ゲイムマンのダイスステーション

日本縦断ゲーセン紀行

42.奈良時代からのマンパワー
〜宮城編(4)〜


スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで\5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は\100ずつ増える。
(ただし、1プレー\50円のゲームなら\50ずつ、1プレー\200なら\200ずつ。
 ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(前回までのゲーム路銀 \2,150



2005年8月11日。大宮午後6時50分発のMaxやまびこ191号で仙台へ。
8時28分着。1泊して翌朝。


本塩釜

仙台朝9時ちょうど発、仙石線の快速に乗り、
9時26分、本塩釜着。
今回はここからゲーセン紀行再開だ。
ホームでカロリーメイトを食べて、朝食とする。

まず、塩竈神社へ。
駅から住宅地を7分、上り坂を3分くらい歩くと、神社の駐車場に出た。

塩竈神社の別宮、志波彦神社(しわひこじんじゃ)へ。
現在の社殿は昭和13年(1938年)のもの。
鳩がいっぱい屋根にいる。

塩竈神社博物館に入る(入館料\200)。

鯨の漁に使われたモリや、塩竈みなと祭に出てくるおみこし、
伊達綱村奉納の太刀「来国光」(らいくにみつ、国重文)や、
「雲生」(うんしょう、国重文)などの刀、さらに鎧、
和算の解法を額にして奉納した「算額」などが展示されている。

塩竈神社の御祭神、塩土老翁神(しほつちおぢのかみ)は、
製塩法を広めた神と伝えられている。
それにちなんで博物館の2階は、塩に関する展示。
ポーランドの高さ1メートル、重さ1.5トンの岩塩に始まり、
昔の塩の作り方、現代の製塩法、「藻塩焼神事」という行事でできた塩などを展示。

さらに、漁業の歴史に関する展示(ノリの養殖、捕鯨、潜水など)や、
人の背丈ほどもある亀、カジキ、カレイのはくせい。
鯨の骨格とペニス(なぜか鯨を展示する博物館には、ペニスが展示されていることが多い)、
松島湾にいるカモのはくせいも。

屋上は、展望台として開放されていた。

いよいよ塩竈神社へ。団体のお客さんとすれ違う。
御神馬の厩舎の前を通り、木々の間を抜けると社殿があった。
セミの声がひっきりなしに聞こえて、いかにも夏らしい。
ただ空は曇っており、霧雨が降り出した。

塩竈桜が葉を茂らせる参道を行く。

2002年、国の重要文化財に指定された塩竈神社。
本殿は左宮と右宮に分かれ、さらに別宮もある。
拝殿に鶴や亀などが彫られている。彩色も鮮やか。

御祭神は、塩土老翁神(別宮)、武甕槌神(たけみかづちのかみ・左宮)、
経津主神(ふつぬしのかみ・右宮)。
境内に、林子平の日時計を複製したものがあった。(実物はさっき博物館で見た)
平日の午前にしては、参拝客が多い。

楼門から、長い石段を下りて、町なかへ戻ってきた。
本来は、こっちのほうが表参道らしい。

振り返れば、石段の長いことと急なことに
あらためて驚く。
石段は202段あるそうだ。

塩竈神社のホームページはこちら。

時報がわりに、雅楽や民謡が流れていた。
町なかを、駅に向かって歩き出す。
御釜神社の前を通りかかったので参拝。
「塩竈」という名前の由来となった釜があるらしい。日本製塩起源の地とされる。

駅到着11時30分。でもいったん通り過ぎる。

さらに道を進んで、港に出た。
雨は上がった。
塩竈みなと祭の御座船がいる。

松島行きの船が出る、
マリンゲート塩釜へやってきた。
松島へは前回行ったので、今回船には乗らないが、
気になるスポットがあったので、中に入ってみた。

外観も内部も新しくてきれい。
1階は、船の待合室の周りに、お土産屋さんが立ち並ぶ。
ゲーム機もあったが、プライズものばかり。ゲーム路銀は稼げない。

屋上展望台からは、塩竈の町や遊覧船乗り場、
そして松島湾が見渡せる。
今日は曇っていたが、それでも島影は見えた。
晴れていれば、もっとくっきり見えたかもしれない。

2階・3階はレストランゾーン。お寿司屋さんに入ってみる。
塩竈市は、面積当たりの寿司屋の数が日本一らしい。
「究極のまぐろ丼」を注文。赤身、中トロ、大トロが乗っている。
赤身や中トロも良かったが、特に大トロが口の中でとろけるのに感動した。

マリンゲート塩釜のホームページはこちら。

外へ出たら、また雨が落ちてきていた。本塩釜駅到着12時35分。
次の目的地は多賀城だが、多賀城の見所は東北本線側に集中している。
そこで、仙石線西塩釜駅から、東北本線塩釜駅まで歩くことにした。

快速は西塩釜には止まらないので、
42分の快速は見送って、45分の各駅停車に乗る。
東塩釜始発の電車なので空いてたが、
わずか1分後、隣の西塩釜駅で降りる。
ゲーム路銀 \2,150-\140=\2,010


西塩釜

西塩釜駅。
ここから10分ほど歩いて、


塩釜

塩釜駅着。現在、午後1時5分。
次の電車は、……1時5分!
わ、もう来る!
ホームに上がったところで719系が入線。
待ち時間なしで塩釜をクリアー!

建物の群れを左手車窓から見下ろせる。
国府多賀城駅着1時7分。
そんなに気温は高くないのに、汗がすごく出る。
ゲーム路銀 \2,010-\140=\1,870


国府多賀城

駅前に、東北歴史博物館がある。
ロビーでちょっと休憩。

今回は展示室には入らないが、
実は5月31日、ITmediaの記事用写真を撮りに仙台へ来た際に、
ここに立ち寄っていたのだ。



国府多賀城('05.5.31)

2005年5月31日。
東北本線の国府多賀城駅。
この駅のすぐ隣に、東北歴史博物館がある。

1999年(平成11年)にできた新しい博物館で、
東北の歴史資料を展示、紹介している。
広いスペースに、資料がゆったりと配置され、
非常に見やすい。

竪穴式住居の実物大模型に始まって、土器やハニワ、
中尊寺金色堂の柱を複製したものも。

多賀城の歴史についても、詳しく解説されている。
陸奥国府であると同時に、蝦夷支配の拠点でもあった多賀城。
780年、伊治公呰麻呂(これはりのきみあざまろ)の乱で焼失するが、
(これが坂上田村麻呂の遠征につながっていく)
その後、再建され、10世紀にはふもとに大きな町も形成された。
奥州藤原氏の世となり、南北朝を経て、伊達氏の時代へ。

途中、ワラで作られた神々の像を展示する部屋があった。
巨大で素朴なワラの神像や、ナマハゲの衣装、川に流すワラ人形も。

江戸時代の民具や、街並みの模型。
戊辰戦争と明治維新。東北本線や仙台市電の開通。商品広告ポスター。
戦時下の暮らし(東北でも、青森や仙台など多くの町が空襲を受けた)。
戦後の高度経済成長。

最後は、昭和40年頃の雑貨屋を実物大で再現。
奥の八畳間など、私が子供の頃に行った親戚の家そっくりで、
この時代のものが、歴史博物館に展示されるということに驚いた。
もっとも、さっきの小学生たちの中には、
こういう家を見たことがない人も多いのかもしれない。

「テーマ展示室」が3室あり、私が見たときにはそれぞれ、
ハニワ、染物の型紙、地名や人名などが墨書された土器が展示されていた。
映像展示室がちょうど「上映中」だったので、途中からだが見る。
小迫(おばさま)の延年という伝統行事の映像。
多くの人々と多くの衣装、馬まで登場する大規模なものだった。
花かご笠の取り合いがおもしろい。
撮影されたのが平成10年とまだ新しく、子供がピカチュウのお面を持っているのが一瞬映る。

レストランで古代米カレーを食べる。

屋外には、江戸時代の民家が移築されている。
この日は雨が降っていたが、
子供たちは傘も差さずに走り回っていた。

東北歴史博物館のホームページはこちら。


今日もその民家・今野家住宅は変わらずそこにある。
今日も雨が降っている。

駅を通り抜けて今度は北口へ。多賀城跡と多賀城碑を目指そう。
矢印にしたがって、ひっそりとした小道を進む。
あやめ園の脇を抜ける。この季節だから、あやめは咲いていなかった。

その先の小高い丘が、
奈良時代から国府が置かれていた、
多賀城の遺構だった。
この写真の辺りが、正門である南門の跡。
将来、復元する計画があるとか。

そのそばに、「つぼのいしぶみ」こと、
多賀城碑があった。
松島のみちのく伊達政宗歴史館と、
東北歴史博物館で複製を見たが、
遂にその本物とご対面である。

多賀城の位置と由来について書かれた碑が、小さなお堂に収められている。
長年その真贋について議論されてきたが、平成9年の調査で、奈良時代当時のものとわかり、
翌年、国の重要文化財に指定された。

松尾芭蕉は『おくのほそ道』で、ここに訪れたことを記している。
つぼの石ぶみは、高さ六尺余、横三尺ばかりか。苔を穿ちて文字幽か也。
四維国界の数里をしるす。(中略)
ここに至りて疑ひなき千歳の記念、今眼前に古人の心を閲す。
行脚の一徳、存命の悦び、羇旅の労をわすれて、泪も落つるばかり也。
(岩波文庫『おくのほそ道』から引用・送り仮名などを一部変えています)

実は多賀城政庁の中心部は、もう少し北に行ったところにあるのだが、
私はそれに気づかず、この丘一帯が政庁だと思って、駅に引き返すことにした。


ようやく駅が見えてきたまさにそのとき、
塩釜方面に向かう電車が、ホームに入っていくのが見えた。
当然、もう間に合わない。
その2分後、2時15分に国府多賀城駅到着。次は2時34分。19分待ち。

34分発の電車は、701系6両編成だった。
36分着。(ゲーム路銀 \1,870-\140=\1,730
塩釜駅から西塩釜駅まで歩く。

2時52分、西塩釜着。入口の階段を上ろうとしたその途端、
目の前のホームに電車が到着。
改札に来た頃には、既に発車していた。
次の電車は3時14分。22分待ち。
国府多賀城に着くまでは、接続がうまくいっていたのだが……。

3時14分発の電車は、右手に塩竈の町を見ながら走る。
すぐに左手も町となり、下馬駅停車。
そのまま町並みは途切れずに続き、3時19分、多賀城着。
ゲーム路銀 \1,730-\140=\1,590


西塩釜〜下馬(げば)〜
多賀城

なかなか凝った造りの多賀城駅。

駅前の電話ボックスが、
多賀城碑のお堂風になっている。

駅を出てすぐのところを、川が流れていた。
砂押川というらしい。

近くに歌枕が2つ。
ともに『おくのほそ道』に記述がある。
住宅街の中にある「沖の石」(沖の井)と、

墓地の横にあった「末の松山」。
末の松山は、松尾芭蕉が訪れたときから、
既に墓地の横だったらしい。
(『おくのほそ道』より)
それより野田の玉川・沖の石を尋ぬ。
末の松山は、寺を造りて末松山といふ。
松のあひあひ皆墓はらにて、はねをかはし枝をつらぬる契の末も、
終にはかくのごときと、悲しさも増りて、塩がまの浦に入相のかねを聞く。

国道45号線に出た。
今年5月、交通事故に巻き込まれて亡くなった高校生に黙祷をささげ、さらに進む。
(事故現場は、ここより1キロほど西になるらしい)

多賀城スターレーンというボウリング場に、
ゲーム機があるかもしれないと思い、入ってみた。
案の定、ゲームコーナーあり。
エアホッケーや『カニカニパニック』、
『レイブレーサー』、UFOキャッチャーなど。

アップライト機は3種。『パズルボブル』『上海III』『リアル麻雀PIV』。
せっかく来たので『上海III』をプレー。
しかし、1面の子(ネ)配列で、牌を取る順番をミスって一発アウト。
ゲーム路銀 \1,590-\100=\1,490

駅へ戻る。とりあえず雨はやんだ。多賀城駅着4時19分。
またしても目の前で電車が出て行った。これで3駅連続だ。
次の電車が32分に来るのは、不幸中の幸いか。
青い205系がやってきた。この駅からかなりの人が乗り、ロングシートがほぼ埋まる。

川を渡る。線路を渡る。
川は砂押川、線路は仙台臨海鉄道。ちょうど貨物列車が通過中。
次は中野栄。車内アナウンスを何回聞いても、東京地下鉄の「中野坂上」に聞こえる。

引き続き町なかだが、だんだん農地が目立ってきた。
陸前高砂と福田町の間で、やや大きな川を渡る。七北田川というらしい。
右手が電車の車庫。205系が並んでいる。
そこを過ぎると、いきなり広大な田園地帯となった。
学校の建物や、サッカー場、野球場も見られる。東北学院高校・中学である。

苦竹を出ると、すぐに電車は地下へと潜り始める。
高架からいきなり地下。ダイナミックだ。
4時49分、宮城野原で降りた。
ゲーム路銀 \1,490-\230=\1,260


〜中野栄〜陸前高砂〜福田町(ふくだまち)
〜小鶴新田(こづるしんでん)〜苦竹(にがたけ)〜陸前原ノ町〜

宮城野原

この駅は、仙台育英高校の最寄り駅でもあるが、今やそれよりも、
東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地、
フルキャストスタジアム宮城の最寄り駅としての性格が強い。

なにしろ、駅の出口が
ヘルメットをかぶっているほどだ。

というわけで、今日の締めは野球観戦といこう。
雨もやんだし、当日券も買えた。

球場前では、マスコットのクラッチとクラッチーナ、
そしてゴールデンエンジェルスの皆さんが、
ファンサービスに応じている。
(写真はクラッチーナ)
雰囲気のいい球場である。

5月に観戦したときには、
ITmediaの記事でも書いたとおり、
いいところなく阪神に0-4で敗れてしまった楽天。
しかしその後、7月の勝率が5割を超えるなど、
上昇の兆しが見えてきている。
今回は果たして、どんな試合となるのだろうか?

イーグルスビクトリー弁当を買って、試合前に食べる。
値段の割にボリュームがあって良かった。
さて試合開始。楽天イーグルスVS西武ライオンズ。
1回表、早くも西武が2点先制。しかしその裏、楽天も2点返して同点に。

3回表、カブレラが、目の覚めるような2ランホームランを放つ。
4回表、カブレラが、場外へ消える2打席連続2ランホームラン。
これで2-6。
その後も6回に和田の内野安打、7回に高木浩の犠飛で追加点。徐々に引き離される。

一方、楽天打線は中盤以降ノーヒット。
楽天ファンが飛ばそうとしたジェット風船も、そこらじゅうでパンパン割れる。
唯一の収穫といえるのが、8回から登板した戸叶が、
クリーンナップを3者連続三振に仕留めるなど、2イニング完璧に抑えたこと。
しかし楽天にも追加点はなく、午後9時8分、試合終了。2-8で西武の勝利。

それにしても、仙台のファンの熱さはすごかった。
球場全体が、クリムゾンレッドで満たされていた。
最下位とはいえ、早くも楽天イーグルスは、
地元のチームとして、この地に根づいているようだ。

東北楽天ゴールデンイーグルスのホームページはこちら。

今日も仙台に泊まる。ここから仙台駅までは、歩いても20分くらいなのだが、
あえて宮城野原駅に戻って仙石線に乗る。
明日のスタート地点をひと駅進めて、榴ヶ岡からにしたいから。
ゲーム路銀 \1,260-\140=\1,120

9時45分の電車に乗る。地下線を通って榴ヶ岡、そして仙台に停車。
仙台駅に着いて外へ出たら、今日いちばんの雨だった。
よく試合中に降らなかったもんだ。

現在のゲーム路銀
\1,120

今回のルート


塩竈市観光物産協会のホームページ  多賀城市のホームページ  仙台市のホームページ
宮城県「みやぎ観光NAVi」のホームページ  宮城県観光連盟のホームページ  JR東日本仙台支社
次回、「日本縦断ゲーセン紀行 43.宮城編(5)」では、
仙台でゲーセン行脚。
「日本縦断ゲーセン紀行 41.宮城編(3)」(前編)に戻る
「日本縦断ゲーセン紀行 41.宮城編(3)」(後編)に戻る


「ゲイムマンのダイスステーション」タイトルページに戻る
「ゲーム脳」徹底検証シリーズ
※これより外部リンク ダイスステーション トップページ

「ゲーム脳」徹底検証シリーズ
※これより外部リンク ダイスステーション トップページ
「ゲーム脳」徹底検証シリーズ
※これより外部リンク ダイスステーション トップページ