ゲイムマンのダイスステーション

日本縦断ゲーセン紀行

117.有野さんも訪れたあの温泉へ
〜静岡編(3)〜


スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで¥5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は¥100ずつ増える。
(ただし、1プレー¥50円のゲームなら¥50ずつ、1プレー¥200なら¥200ずつ。
 ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(前回までのゲーム路銀 ¥9,255




伊東

2009年2月12日。8時半起床。
9時半にホテルをチェックアウトして伊東駅へ。

駅のドトールで朝食。平日の朝なのにけっこう盛況。
ただ、3月末で閉店してしまうらしい。

先祖のお墓があるので、私は伊東にはちょくちょく来る。
今日もゲーセン紀行の前に、ちょっとお墓参りをしていきたい。
お彼岸の頃に行こうと思ってたのが、のびのびになっていたのだ。
もうすぐ次のお彼岸だけど。

お墓から、ゲーセン紀行の次の目的地まで直行したいので、
お墓までの交通費も、ゲーム路銀に組み入れる。

10時15分発のバスに乗ろうとしたが、バスが来た途端に、
お墓に供えるお花を買い忘れていたことを思い出す。
バスをあきらめて近くのスーパーに行き、お花を購入。
駅に戻ったら10時21分。もちろんバスはいない。次のバスは1時間後。
さっきバスを待ってる間に、お花のことを思い出していたら、間に合ってたかもしれない。
で、結局タクシーに乗った。(ゲーム路銀 ¥9,255-¥860=¥8,395

お墓参りを終えて、ゲーセン紀行に復帰。お墓から徒歩で移動して、
11時40分、観光会館横のウィリアム・アダムス(三浦按針)像前に到着した。
ここは1604年頃、三浦按針が日本で初めて洋式帆船を建造した地。

按針像は、重岡建治氏による独創的な銅像。
この手の像で、
ここまで写実的でないものは珍しいと思う。
インパクトがあって個人的には好き。

隣には、按針が造った帆船、
サン・ブエナ・ベントゥーラ号
(San Buena Ventura)の像もある。
外房の御宿で難破した、前フィリピン総督
ドン・ロドリゴに贈られ、
無事メキシコのアカプルコに到着した。

だいぶ以前、「ワンダースワンの旅」で御宿に行ったことがあるが、
御宿にはこのことを記念した大きな碑(メキシコ塔)が建てられていた。

按針像の近くには、1948年に当地を訪れた評論家、エドモンド・ブランデンが、
伊東市民に寄せた感謝の言葉も碑になっていた。

渚橋を渡って、「なぎさ公園」へ行くと、さらなる重岡ワールドが展開。

シュルレアリスムと空と海と
初島の組み合わせが、
意外によく合っているように思う。
……だいぶ以前、
「シザイズリーグ」でここを訪れたときにも、
同じような感想を書いていたけど。

正午の鐘が鳴った。次は松川に沿って歩いてみる。

よく整備され、モニュメントも多い
遊歩道を歩くとすぐに、
東海館が見えてきた。

豪華な木造建築の東海館。
1928年(昭和3年)に開業した温泉旅館で、
伊東のシンボル的存在。

唐破風の玄関の意匠が凝っている。

東海館は、旅館としては1997年に閉館したが、
2001年、伊東の文化施設として公開が始まった(入館料¥200)。
土日祝には日帰り温泉もやっているらしい。

内部も相当凝った造り。
客間の入り口など、至る所に、曲がりくねった木材が組み込まれている。
透かし彫りや、障子に施された彫刻も印象的。
これだけ意匠を凝らしていながらも、居住空間としての落ち着きは失われていない。

東海館のホームページはこちら(伊東観光協会)

2階には、数々の文人たちが記した、伊東の様子が紹介されていた。
明治から昭和初期の伊東は、熱海や湯河原に比べ、かなり素朴だったことがうかがえる。

ご当地出身の作家、木下杢太郎を紹介している部屋や、
曽我物語について解説されている部屋もあった。
工藤祐経が河津祐泰を暗殺した場所が、伊東市内の赤沢だそうだ。
そもそもどちらも伊東氏の出(祐経は伊東祐親の甥で、祐泰は祐親の息子)。
伊東祐親の娘・八重姫は、源頼朝の子・千鶴丸を産むが、
平家方の豪族だった祐親は、千鶴丸を松川に沈めて殺してしまったという。

伊東線の歴史も解説されていた。
1938年(昭和13年)に伊東まで達した伊東線だが、難工事だったようで、
宇佐美トンネルは「第二の丹那」といわれるほどだったそうだ。
開通当時の写真や時刻表、50周年記念切符やテレカなどが展示されていた。
伊東駅が開業当時から、1回も建て替えられていないことを知って、驚いた。

3階には大広間があり、ひな人形が飾られていた。
広間の端の舞台両脇に彫られていたクジャクが見事。

細い階段を上がって、
てっぺんの望楼まで行くことができた。
海も山も一望できる。

今でこそ、周りに高い建物があるが、
昔はもっと見晴らしが良かったことだろう。

東海館のホームページはこちら(伊東観光協会)

東海館を出て、キネマ通りというアーケード商店街を通って駅の方へ向かう。
途中で左に曲がった、劇場通りという道に、

キネマカフェ伊東劇場があった。
昭和30年代の映画看板が再現されている。
喫茶店かと思って入ったら、映画館で、
上映が行なわれていない今の時間は、
入口のお土産屋だけが営業していた。

劇場通りをもう少し先へ進むと、「キネマ射的場カフェ セントラル」という場所があった。
入ってみると、射的、スマートボール、卓球台、リサイクルショップなどがあったが、
平日の昼間だからか、閑散としていた。

ウィークリーマンションでおなじみのツカサが、
伊東市内に「昭和30年代村」を作る構想を持っているらしく、
そのさきがけがこの2店舗らしい。
いずれ、東京都青梅市や、大分県豊後高田市のように、
さらに本格的に整備される日が来るのだろうか?

キネマ通りに戻る。
まったく偶然なのだが、アーケードの出口に、
「ゲームスポット ワールド」という
ゲーセンを発見した。

プリクラ、プライズ、音ゲー、もぐらたたき、バスケ、エアホッケー、ダーツ。
大型筐体は、レースもの(湾岸ミッドナイト、頭文字D)と、
伝説のゲームのアーケード版『デスクリムゾンOX』。私が見たのは初めてかもしれない。

ビデオゲームは、バーチャファイター5、鉄拳6、ギルティギアXXなどの対戦格闘に、
元祖のテトリスもある。怒首領蜂 大往生、メタルスラッグ2も。
「上海 真的武勇」をプレイ。深く考えずに牌を取ってったら1面で時間切れ。
ゲーム路銀 ¥8,395-¥50=¥8,345

午後2時1分、昭和13年築の伊東駅に戻ってきた。
そろそろお腹がすいてきた。
伊東マリンタウンで何か食べよう。

バスは30分ヘッドで出ている。運良く2時10分発があるので乗った。
ゲーム路銀 ¥8,345-¥160=¥8,185

4分で到着。
伊東マリンタウンは、
各種レストランやショップ、日帰り温泉、
マリーナ、遊覧船乗り場が
1つになったスペース。
広い駐車場を備えた、道の駅でもある。

海岸側の広場は、かつて
麻波25の『SONS OF THE SUN』という曲の
プロモーションビデオで使われた。
太陽のマークが印象的。

私はお墓参りで伊東へ来るたびに、ここで昼ごはんを食べるのだが、
レストランが充実しているので、毎回何を食べるか迷う。
伊豆太郎の海鮮丼、スラバヤのナシゴレン、香蔵のハンバーグ……。
今日は、まるげんで地魚三種丼を食べた。
アジやマグロがぜいたくにのっていてうまい。

日帰り温泉「シーサイドスパ」に行く。
(入館料¥1,000)

手足がかなり乾燥していたようで、お湯がよくしみる。
浴槽から海がよく見えた。初島と手石島も見える。
露天風呂からは、真下に停泊中の遊覧船まで見えた。
私がここに来たのは初めてではないが、以前来たときは、
コンタクトレンズをつけていなかったので、周りがよく見えていなかったのだ。
こんなに景色がいいとは思わなかった。

伊東マリンタウンのホームページはこちら

きれいな休憩室でくつろいで、外に出たらもう午後4時。
もうすぐ日が暮れるけど、駅とは逆の方向に歩き、もう1軒寄ろう。

「伊東に行くならハトヤ」のCMでおなじみの、
ホテルサンハトヤ。
フジテレビの『ゲームセンターCX』で、
有野晋哉さんが
『スーパーマリオブラザーズ3』に挑戦した場所だ。

サンハトヤといえば海底温泉が有名。
海底1,000メートルから掘った温泉だそうだ。
日帰り入浴で入ってみた(入浴料¥2,000)。

大浴場の横に、大きな水槽があって魚が泳いでいる。シマアジから海亀まで。
テレビCMでもおなじみの景色。『ゲームセンターCX』にも登場した。

露天風呂へ。今日はずっと暖かかったが、さすがにこの時間になると、寒くなってきた。
でもしばらくお風呂につかっていたら、体の芯まで温まった。

私は行かなかったが、昨年末から水着ゾーンがオープンしたらしい。
流水プールやジェットスパがあり、さらに拡張中とか。

さて、もう1つのお目当て、ゲームコーナー「マリンファンタジー」に来た。
なかなか広い。入口からプライズとガンシューティング。
パチンコ・スロット、メダル、プリクラ、レース、エアホッケー、射的。
ビデオゲームは元祖テトリスと、麻雀(ホットギミックフォーエバー)、
ガンダムDX、超ドラゴンボールZ、そしてボンバーマンワールド。
『ボンバーマンワールド』をプレーして、7面クリアーした。
ゲーム路銀 ¥8,185+¥600=¥8,785

ホテルサンハトヤのホームページはこちら

外へ出たら、空は薄暗くなっていた。
ここから伊東駅まで、歩いて戻ることにする。

薄暮の中に白く輝く伊東マリンタウン。

30分弱歩いて、午後5時58分、駅に到着した。
もう少し時間が早かったら、かつて漫画家の鈴木みそさんが働いていたという、
ホテル聚楽のゲームコーナーにも行きたかったのだが、
今から行ったら帰りが相当遅くなる。聚楽行きはあきらめ、電車に乗ることにした。
伊東ホテル聚楽のホームページはこちら

ここから先、考えられるルートは3つ。
伊東から伊豆急行で南下して伊豆急下田に向かい、伊豆半島を1周するルート。
または、バスで修善寺に行って、伊豆箱根鉄道駿豆線で三島へ行くルート。
でも、最近なかなか旅に出られなくて、長いこと箱根・伊豆から進めなかったので、
少しでも早く先へ行きたいと思い、今回は熱海に戻って東海道本線を西へ進むことにした。
丹那トンネルを通っておきたかったし。

午後6時18分発の熱海行きは、伊豆急8000系。
もと東急の車両だが、海側の座席がクロスシートに交換されている。

前3両は、河津バガテル公園の広告を兼ねた、
トランバガテル色だった。
河津バガテル公園のホームページはこちら
車掌が交代して、発車。
(※左の写真は熱海駅で撮影)

ライトアップされた、伊東マリンタウンとホテルサンハトヤの横を通過する。
海はさすがに見えないが、さっき駅まで歩いている時から気になっていた、
自衛隊のものと思われる、2隻の船のライトが輝いていた。
しかし宇佐美に来るとそれも見えない。
わずかに家の明かりと街灯と、パチンコ屋の明かりが見えるだけ。
E231系とすれ違った。先人が苦労して掘ったという宇佐美トンネルを通過。

トンネルを出てもそんな景色だったためか、つい寝てしまう。
目が覚めたら伊豆多賀だった。
その後もう1回うたた寝して来宮へ。

6時44分、熱海駅に戻ってきた。

6時54分発の、島田行きに乗り換える。
車両は初登場、313系6両編成。
向かいのホームに止まった、
下り熱海止まりのE231系から、
大勢の通勤・通学客が乗り込んできた。

来宮までは伊東線と並行するが、来宮には止まらない。
伊東線と分かれてトンネルに入る。これぞ大工事の末に完成した丹那トンネルだ。
1934年(昭和9年)開通。全長約7.8キロ。
このトンネルができる以前、東海道本線は現在の御殿場線経由だったが、
当時の機関車にとって、この区間の勾配はきつかったため、
熱海と三島・沼津をトンネルで結んで、こちらを東海道本線とした。
しかし、湧水や崩壊、地震が起こって難工事となり、67人の方が亡くなられたそうだ。

長い。
とにかく長い。
青函トンネルに来たんじゃないかと錯覚する(当然、青函トンネルの方がはるかに長いけど)。
ようやくトンネルを出て、函南駅に着いたのは、7時1分だった。

函南出発。わずかの間、車窓両側の眼下に家々の明かりが見えたが、またトンネルに入る。
出たり入ったりしてるようだが、夜なので景色は見えない。
再び左に町明かり。だんだん明かりが増えてきた。


〜宇佐美〜網代〜伊豆多賀〜来宮〜熱海〜函南(かんなみ)〜
三島

7時7分、三島駅着。ここで降りた。
ゲーム路銀 ¥8,785-¥570=¥8,215
熱海から先、東海道本線は、
JR東日本からJR東海の区間へと変わる。
函南からは駅名標も、オレンジのラインが入った
JR東海仕様のものになった。

隣のホームは、
伊豆箱根鉄道駿豆線(すんずせん)。
同じ会社の大雄山線と似た車両だが、
サイズが違うらしい(駿豆線の方が大きい)。

今日は三島泊。
昨日の夜も今日の昼も魚だったので、
夕食はレストランで肉料理を食べた。

現在のゲーム路銀
¥8,215

今回のルート
1.姫の沢公園 2.伊豆山神社 3.MOA美術館
4.来宮神社 5.お宮の松・貫一お宮の像 6.マリンスパあたみ
7.熱海後楽園・アタミロープウェイ 8.熱海城
9.アカオハーブ&ローズガーデン 10.熱海梅園
11.酪農王国オラッチェ 12.初島アイランドリゾート
14.うさみ観音寺 15.日本サイクルスポーツセンター
16.伊東マリンタウン 17.東海館・なぎさ公園
18.伊東温泉競輪場 19.小室山 20.一碧湖
21.伊豆ぐらんぱる公園 22.伊豆シャボテン公園
23.大室山 24.天城高原

熱海市観光協会  伊東観光協会  ハローナビしずおか
JR東日本  JR東海  伊豆急行  伊豆箱根鉄道
次回、「日本縦断ゲーセン紀行 118.静岡編(4)」では、
三嶋大社で単行本のヒット祈願。
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