→横須賀・総武快速線を走るE217系で、
小泉首相の地元、横須賀にやってきました。
3番線ホーム。この先は久里浜方面です。
ホームは島式1面2線。向かいの2番線ホームはこの駅止まり。
1番線は使われていません。
→その先にある改札を出ると、
百選プレートがあります(写真左手前側、金色に光っている部分です)。
横須賀駅が関東の駅百選に選ばれたのは、1997年の第1回選定。
選定理由は「階段が一つもない平坦な、人にやさしい駅」。
もともとは軍事物資を輸送するのに便利なように、こういう構造になったらしいのですが、
現在ではそれがバリアフリーな構造として、役立っているというわけです。
→ポスターは、出口近くの壁に貼られていました。
佐野や神泉、片瀬江ノ島と同様、広告代理店さん経由で貼っています。
→こういう場所です。
横須賀駅は、1889年(明治22年)開業。
実に115年という、長い歴史を持った駅なのです。
現在の駅舎は、1940年(昭和15年)に建てられたもの。
駅は物資輸送のため、港の近くに建てられたので、
市の中心地からはちょっと遠いです。
(中心地には、京浜急行の横須賀中央駅があります)
→駅名板の上にカモメのマークが。
→駅前にもカモメの像。
こちらには「カレーの街よこすか」と書かれています。
明治時代、イギリスから伝わったカレーライスが海軍の食事に採用され、
後に民間にも広まったということです。
駅前がすぐ海です。
駅前は現在、整備されて「ヴェルニー公園」となっています。
→その一角に建つヴェルニー記念館。
横須賀製鉄所(造船所)を建設した、
フランソワ・レオンス・ヴェルニーの功績を伝える記念館です。
ヴェルニーが造船技師を務めていた、フランス・ブルターニュ地方の
住宅を模した外観になっています。
建物の中には、蒸気の力で金属を叩いて鍛造する、
大きなスチームハンマーが2台展示されています。
1865年にオランダで製造されたもので、
国の重要文化財に指定されているそうです。
ヴェルニー記念館
横須賀には、海上自衛隊の基地と、米軍基地があります。
自衛隊の船も、ここでは景観の一部。
→明治末から大正初期に作られたとみられる、
逸見(へみ)波止場衛門(衛兵詰め所)。
手前がヴェルニー、
奥が小栗上野介忠順(おぐりこうずけのすけただまさ)の像。
小栗忠順は、幕末に外国奉行、勘定奉行などを務め、
横須賀製鉄所(造船所)の建設を推進した人物です。
しかし大政奉還後も、徹底抗戦を主張したため、
官軍に捕らえられ、処刑されてしまいました。
→正岡子規の文学碑。
「横須賀や/只帆檣の/冬木立」
帆檣(はんしょう)とは帆柱のこと。
→その横には、戦艦長門、山城などの記念碑や、
→「海軍の碑」もありました。
ヴェルニー公園を出て東へ進むと、
ベイスクエアよこすか。
横須賀芸術劇場や、横須賀プリンスホテルなどがあります。
横須賀芸術劇場
※横須賀プリンスホテルは後にホテルトリニティ横須賀となり、
2011年現在、メルキュールホテル横須賀となっている。
→その向かいにあるショッパーズプラザ。
そしてここが「どぶ板通り」です。
米軍の放出品や、“スカジャン”などが売られています。
横須賀といえば、ゲームファンにとっては『シェンムー』の舞台としてもおなじみですね。
この、どぶ板通りもゲームに出てきますが、
ゲームと違って、中国的な色彩はほとんどありません。
これは横須賀の街全体にいえることで、
米軍基地があるため、むしろアメリカの色彩が強い街なのです。
『シェンムー』が失敗した原因のひとつが、実はこの点にあるのかもしれません。
どぶ板通り
→神奈川県にゆかりのある有名人の手形が、
道路にはめ込まれていました。
これは佐々木主浩投手のもの。ちょっとすり減っているのが残念ですが。
→次は、三笠公園に向かいます。
途中、「めだかの学校」の碑がありました。
作詞者の茶木滋氏は、横須賀市出身だそうです。
三笠公園に係留されている、記念艦三笠。
日露戦争時の旗艦で、
バルチック艦隊を破った日本海海戦(明治38年・1905年)が特に有名。
大正15年(1926年)から、記念艦として保存されており、
現在では艦内の司令長官居室、士官室や、主砲、補助砲、
海戦の資料などを見ることができます。
記念艦三笠
→東郷平八郎元帥の像。
日本海海戦では、いわゆる「敵前回頭」という思い切った策で、
ロシアの旗艦スワロフの針路を塞いで集中砲火を浴びせ、
一方的な勝利を収めたのです。
日本海海戦の直前に、
“皇国の興廃この一戦にあり、各員一層奮励努力せよ”と掲げられたZ旗。
今でも、原宿・東郷神社の「勝守」には、この旗の模様が縫いつけられています。
以上、ちょっと堅い話が続いてしまいましたが、
今ではもちろん、ここも市民の憩いの場。
家族連れでにぎわっています。
→流れる音楽に合わせて噴水が上がる仕掛けも。
三笠公園から、猿島行きの船が出ています。
猿島は東京湾で唯一の自然島。
私は行ったことがありませんが、
戦前の要塞跡が残っているそうです。
私は行っていませんが、
『ゲームWAVE』の収録が、ここで行われたことがあります。
猿島
三笠公園から、さらに東へしばらく歩いてみましょう。
バスがないのが少々不便ですが、もうひとつ有名な観光名所があります。
「hide MUSEUM」です。
「X JAPAN」「hide with Spread Beaver」で多くのヒット曲を残した
hideさんの記念館。
生前愛用したギターや衣装などが、
ユニークなスタイルで展示されています。
※期間限定営業のため、2005年で閉館。
hide city
(参考資料『駅の旅物語』「鉄道の日」関東実行委員会監修・人文社)
ゲイムマンのダイスステーションに戻る
|