ゲイムマンのダイスステーション

日本縦断ゲーセン紀行

128.そろそろゲーム路銀を真剣に稼がなきゃ
〜静岡編(14)〜


スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで¥5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は¥100ずつ増える。
(ただし、1プレー¥50円のゲームなら¥50ずつ、1プレー¥200なら¥200ずつ。
 ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(前回までのゲーム路銀 ¥7,795



2009年11月29日。静岡でこだまから在来線に乗り換える。
前回は焼津で終了したが、もう少し先、島田のホテルに泊まる。
駅到着午後8時3分。外は雨が降っていた。
1階は改装工事中だったが、静かで、安い割にいい感じのホテル。
テレビつけたらちょうど内藤大助VS亀田興毅が始まって、気になったが、
まだ晩ごはんを食べてなかったので、近くの居酒屋で食事した。

翌30日。8時頃起床してホテルで朝食をとり、9時23分の熱海行きに乗る。


焼津

9時36分、焼津着。今回はここからスタート。
前回は日が暮れて撮りづらかった駅舎と、

小泉八雲の碑をあらためて撮影。

足湯の中央では、清掃作業が行なわれていた。
こういう施設を維持するには、
こういうお仕事が欠かせないということを
あらためて実感。

9時55分の電車で先へ進む、というか引き返す。3両編成の211系。
アパート・マンションの並ぶ風景から、一戸建てと農地が混在する風景へ。
道路の高架を何度かくぐる。新幹線の高架が、右から来て左へ去っていく。

9時58分、西焼津で降りた。
ゲーム路銀 ¥7,795-¥180=¥7,615


西焼津

以前、仕事で南口に来たことはあるが、
今日は北口へ。
駅舎は、沼津市にあった片浜駅と似た形。
改札の内外でエレベーターを
共用するところも同じだ。
開業した日も同じらしい。

駅前に、西洋のお城のような教会がある。
結婚式に使われるようだ。

駅の北にある大きな通りを西へ歩いて、ゲーセンを探すことにした。
市境を越えて藤枝市に入った。ロードサイド型店舗の大きな看板が目立つ。
工場もいくつかある。ツムラの工場は特に大きい。今日は月曜日、普通の人は働いている。
駅から歩くこと15分。

GAME&BATTING スポーツランド・ウィング。
「年中無休」と書かれたシャッターが
閉まっている。休みか?
しかしネットの奥から、ゴトゴトと音がする。
ボールもときどき飛んでくる。
営業しているようだ。

奥へ行ってみた。プレハブの建物があり、その前で2人の男性が球を打っている。
建物の中には、かなり多くのゲーム機が。
バッティングセンターのおまけではなく、ゲーセンとしても意外と本格的。
プライズ、音ゲー、エアホッケー、パチンコ・スロット。
レースゲームは頭文字D5。麻雀格闘倶楽部にMJ4、ホースライダーズ2、
ベースボールヒーローズ2009覇者といった、オンラインものまである。

ビデオゲームは、バーチャファイター5R、鉄拳6、テトリスなど。
『バーチャファイター5R』をプレイする。2プレイ¥100。
しかしキャラ選択画面で、うっかり、手がボタンに触れて、鷹嵐を選んでしまい、
1面でゲームオーバー。
しかもうっかりコンティニューしてしまい、また1面でゲームオーバー。

もう¥100投入し、あらためてサラを選択。1プレイめは6面クリア。
だが2プレイめでは、選んだモードが悪かったようで、1面でゲームオーバー。
トータルで-¥200、+¥300。結局¥100しか増えてない。
ゲーム路銀 ¥7,615+¥100=¥7,715

気を取り直して次の店を探す。
すぐにまた「GAME」と書かれた店が見つかった。
ミラクルという店名のようだ。

ここはプライズもあるがわずかで、音ゲー、オンライン&麻雀、
そして何よりビデオゲームが多い。いろんな対戦格闘、それにシューティング。
格闘ゲームのリーグ戦星取表とトーナメント表が、ホワイトボードに記されていた。

私は、慣れない格ゲーを敬遠して、
『ハイパービシバシチャンプ』をプレイする(1プレイ¥50)。
しかし2面しかクリアできず。これではイカン。
『ストリートファイターZERO3』をプレイ。しかし、1人めのザンギエフに負けた。
こちらも1プレイ¥50だったので、結果この店ではプラマイゼロ。

ちなみにこの近くにはもう1店、ジョイスクエアZIPANGUという店もあった。
四角い建物を、武家屋敷風の塀と門が囲んでいる。
ただしここは料金後払い式とのことで、
ゲーム路銀の計算が面倒になるかなと思って、入らなかった。

対戦格闘ゲームをやると体感温度が上がる。しかも今日は天気が良くて暖かい。
11時52分、西焼津駅に戻ってきた。100分近くを費やして、
西焼津ではトータルでプラス¥100。電車賃にもなってない。

11時57分発の浜松行きに乗った。さっきと同じく211系3両。
最後尾の車両を一部区切って、荷物室にしていた。
出発してすぐ東名高速道路をくぐる。右手にさっきのツムラの工場。
さらに明治製菓の工場も見える。
掲げられたロゴが新しいものではなく、昔からなじみのある斜体のまま。
私が小さい頃は、あの「iji」が1つの文字に見えて、何と読むかわからなかったもんだ。
お寺の横を通って、12時ちょうど、藤枝駅に降りた。
ゲーム路銀 ¥7,715-¥180=¥7,535


藤枝

藤枝駅は大きくて新しい。
周囲にはマンションが並ぶ。
もともとの市街地は、
旧藤枝宿のある北口側のようだが、
(といっても宿場町とはかなり離れている)
私は、大きな複合商業施設が並ぶ
南口に行ってみた。

藤棚の下を通り、スクランブル交差点を渡る。
交差点に流れるメロディーが『ふじの山』だった。
“富士山文化圏”はまだ続いているようだ。
お腹がすいたので、少し早いけど昼ごはんにしよう。
アピタのフードコートで、クォーターパウンダーを食べた。

さてこの後はセガワールドに向かうのだが、
そこでゲーム路銀をかなり稼がなくてはならない。
明日から大井川鐵道に入るからだ。行って帰ってだいたい8千円強。
フリーキップだともっとずっと安くなるが、ゲーム路銀は正規の運賃で計算する決まり。
今のままでは大井川鐵道の途中で、ゲーム路銀が尽きてしまうのだ。

いざゆかんセガワールド藤枝駅南へ。

入ってみたらそこはマルハンだった。
同じ建物にあるはずだけど、セガに行く道が見つからない。
横の入り口から入り直したら、そこに階段があり、上がった先がセガワールドだった。
プライズ、プリクラ、メダル、オンライン。ビデオゲームは対戦格闘中心。
……やばい。ゲーム路銀の稼げそうなゲームがない。
とりあえず、『麻雀ホットギミックインテグラル』をプレイ。2人めで終了。
再プレイするが3人めで終了。プラスたったの¥100。らちがあかない。

乱入者が来ないことを祈りつつ、『バーチャファイター5R』をプレイ。7面クリア。
もう1回プレイして、やはり7面クリア。暑くなったのでアクエリアスを飲んでひと休み。
さらに2回プレイした。いずれも9面までクリアできた。
平日の昼間で、乱入者が現れなかったのが幸いした。
ゲーム路銀 ¥7,535+¥2,900=¥10,435

対戦格闘ゲームを32面もクリアすると、さすがに疲れた。午後2時35分、藤枝駅に戻る。
2時40分発の下り電車で先へ進もう。211系5両編成。
マンション群を抜け、左にエスパルスの練習場。住宅街にだんだん農地が増えてくる。
緑の苗が植えられている所もあった。
六合駅は通過しますごめんなさい。駅の左に学校のグランド。その先に自動車学校。
川を渡る。引き続き住宅と農地が続く。2時47分、島田駅着。
ゲーム路銀 ¥10,435-¥190=¥10,245


〜六合(ろくごう)〜
島田

改札を出た所に、
「富士山静岡空港」の文字と矢印がある。
歩いて行ける距離ではないが、
多分バスがあるのだろう。

富士山静岡空港のホームページ

矢印と反対側に向かい、
エスカレーターを下りて北口へ。
この駅も新しい。
島田は大井川沿いの宿場町。

私が宿泊しているホテルがこの近くにあるが、ホテルには戻らず、駅西通りをまっすぐ歩く。

左に曲がって、やや広い通りに出るとすぐ、
大井神社が見つかった。

参道の両脇にある石垣は、
人をかついで大井川を渡る川越人足の人々が、
河原から持ってきた石を積んだものと伝わる。

石の太鼓橋を渡ると、顔はめパネルがあった。
男性が刀に帯を提げて踊る奇祭
「島田の帯祭り」の、
大奴(おおやっこ)の格好である。

帯祭りのブロンズ像もあった。
このお祭りは3年ごとに行なわれるそうで、
次回は来年(2010年)の10月。

七五三のお参りに来たご家族が、
拝殿の前で記念撮影中。
大井神社がここに遷座したのは
1688年(元禄元年)。
島田宿の氏神として信仰された。

私もお参りする。水と大地の神、そして安産の神であり、
帯祭りには安産祈願の意味もあるらしい。

朱塗りの橋が架かる、小さな庭園があった。

大井神社のホームページはこちら

大井神社から西へ行くと「川越遺跡」があり、かつて旅人が川札を買った「川会所」や、
川越し人足が集まっていた「番宿」などが復元されているらしい。
でもここから2キロくらい先なので、そちらには向かわず、島田駅まで戻る。

駅から南へ2キロ行くと、蓬莱橋という長い木造の橋が、大井川にかかっているらしい。
「世界一の長さを誇る木造歩道橋」として、ギネスに認定されたそうだ。

午後3時44分、駅に到着。
さっきは気づかなかったが、
「宗長庵趾」と書かれた碑があった。
島田出身の連歌師・宗長にちなみ、
元禄の俳人・塚本如舟が庵を結んだ場所。
松尾芭蕉も訪れたらしい。

影は長くなったが、まだ4時前だ。もう少し先へ進むとしよう。
島田までは、日中1時間に6本だった電車が、ここからは3本に減る。
ここからの下り電車のほとんどが浜松行きだ。
幸い、3時48分発の電車に乗れた。313系+211系の6両編成。

島田を出ると、左右とも工業地帯。それを抜けるといよいよ大井川だ。

江戸時代、大井川には橋が架けられず、
東海道を通る人々は、人足の肩車や蓮台で渡っていたのだが、
水かさが増すと通行止めになってしまうため、
「箱根八里は馬でも越すが 越すに越されぬ大井川」とうたわれた。

『東海道中膝栗毛』では、弥次さん喜多さんが、渡し賃を安く上げるため、
侍に扮して人足と交渉するが、見破られて失敗。
結局、普通に蓮台に乗って渡るのだが、
「大井川の水さかまき、目もくらむばかり、今や命をも捨てなんと思ふほどの恐ろしさ」
と書かれている。

そんな大井川にも、1879年(明治12年)に、前述の蓬莱橋が架けられる。
1889年(明治22年)には東海道本線が開通。
1900年(明治33年)に作られた『鉄道唱歌』では、
「むかしは人を肩にのせ わたりし話も夢のあと」とうたわれている。
「越すに越されぬ大井川」は、この時点で既に過去のものとなっていたのだ。

私も電車で大井川をあっさり越える。
右手の車窓には、
上り線の橋のトラスがよく見える。

水量も江戸時代に比べると、
だいぶ減っているらしい。

大井川を渡ると、山の中に入ったようで、
右手の景色だけが高架線みたいになり、町並みがよく見渡せる。
そして遂に、左右の車窓に、茶畑が見られるようになってきた。
午後3時53分、大勢の学生さんたちと一緒に、金谷駅で降りた。
ゲーム路銀 ¥10,245-¥180=¥10,065


金谷

金谷は大井川鐵道との乗り換え駅。
向こうに大鉄の駅舎が見えるが、
その前に1ヶ所、行きたい場所がある。

駅前に掲げられた地図を参考に、ガード下を通って駅裏へ回る。黄葉がきれい。
住宅地の中の坂を、あえぎあえぎ上っていく。

広い道に出た。振り返ると町が見渡せる。
こんなに上ってきたのか。

すぐ近くに茶畑も見える。

その広い道を渡り、さらに坂を上ると、
旧東海道の石畳が再現された区間にたどり着いた。
もともと30メートルだけ石畳が残されていたらしいが、
1991年(平成3年)に、430メートル復元されたそうだ。

石畳を歩いてみた。舗装道路に比べると、決して歩きやすくはないが、
昔はこれでも、土の道よりはましだったのだろう。
左に茶畑があるが、そこを過ぎると、

うっそうとした木立の中の道となる。
暗くて怖い。
しかも、石畳に入ってもずっと上り坂。暑い。
落ち葉が石の間に挟まって滑りやすい。
フリークライミングのように、
歩ける石を選んで、その上に足を置いていく。

出口が見えたときの安堵感ったらなかった。
無事上り切った。
さて、これからどうしよう?
……石畳を下りていくことにする。

行きは心臓に来るが、帰りはひざに来る。
ものすごく暑く感じられる。腕まくりまでして、どうにか石畳を通り終えた。
坂の下にある「石畳茶屋」は、午後4時閉店、しかも月曜は休み。
駐車場の自動販売機で、スポーツドリンクを買って休憩する。
昔の旅人の苦労を少しでも実感するという意味では、いい体験かもしれないが、
軽い気持ちでこの石畳を歩くことはおすすめしない。

午後4時半。辺りがどんどん暗くなっていく。
ひざに負担をかけながら、駅までの道を下りていく。雲間に満月が見え隠れする。
町の中に、『峠の我が家』のメロディーが流れた。午後5時だ。
それからさらに5分ほどかかって、ようやく駅へと生還した。
やっとベンチに腰を下ろして休める。

今日のゲーセン紀行はこれで終了だが、
明日に備えて大井川鐵道の駅舎へ入り、列車の時刻を確認する。
駅舎の中に貼られた数々の写真を見ているうちに、具合が悪くなってきた。
JRの駅へ戻って、再びベンチで休む。まだちょっと胸が苦しい。
5時30分発の上り電車に乗る。晩ごはんを食べるため、宿泊地の島田ではなく藤枝へ。


藤枝

藤枝駅のベンチでもけっこうな時間休む。
6時近くにようやく立ち上がり、BiVi藤枝へ向かった。

駅前のイルミネーションがきらびやか。
サッカーボールがあるのは、
サッカーで有名な藤枝東高校があるからか。

BiViの入口でAEDを見つけて、安心した。
まあ、金谷の石畳からここまで移動してきて、1時間半たっても
心臓がちゃんと動いているんだから、今の私にAEDは必要ないはずだけど。

まだ6時台だからか、お店はどこも混んでなかった。
海鮮丼を食べたら、ようやく体調も落ち着いたので、電車で島田のホテルに戻った。

現在のゲーム路銀
¥10,065

今回のルート
1.焼津IC・焼津さかなセンター 2.焼津漁港 3.焼津神社 4.焼津小泉八雲記念館
5.アクアスやいづ・うみえ〜る焼津・親水公園ふぃしゅーな 6.小川漁港
7.ディスカバリーパーク焼津 8.田中城下屋敷 9.蓮華寺池公園
10.志太温泉 11.中央公園・ばらの丘公園 12.大井神社
14.蓬莱橋 15.川越遺跡 16.金谷坂石畳 17.牧之原公園・お茶の郷
18.富士山静岡空港 19.諏訪原城跡 20.小夜の中山・夜泣き石

静岡観光コンベンション協会(静岡市・焼津市・藤枝市・島田市)
焼津市観光協会  藤枝市観光協会  島田市観光協会
牧之原市観光協会  ハローナビしずおか(静岡県)
JR東海  静岡鉄道  大井川鐵道
次回、「日本縦断ゲーセン紀行 129.静岡編(15)」では、
大井川鐵道でSL急行に乗る。
「日本縦断ゲーセン紀行 127.静岡編(13)」に戻る


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