。
ついに房総半島一周を達成しました!

スタートして3県め
ゲイムマン、茨城県に突入!

 
潮来(いたこ)
17時27分、潮来駅に着きました。
本当に海沿いを回ろうと思ったら、
銚子から鹿嶋までのバスに乗るのが、
いちばん海に近いんです。
それでも私があえて
鉄路に沿って進んだ理由はただ一つ。
ここ潮来のサッパ舟に乗りたかったからなのです。

とはいえ、この時間では、舟に乗ることはできないでしょう。
駅の窓口も、17時30分で閉まってしまいました。
次の下りは18時25分。約1時間ですね。
もうこの時間で、外も薄暗くなってきたのに、
なぜ下り列車に乗ろうとしているのかは後述。
前川あやめ園まで歩いてみました。
駅から徒歩5分です。
さすがにあやめはまだ
こんな感じでしたが、
ひと株だけ、白いのが咲いていました。
見ているときに、「夕焼け小焼け」のメロディーが
流れてきました。時計を見ると18時。

駅に戻ると18時9分。
駅前の観光案内所にあるパンフを1枚いただきます。
これによると、駅のそばにショッピングセンターがあるようです。
次回はここでスワンを探してみましょう。

風と雨の吹き込むホームで、
女子高生たちが、「さみーよ、マジで」を連発。
確かに、私の服装でも寒いのに、制服ではなお寒いでしょう。
スカートってどう考えても機能的じゃないのに、
なぜ全国的に制服として採用されているのか、私にはよくわかりません。
もっとわからないのが、リクルートスーツのタイトスカート。
あれって面接官の趣味以外の何物でもないと思うんですが。

話はそれましたが、18時25分の電車に乗って、
34分、鹿島神宮駅着(\200)。
駅前には45分発のJRバスが止まっていました。
この駅からは約20分おきに、東京駅行きのバスが出ています。
所用時間は2時間。本数の少ない電車より、便利がいいのです。
\1,780払ってバスに乗りました。
もっとも、乗ってから気がついたのですが、
このバスは潮来にも止まるのです。
わざわざ鹿島神宮駅まで来ることはなかったのかも。

東京に着いたのは20時35分。
おなかペコペコ。さっそく東京駅名店街に駆け込みました。

ゴールの仙台まであと
82駅


今回のルート

成田市観光協会  香取市観光公式サイト(旧・佐原市)  水郷潮来観光協会(潮来市/旧・潮来町)
ちばの観光まるごと紹介  観光いばらき


次回はシザイズリーグ再開! 携帯ゲーム機日本一が決定(?)

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