ゲイムマンのダイスステーション

日本縦断ゲーセン紀行

23.トリビアの階段
〜青森編(1)〜


スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで\5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は\100ずつ増える。
(ただし、1プレー\50円のゲームなら\50ずつ、1プレー\200なら\200ずつ。
 ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(前回までのゲーム路銀 \3,780)


函館
2003年9月23日(祝)。
昨日の疲れからか、危うく寝過ごしそうになる。
ホテルのモーニングコールが、繰り返し鳴るタイプのもので良かった。
朝市で「うにいくら丼」を食べ、駅へ向かう。

昨日の夜、湯の川からタクシーを使ったせいで、特急料金を払う余裕がない。
(特急で青森へ行くと\4,830。現在のゲーム路銀では足りない)
10時7分発の、江差(えさし)線・江差行きの普通列車に乗る。
9時50分にホームへ出ると、既に2両編成の気動車がスタンバイしていた。

五稜郭駅から函館本線と分かれ、西へ進んでいく。
しばらくは住宅街の中を走るが、上磯を過ぎると少しずつ緑が多くなる。
ついには森となり、左側には海が見え始める。
もう一度深い森に入り、トンネルを抜けると、
左手の視界が開け、海が広がる。
島のように見えるのは、函館山。
この後、茂辺地を過ぎると、松前半島も姿を現した。

トラピスト修道院の最寄り駅、渡島当別(おしまとうべつ)で、
列車すれ違いのために6分停車。
後ろの席の子供が、ゲームボーイアドバンスに興じているが、
静寂がその音すらかき消してしまいそうな、穏やかな空気。
すれ違ったのは客車列車だが、北斗星にしては短い。
客車の回送だろうか?

出発。再び海が広がる。
日差しが強く、暑いので、少し窓を開ける。
風が入ってきて、ガラスの外の世界とつながっていることを実感。

泉沢駅のホームにコスモスが咲いていた。

札苅でドラえもん列車とすれ違った。
次の木古内は江差線と津軽海峡線の分岐駅。
このまま乗ってると江差方面に連れてかれるので、ここで下車して乗り換える。

〜五稜郭〜七重浜(ななえはま)〜東久根別(ひがしくねべつ)
〜久根別〜清川口〜上磯(かみいそ)〜茂辺地(もへじ)
〜渡島当別(おしまとうべつ)〜釜谷(かまや)〜泉沢〜札苅(さつかり)〜
木古内(きこない)
跨線橋を駆け上がって、1番線に移動。
特急「白鳥」がやってきた。
2002年12月、快速「海峡」が廃止されたことで、
木古内から先は、特急(と夜行急行「はまなす」)しか通らない区間となった。
そのため、石勝線(新夕張−新得間は普通料金で特急列車に乗れる)と同様、
津軽海峡線でも、木古内−蟹田間では、普通料金で特急列車に乗れるようになったのだ。

木古内から先は海から離れ、山の中を通っていく。
線路はひたすらまっすぐ。山々をトンネルで突き抜ける。

知内駅を通過して、遂に青函トンネルへ。
もっとも、それまでいくつもトンネルを抜けてきたので、
アナウンスがないといつ青函トンネルに入ったかわからないくらいなのだが。
特急白鳥は、国鉄時代からある485系を改装した車両なのだが、
まったくの新車と見まごうほど、内装も外装もきれい。
自由席でも座り心地はいいし、トイレも清潔。
こういう特急タイプの電車が、地下鉄のように長時間地下を走っているのは、
何か変な感覚。
しかも、再び地上の光を見る前に、私は電車を降りるので、なおさら地下鉄感覚。

〜<知内(しりうち)〜吉岡海底〜>
竜飛海底(たっぴかいてい)

スタートから2県め、青森県に到達!

おととい吉岡海底駅を訪れたが、今日は本州側、竜飛海底駅で途中下車。
この駅で降りたのは、私を含め男性の個人客4名と、夫婦1組。そしてガイドの男性。
ガイドが引率するミニツアー形式で、海底駅を見学することになるようだ。
まず、たった今「白鳥」が出て行った本坑を見る。
将来、新幹線が通せるようにトンネルは大きく造られており、またホームも長い。
線路の横に、新幹線のレール幅に合わせて線路を通すための、目印がついていた。

本坑に並行して、作業坑や先進導坑が通っている。
吉岡海底駅までつながっているトンネルもあるらしい。
湧き水をくみ出すポンプが動いている。
鉛の扉を開けて、さらに奥へ。
強い風が吹き込むが、これはわざと風を通すことで、
万が一火災が発生した際に、火が避難場所まで広がらないようにしているのだとか。
別の一団とすれ違う。この人たちがどこから来たのかは後述する。

「体験坑道駅」で、ケーブルカーもぐら号に乗る。
これから、地上にある青函トンネル記念館へと向かうのだ。

ケーブルカーは、がたがたと細かく上下に揺れながら上っていく。
ピコン、ピコンと絶えず警戒音が鳴っている。
観光地のはずなのに、
観光的に装飾したり乗り心地を改善したりしていないところがおもしろい。
トンネル工事に携わる作業員の雰囲気が味わえる。
乗ること7分、前方にある扉のすき間から、光が差し込んだ。
青函トンネル記念館駅に到着。
地上の光を、ずいぶん久しぶりに見た気がする。
青函トンネル記念館

海底駅に来たはずなのに、
地上の景色が見られるというのもまた不思議な感覚。
しかもけっこういい景色。それもそのはず、ここは竜飛崎。
れっきとした観光名所である。
丘の上に、風力発電用の風車が回っている。

こちらが青函トンネル記念館の建物。
ここの目玉は、さっきのケーブルカーで
実際に青函トンネルの作業坑に入れる「体験坑道見学」。
つまり、さっきトンネルの中ですれ違った一団は、
車か観光バスでこの記念館に来て、トンネルにもぐってきた人々だったのだ。

我々7人は、いったん館内の休憩室に集合。
ガイドのかたの話では、ここから竜飛崎灯台の周辺を回る、
オプショナルツアー的なものがあるという。
私と、若い2人の男性が参加を希望した。あとの3名は記念館の展示ホールへ。

記念館の脇からちょっと丘を上ると、竜飛崎灯台の向こうに海が広がり、
その向こうに北海道(松前半島)や下北半島が見える。
青函トンネルの工事中に亡くなられた34名のかたの慰霊碑が建てられていた。黙とう。

丘を下り、国道339号線へ。
ホテル竜飛のロビーに、
「現在位置の直下を青函トンネルが通っております」という表示が。
列車が通るとランプがつくようになっているらしい。
龍飛崎温泉ホテル竜飛のホームページはこちら。

『津軽海峡冬景色』の碑。
ボタンを押すと曲が流れる。
2番がいきなりかかるのは、歌詞の内容を考えれば当然か。
津軽海峡といえば、『津軽海峡の女』という歌もあったが、
そのうちこの歌碑の隣に、ソニンさんの銅像が建ったらどうしよう。
いや別にどうもしないけど。


実は、オプショナルツアーで私がいちばん見たかったのがこれ。
竜飛崎に向かう途中に、
かつて『トリビアの泉』でも取り上げられた「階段国道」がある。
一応、津軽半島の左右両岸を走る2本の国道をつなぐ道なのだが、
階段だから車は通れない。

こちらが竜飛崎灯台。
竜飛崎は一般には「竜飛岬(たっぴみさき)」と呼ばれることが多いが、
正確には「たっぴさき」が正しいらしい。
灯台の前の標柱には、「津軽半島龍飛崎」と書いてある。
三方が海で、松前半島や下北半島がよく見える、素晴らしい景勝地だ。

灯台の周りにも、いろいろな建造物があるが、
旧海軍の監視所(右写真)を見てから、
NTTドコモの電波塔を見ると、
時代の流れが感じられる。

青函トンネル記念館へと引き返し、展示ホールを見る。
トンネル掘削の経緯などが紹介されていた。
2階には映像展示があったが、時間が合わなくて見ずじまい。

記念館と廊下でつながっているのが、竜飛ウィンドパーク展示館。
丘の上にある風力発電機についての解説や、風のはたらきを学べる遊具がある。
小さなスペースだが、こちらは入館無料だ。
(青函トンネル記念館は、入館\300、体験坑道乗車券\900だが、
私のようにトンネル側から来る場合は、見学きっぷの料金にこれらが含まれている)

青函トンネル記念館のホームページはこちら

記念館の休憩室で、コーラを飲みながら景色を見ていると、
館内にday after tomorrowの『Starry Heaven』が流れた。
夜の歌のはずなのに、不思議とこの景色に合うような気がしたのは、
『テイルズ オブ シンフォニア』の画面を思い起こさせるからか。

ケーブルカーに乗り、再び地中の人となる。
50人くらいの大集団とすれ違う。体験坑道ツアーは盛況のようだ。

竜飛海底駅は、観光地化されておらず、
素のままのトンネルが見られる場所だった。
同じ構造のはずなのに、吉岡海底駅とは対照的なのがおもしろい。
実はどちらもJR北海道の管轄なので、
意図的に両者に違いを持たせているのかもしれない。

一緒に回ったお客さんの中には、朝のドラえもん海底列車で吉岡海底駅を見た後、
木古内で乗り継いで、こちらへやってきた人もいた。
なるほど、朝のドラえもん列車に乗ると、1日で両方回れるのか。

午後2時51分、やってきた特急「スーパー白鳥」に乗車。
ほかの5人のかたは、隣の指定席車両へ向かっていった。私だけ自由席。

ちなみに、このスーパー白鳥は青森行き。
竜飛海底駅見学コースは、函館方面から乗って青森方面へ出るか、
青森方面から乗って函館方面へ出るか、いずれかしかない。
スタートした駅に戻って来られるようにしたら、
もっとお客さんを呼べるような気もするのだけれど。
それと、竜飛海底駅を見学できるのは、4月下旬から11月上旬までなので要注意。
青函トンネル記念館も、この期間以外は閉館となる。

7分後、地上へ出る。
その後も何度かトンネルを通るが、その切れ間切れ間に、
津軽の森の風景がのぞく。
津軽今別駅を過ぎると単線になり、いったんスピードが落ちる。
しかし、線路が直線に近いためか、再びスピードを上げて
中小国(なかおぐに)駅を通過。

〜<津軽今別(つがるいまべつ)〜中小国(なかおぐに)〜>
蟹田

午後3時15分、蟹田駅に到着。ここで特急を降りた。
(ゲーム路銀 \3,780-\2,730=\1,050
実は、ひと駅手前の中小国は、JR北海道とJR東日本の境界駅
いよいよJR東日本エリアに突入! ということで、
ひと区切りつける意味で、この続きは次のページに書くことにしよう。

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今回のルート


函館市観光情報サイト 外ヶ浜町(旧三厩村)のホームページ


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