ゲイムマンのダイスステーション 日本縦断ゲーセン紀行
213.小さな世界
スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで¥5,000(G千)。
2018年2月8日。 8時起床予定だったが、また7時に目が覚めてしまい、二度寝できず。4時間睡眠。 ホテルで朝ごはん。窓から琵琶湖が見えるが、相当な雪!
今日は極力、移動の少ないルートで動かねば。電車に乗る予定がないのが幸い。 長浜・敦賀間が午前中運転見合わせ、長浜・米原間も一部列車が運休らしい。 10時10分、ホテルの送迎バスで長浜駅へ。 車の通行には全く支障がなく、わずか2分で到着した。 北陸方面への電車は、12時11分から運転を再開するらしい。
静御前や弁慶など、歌舞伎の登場人物の銅像が並ぶ。 盆梅展の時期だからか、入口に立派な盆梅がある。 入館料¥600。まずは長浜曳山まつりの解説展示から。 祭の起源は、豊臣秀吉が城主だった頃の1574年(天正2年)頃とされる。 秀吉は男子誕生(秀勝(石松丸)か?)を喜び、長浜の町人に砂金をふるまった。 これを元手に祭が始まったと伝えられる。 ただしその原型は、長浜八幡宮ができた1069年(延久元年)にはあったとも言われている。 12ある曳山のうち、毎年4基ずつが曳かれ、 その上で子供たちが、狂言(かぶき)を上演する。 (このほかに、先導の「太刀渡り」を行なう長刀(なぎなた)山がある) 子ども狂言(かぶき)を披露するのは、6〜12歳くらいの男子。 主にそれぞれの山組(町内)の子供が務める。もちろん女形もいる。 大人の義太夫節と三味線がつく。 移動しながら随所で上演するというから、 ディズニーランドの昼のパレードみたいなものか。 江戸時代中期には、行なわれていた記録が残っているそうだ。 「しゃぎり」と呼ばれる笛太鼓のおはやしがあり、ここには女子も参加する。 仏壇が展示されていた。 曳山と仏壇の形や装飾には共通点が多い。 仏壇や社寺の建築に携わった大工(藤岡和泉一門)が、曳山の装飾も手掛けたらしい。 カラクリたんす。 湖北観光情報センターが改修した土蔵にあったもので、隠し扉から小判が出てきたそうだ。 曳山博物館 いよいよ実物の曳山。 この建物には曳山4基が収められるようになっていて、そのうち2基が展示されている。 今日は高砂山(たかさござん)と鳳凰山(ほうおうざん)。
2階へ。修理中の青海山(せいかいざん)が上から見られる。 亭(ちん)と呼ばれる、曳山の2階部分がよく見える。ここの彫刻も物凄い。 曳山まつりの過去のポスターが並ぶ。 続いて、祭を支える大人たちについて。振付師、太夫、三味線を「三役」という。 三役は地元に限らず、全国各地から招いているそうだ。 そして、地元で祭の経験を積んだ、若衆や中老。 子ども歌舞伎が始まる前日まで、若衆による裸参りが行なわれる。 長浜はもともと城下町だが、江戸時代初期に長浜城は廃城となっており、 その後は商人の町としての性格が強くなった。 祭もそんな町の町人文化として発展したそうだ。 サトウハチローさんの詩が展示されていた。 祭の日と、その後の雰囲気が伝わる。 見送幕の図柄を写した陶板が12枚並ぶ。 ベルギー製のゴブラン織を使ったものもある。絵柄が洋風。 曳山まつりの映像を見る。 線香番(けいこ)の様子に始まり、迫力ある若衆の裸参り、御幣迎へ、 くじ取り式(狂言を行なう順番を決める)。 八幡宮への登り山、夕渡り(子供たちが衣装・化粧をつけて町へ戻る)。 長刀組の太刀渡り。そして狂言(歌舞伎)へ。 八幡宮から始まって、町内各所で上演を行ない、豊国神社の近くの御旅所へ。 そして戻り山(みこしが八幡宮へ戻った後、曳山が各町内へ戻る)。 翌日が千秋楽。市民会館と各町内で、最後の歌舞伎が披露される。 思っていたよりレベルが高くてびっくりした。 プロ並みだ。 相当真剣にけいこを積んでいるんだろうなあ。 自分は子供の頃から協調性がなかったので、こういうのはとてもできなかった。 また、舞台も衣装も一級品なので、それこそ昨日見た盆梅展のように、 歌舞伎のエッセンスを、小さな舞台に凝縮したようだ。 曳山博物館 12時17分。歩いているうちに雪がやんだ。 長浜タワーの近くまで戻る。
安藤家は、賤ヶ岳(しずがたけ)の合戦で豊臣秀吉に協力。 秀吉から長浜の自治を託された「十人衆」の一家に選ばれた。 江戸時代にはさらに、十人衆の中心的役割を担う「三年寄」に選ばれる。 明治期には、福島市で中合百貨店の創業に携わった。 建物は、1905年(明治38年)から1915年(大正4年)にかけて建築された日本家屋。 玄関に大きなカエルの像がある。 欄間の彫刻や、古い窓ガラスなど、豪商の家らしい立派な造り。
雪が積もって趣がある。 また降ってきたけど、はらはらと舞う程度で、この庭の景色としてちょうど良い。 ここ安藤家には、1913年(大正2年)から2年間、 あの北大路魯山人が逗留していた。 離れの「小蘭亭」は魯山人が制作したもの(春と秋に期間限定公開)。 内装は中国風になっているそうだ。 入口の扉に、円形の「寿」の文字が彫られていた。 魯山人が彫った中合の看板「呉服」の刻書と、 この家に掲げられていた「清閑」の刻書を展示。
北国街道 安藤家 時刻は午後1時を少し回ったところ。ちょうどお昼どき。 黒壁スクエアの毛利志満で、焼肉丼を食べる。 近江牛うまい。 そのままでもうまいけど、卵とよく合う。 レストラン毛利志満 黒壁スクエア 近江牛ですっかりご機嫌になった後は、海洋堂フィギュアミュージアムへ。 前述のとおり、長浜アートセンターに移転している。 さっきの安藤家の隣だ。
本来は、さっきの大手門通りの建物が「海洋堂フィギュアミュージアム龍遊館」なのだが、 現在改修工事中。
だいぶ前、ゲーセン紀行で箱根のユネッサンを訪れたとき、 海洋堂の特別展を見たのを思い出した。 あそこでもこの三女神像が目立っていた。 入館料¥800。ガチャ1回つき。
海洋堂の初期の製品。1982年の海底軍艦轟天号。 カリオストロの城のオートジャイロ。風の谷のナウシカ。
BOME氏以外の原型師による、さまざまなキャラクターフィギュアも並んでいる。
リアルな動物の中に、ドラゴンや河童が交ざっていた。 一瞬、実在の生き物に見えるが、すぐに架空生物ならではの恐ろしさが伝わってくる。
苗字が自分と同じということもあり、以前からお名前は存じ上げていたが、 実際に作品を目にすると、わずか十数センチの仏像なのに、筋肉の造形が細かくて凄い。 得物がまたよくできてる。 しかも「リボルテックタケヤ」シリーズは、可動フィギュアだ。 海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館 海洋堂 長浜アートセンター
チョコエッグの動物たち。 これがお菓子のおまけなんだから、今見ても凄い。 それ以外にもさまざまな、お菓子のおまけやカプセルフィギュアがあった。 動物園や水族館とコラボした、動物や海洋生物。 カバの口に白菜が入ってたり、ダイバーがペンギンに餌をやってたり、 猿と子供がガラス越しにハイタッチしてたり。 場面の切り取り方が凝ってる。 モリゾーとキッコロとか、横浜開港150周年フィギュアとか、 大阪万博や鉄人28号などのタイムスリップグリコとか。 サッポロビールの物産展シリーズ。全国の名所や名物がフィギュア化されている。 妖怪、戦国武将、人形劇三国志、フランス人形、ミュシャ、サンリオ、 アトム、ポケモン、エヴァ、北斗の拳、ハイジ、コナン、艦これ、ANAの制服……。 ないものはないんじゃないかと思うくらい、多様なラインナップ。 この一角だけでもずっと見ていられる。 海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館 海洋堂 長浜アートセンター さっきの大手門通りアーケードに戻る。
ここもミュージアムのように、展示が充実していた。 歴代ゴジラのフィギュアがある。 昔、ログアウト誌の「おこんないでね」という漫画に出ていたものだろうか? 店の奥にはこれでもかとガチャが並ぶ。 ガチャのフィギュアもショーケースに展示されていた。 ご当地ものでもある、琵琶湖の生き物ガチャをやってみた。 (カプセルQミュージアム 日本の動物コレクションV 琵琶湖/母なる古代湖)
湖西の高島市安曇川(あどがわ)付近には、悪さをする河童の川太郎を、 しこぶちさんという人がこらしめたという伝説があり、 しこぶちさんをまつる神社がいくつかあるらしい。 このほか、やはりご当地ものといえる、山内一豊と千代のキーホルダーを購入。 (山内一豊は長浜城主だったことがある) 海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館 今日はここまでにして、ホテルに戻ろう。 長浜駅着午後4時23分。次の送迎バスは4時40分。歩いた方が早いか。 雪はやんだし、夕日は差してるし、歩こう。 豊公園の中を通ったが、やっぱり道に迷って、ホテルに着いたのは4時40分。 バスが着いたのは5分後だった。
夕日がきれいですという場内アナウンスがあったので、部屋を出て1階のラウンジへ。
夜はホテルの居酒屋で唐揚げを食べた。 長浜の食べ物屋さんでは、食べている途中に、熱いお茶が出てくることが多い。 さすが「三献の茶」の石田三成の地元。 「アメトーーク」が0時半スタートだった。 まだピンときてないけど、ここはもう関西だった。 ¥1,610 今回のルート
長浜観光協会 びわこビジターズビューロー(滋賀県) JRおでかけネット(JR西日本) JR東海 近江鉄道 次回、「日本縦断ゲーセン紀行 214.滋賀編(5)」では、 岸駒に応挙にヤン坊マー坊。 「日本縦断ゲーセン紀行 212.滋賀編(3)」に戻る 「ゲイムマンのダイスステーション」タイトルページに戻る 「ゲイムマンの日本縦断紀行」ブログに戻る |
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