ゲイムマンのダイスステーション

日本縦断ゲーセン紀行

126.富士山に嫌われた日
〜静岡編(12)〜


スタート時点での「ゲーム路銀」は、「ゲーセン」にちなんで¥5,000(G千)。
ゲーセンでゲームをプレーして、1面クリアーするごとに、
「ゲーム路銀」は¥100ずつ増える。
(ただし、1プレー¥50円のゲームなら¥50ずつ、1プレー¥200なら¥200ずつ。
 ゲームをプレーするためのお金も、「ゲーム路銀」からねん出する)
この「ゲーム路銀」だけを交通費にして、日本縦断を目指すのだ!
(前回までのゲーム路銀 ¥9,805



2009年10月23日。参議院補選と国民文化祭が重なったせいか、
静岡駅近くの宿が取れず、清水に泊まることに。
しかも新幹線の座席も埋まってて座れなかった。

静岡から清水に移動する際の、静岡−東静岡間の運賃をゲーム路銀から引く。
ゲーム路銀 ¥9,805-¥140=¥9,665
明日、静岡から乗ろうと考えていたバスが、途中で東静岡駅に寄るので、
東静岡からスタートしようと考えたのだ。

清水駅近くのレストランで、ハンバーグ定食を食べる。
古いながらも雰囲気のいい店だが、駅前再開発に伴い、11月23日で閉店するらしい。
その前に来ることができたのは、運がいいというべきか?
新しいビルが建ったら、そこで営業を再開するようだ。

翌24日。旅の初日によくあることだが、明け方早くに目が覚めてしまって、
それから2時間経ってもちっとも眠れない。やむを得ず、睡眠時間わずか3時間で起床。


東静岡

9時にホテルを出て、
9時9分発の電車に乗って、
9時16分、東静岡着。
今日はここからスタート。

駅前のグランシップでは今日、
国民文化祭の開会式が行なわれるようだ。

今日最初の目的地は日本平。富士山の見える景勝地だが、
空が曇っているのが気になる。昨日の予報では晴れるはずだったのに。
バスは1時間に1本(平日はさらに減る)だが、
早起きしたので、予定より1本早い9時37分のバスに間に合った。

住宅街の細い道路を縫うように走り、動物園入口のあたりから山の景色となる。
停留所に停車中、ラリー仕様っぽい“痛車”が脇を通り過ぎていった。

木々に囲まれた日本平パークウェイを、低いギアで力強く上っていくバス。
さっきの痛車とすれ違った。
10時1分、終点の日本平で降りた。(ゲーム路銀 ¥9,665-¥460=¥9,205


日本平

テレビのアンテナが立ち並ぶ。

まだ朝ごはんを食べてなかったので、
日本平パークセンターの屋台で
桜えびだんごを食べた。
外は寒いが、揚げたての団子が温かい。
エビの風味としょう油が合う。

展望台に行く前に、天気待ちを兼ねて、先に久能山東照宮へ行くことにした。
日本平ロープウェイの乗り場へ。

10時45分発のロープウェイに乗る。
ゲーム路銀 ¥9,205-¥1,000(往復)=¥8,205
搬器は籠を模したデザインで、葵の御紋入り。
なかなか大きなものだが、
団体のお客さんなどでいっぱいになった。

日本平の駅の方が標高が高く、
久能山に向けて下りていく。
山上側の方が交通アクセスがいいという、
珍しい路線なのだ。

屏風谷という険しい谷を渡る。紅葉の時期には、景色がさらにきれいになるだろう。
5分ほどで到着。階段を下りていくと、駿河湾沿いに連なるビニールハウスが見えた。
ロープウェイで聞いた解説によると、このあたりはイチゴの産地らしい。

日本平ロープウェイのホームページはこちら

初穂料と、博物館の入館料合わせて
¥800(セット料金)納めて、拝殿を目指す。
まずは赤い楼門へ。
石段の蹴上が高い。
朝の日本平と違って、久能山は寒くない。
寒くないけど、小雨が降ってきた。

久能山東照宮は、1616年(元和2年)に亡くなった徳川家康を葬った所。
なきがらは後に日光東照宮へ改葬された。
本殿、拝殿、楼門、唐門、鼓楼、神廟など、建物の多くが国の重要文化財。

楼門を抜けると、石段の上に青銅の鳥居、そして唐門が見えてきた。
鳥居をくぐると、右に鼓楼、左右に石灯籠が並ぶ。
左側にはかつて、五重塔があったらしい。
さらに石段を上り、
先ほど見えた唐門(右写真)の
右手にある石段を上り、
日枝神社の前を通ると、遂に拝殿・本殿だ。

壁の黒、廊下の赤をベースに、
至る所にきらびやかな金があしらわれ、
極彩色の彫刻が施されている。
2002年から漆の塗り替えが行なわれて、
鮮やかな色がよみがえったそうだ。

葵の御紋がいっぱい散りばめられている。

本殿の横を通って、奥の石段をさらに上る。風景は一変して、静かな森の中。
そこに、家康公のなきがらを納めた、神廟が鎮座していた。
右側に、願掛けの硬貨がいっぱい挟まっている杉の大木、通称「金のなる木」。
神廟の後ろには、家康公の愛馬を埋めたという、木の墓標が立っていた。

久能山東照宮のホームページはこちら

楼門の下に戻って、博物館に入った。

1階は徳川家康の愛用品が中心。
まず目を引くのは、スペイン国王から贈られた時計。 フィリピン総督のドン・ロドリゴ一行を救助したお礼だそうだ。
ゲーセン紀行の伊東の回や、ワンダースワンの旅の御宿の回でも書いたが、
1609年に外房の御宿で遭難したドン・ロドリゴ一行に、
ウィリアム・アダムス(三浦按針)が伊東で建造した帆船
「サン・ブエナ・ベントゥーラ号」が贈られ、
ロドリゴ一行は無事メキシコに到着できた。

ほかに展示されているのは、文机や燭台、花生け、香炉、盆、
うちわ、笠、鞍、伽羅木など。いずれも重要文化財。
文机やうちわなどは素朴なもので、これらが重文になっているということが、
家康が使っていたということを実感させる。
さらに、家康の薬を量った棹秤や、蒔絵の入った櫛、そしてメガネも国重文。

書状も多い。織田信雄が家康に送ったもの(小牧長久手の戦いの直後頃)、
信長からの手紙、家康の定書(さだめがき)、
桂昌院(綱吉の生母)や、徳川吉子(慶喜の生母)の和歌。

そして数々の日本刀。歴代将軍が寄進したもので、
家康の刀の拵(こしらえ)、家光の太刀と拵が国重文。
さらに、家慶、家定、家茂が寄進した太刀も展示されていた。

2階へ。家康の肖像画としてよく雑誌やテレビなどに出てくる東照大権現像。
金色に塗られた家康の具足(国重文)、家康の書状、
家康からお江の方(秀忠の正室・お江与の方)に宛てたひらがなの手紙。
家康直筆の君が代の短冊や、関ヶ原で家康の本陣に立っていたと伝わる日章旗、
信長、秀吉、家康の色紙をまとめて軸装した掛軸というのもある。

秀忠、家光、家宣、慶喜、頼房(水戸家の祖)の書、
秀忠、家光、家綱、綱吉、家茂のよろい、
家光、家宣、綱重(家宣の父)のかぶと、家茂の鉢金、慶喜の陣笠、
家康、家光、家綱、家斉の描いた絵、
家光のえびら(矢を入れる物)、家綱の弓具、慶喜幼少時の手形など。

このように、1つでも貴重なはずの、歴代将軍ゆかりの品々が、
これでもかとばかりに並んでいた。
それだけ久能山が徳川家にとって重要な場所だから当然なのだが、それにしても驚きである。

2階展示室の入口には、近くの小学生たちが、家康の金色の具足を模して、
アルミ缶を延ばして作った具足が展示されていて、ほほえましかった。

久能山東照宮のホームページはこちら

唐獅子牡丹の勝守をお受けして、
オロナミンCを飲んでひと休み。
駿河湾沿いのビニールハウスが見える。
雨はまだやまない。

午後1時ちょうどのロープウェイで、日本平に戻る。
レストランで食事をしつつ、雨がやむのを待とうと思ったが、
レストランが団体貸切で入れない。
雨はどんどん強くなってくる。
待ってても今日は雲が消えそうにないので、意を決して展望台に向かった。

道の途中に、「赤い靴」の像がある。
赤い靴といえば、
横浜・山下公園の像がよく知られているが、
この歌のモデルが、
清水出身の女の子という説があるらしい。

岩崎きみという名前のこの子は、宣教師に預けられるが、宣教師がアメリカに帰る際、
既に不治の病に侵されていたため日本に残り、わずか9歳で亡くなったそうだ。
この像は、現実には叶わなかった母親との再会の夢を
叶えてあげたいという意味で、母子像になっている。

「吟望台」に到着。

富士山の姿は望むべくもないが、
眼下に清水港がよく見えた。

港を挟んだ外側が三保で、
三保の外縁が松原である。
写真ではわかりにくいが、
エスパルスドリームプラザの
観覧車らしきものも確認できた。

それにしても、前回といい今回といい、箱根といい三島といい、
富士山はそんなに私のことが嫌いなのだろうか?
ゲーセン紀行で富士山が見えたのは、沼津と吉原富士宮だけだ。
あ、江の島からもシルエットで見えてたか。

パークセンターの屋上が、
もう1つの展望台になっていた。
ロープウェイの駅の真上にあたる。

こちらからは、静岡駅周辺の市街地が見える。
写真にはあまりはっきりと写っていないが、
肉眼だと林立するビルがよく見えた。

ちゃっきり節の碑が建っていた。
狐ヶ崎駅に行った際にも書いたが、
この歌は、狐ヶ崎遊園地の
PRソングとして作られた。

かたわらにあるほこらには、「日本平水祝神社」と書かれている。
水の恵みがあることを祝っているのだろうか?
確かに、雨が降ると景色が見られなくて困るとはいえ、
まったく降らなければもっと困ることになる。

日本平観光組合のホームページはこちら
日本平パークセンターのホームページはこちら

現在1時55分。次のバスは2時33分。少し間がある。
今朝ほどの寒さはなくなったが、それでも抹茶ソフトクリームを食べる気にはなれない。
パークセンターで玄米パンを買って、屋根の下のベンチで食べた。
食べ終わってから気づいたが、このパンを作っているのは宇都宮の会社だった。

それにしても観光バスが多い。日本平と久能山って、こんなに人気があったのか。
韓国から来た方々もいた。はるばる韓国から来てこの天気では気の毒だ。

清水でも何度か乗った静鉄バスに乗り、定刻に出発。
英和学院大学から女子高生が大勢乗ってきて満員になった。推薦入試の試験日だったようだ。
次の動物園入口でも大勢の客が乗ってきた。
私は座っていたからいいが、立っている人々は身動きがとれない状態。
入試日は事前にわかっていただろうから、臨時バスを出せばいいのにと思った。
ただ、車両や運転士の手配が難しいのかもしれない。

女子高生は全員、東静岡駅で降りたので、ラッシュ状態からは解放された。
私はそのまま乗り続けて、午後3時13分、静岡駅前で降りた。
ゲーム路銀 ¥8,205-¥580=¥7,625


静岡

雨はまだやまないし、やや寒い。
駅のマクドで遅い昼ごはん。
今年の初グラコロバーガー。
グラコロって冬のイメージがあるから、
10月に食べるとちょっと不思議な感じ。

ここからは、前回訪れたけど中に入れなかったゲーセンにもう一度行って、
¥8,000を割ったゲーム路銀の回復に努めようと思う。

静岡鉄道の新静岡駅前を通る。
現在、ターミナルビルの建て替え工事中で、
仮駅舎での営業。

アーケード商店街を歩く。ぬれなくて助かる。
駅から地下街を通ってくれば、雨に当たらなかったということに、今さらながら気がつく。

アーケードに沿って歩いていたら、あさっての方向へ進んでいた。
気づいて引き返す。10分間のタイムロス。
正解ルートにはアーケードがなかったので、また雨にぬれながら歩く。

県庁前。このあたりは駿府城址なのだが、
2ヶ月前の地震のせいか、
お堀の石垣の一部が崩れていた。

午後4時34分、ようやく伊勢丹に到着。
前回は来た時刻が遅くて入れなかった、屋上にあらためて行ってみたのだが……。

屋上にあったのは、テーブルとイス、
床に描かれた迷路とケンケンパ、
それに小さなほこらだけ。
ゲーム機はなかった。

8階で、静岡空港開港記念と銘打たれた、北海道展が大盛況。
白い恋人やロイスチョコ、花畑牧場の生キャラメル、
ルタオのドゥーブルフロマージュなどに、長い行列ができていた。

七間町のアーケード商店街を少し歩くと、
前回は地震の影響で休業していたセガワールド静岡が、
元気に営業を再開していた。ほっとした。
入ってみよう。

プライズ、プリクラ、メダル、オンラインは基本として、
ここは大型機、特にレースゲームが多いのが目を引いた。
ビデオゲームも多い。バーチャファイター5R、鉄拳6など、対戦格闘がにぎわっている。
ややレトロめなビデオゲームも多い。上海、テトリス、コラムス、ぷよぷよ通、
ハイパービシバシチャンプ、ボンバーマンワールド。

ボンバーマンには先客がいたので、『VSスーパーマリオブラザーズ』をやってみた。
今やファミコン版も懐かしいのに、アーケード版が稼働していることが奇跡。
しかし、アーケードのレバーとボタンでスーパーマリオをやるというギャップに戸惑う。
あげくの果てには1-4でボタンを間違えてミスして終了。
再挑戦するも、1-4最後の橋の直前でゲームオーバー。
考えてみれば、昔から城の中の面は苦手だった。
ゲーム路銀 ¥7,625+¥400=¥8,025
店を出て、時計を見ると5時40分。まだ早いけど外は暗い。続きは明日にしよう。
アーケードづたいに駅へ戻る。選挙演説の声が聞こえる。
そういや前回も選挙期間中だった。

地下街に入り、駅前で地上を見上げる。
透明な屋根越しに駅舎が見えた。
雨でにじんでいる。
いずれやむだろうと思って、
傘を買わずにいたが、
とうとう夜までやまなかったか。

地下の階段から駅舎に入り、清水のホテルへ戻る。
雨の中であまり歩き回るわけにもいかず、晩ごはんは近くのココイチにした。
おいしいんだけど、旅先で昼がマクド、夜がココイチというのはどうか。

現在のゲーム路銀
¥8,025

今回のルート
1.清水船越堤公園 2.有度山 3.日本平展望台 4.久能山東照宮
5.すんぷ夢ひろば 6.草薙神社 7.静岡県立美術館
8.舞台芸術公園 9.草薙総合運動場・草薙球場 10.日本平PA
11.日本平動物園 12.バンダイホビーセンター
14.グランシップ 15.タミヤサーキット 16.静岡競輪場
17.登呂遺跡 18.旧マッケンジー邸
19.臨済寺 20.静岡浅間神社 21.駿府公園 22.静岡IC

静岡観光コンベンション協会(静岡市・焼津市・藤枝市・島田市)
富士山観光交流ビューロー  ハローナビしずおか(静岡県)
JR東海  静岡鉄道
次回、「日本縦断ゲーセン紀行 127.静岡編(13)」では、
駿府城へ、そして焼津へ向かう。
「日本縦断ゲーセン紀行 125.静岡編(11)」に戻る


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